12月24日

1798年12月24日、イギリス、オーストリア、ロシアを中心とする第二次対仏大同盟が成立した。 フランス革命政府の拡大を抑制し、ヨーロッパの旧体制を維持することを目的として結成された同盟である。 オスマン帝国やナポリ王国、ポルトガルなども参加し、複数の戦線がイタリア半島やエジプト、ライン方面に広がった。 同盟軍はナポレオン軍と戦闘を繰り広げたが、ナポレオンの軍事的成功により次第に劣勢となった。 最終的には1802年のアミアンの和約で一旦終結し、ヨーロッパ情勢に大きな影響を与えた。

1814年12月24日、アメリカ合衆国とイギリス王国がベルギー（当時オランダ領）のガンにてガン条約に調印した。 この条約により米英戦争（1812年戦争）は正式に終結し、戦前の領土状況が主に維持された。 条約ではインディアン勢力保護などの問題は先送りされ、多くの根本的解決は達成されなかった。 戦闘は条約批准後も一部継続したが、約2か月後に全面的な停戦が実現した。 ガン条約はその後の米英関係改善と北米地域の安定に寄与した。

1914年12月24日、ドイツ軍とイギリス軍の兵士が西部戦線の塹壕地帯で一時的に戦闘を停止した。兵士たちは互いに銃を置き、クリスマスキャロルを歌い合い、食料やたばこを交換した。塹壕から飛び出してサッカーを楽しんだという逸話も残る。上層部の命令ではなく、前線兵士の自主的な休戦だったことが特筆される。この休戦は「クリスマス休戦」と呼ばれ、戦争の非人間性と兵士同士の連帯を象徴する出来事となった。

1941年12月24日、日本軍はマレー半島北西部に位置するボルネオ島北西岸の都市クチンを攻略し、占領した。当時のクチンはイギリス領サラワク藩王国の中心地であり、戦略上重要な拠点とされた。日本軍のマレー侵攻作戦の一環として実施されたこの占領で、現地住民への統治体制が変化し、戦時下の経済・行政が再編された。占領後は日本海軍が主要施設を使用し、占領地域の防衛強化が図られた。

1949年12月24日、韓国陸軍第3歩兵師団第25連隊の部隊が聞慶市で市民への掃討作戦を実施し、逃走する老人や女性、子どもを含む民間人88名が犠牲となりました。 当時、朝鮮半島は日本統治からの解放後の混乱期で、共産勢力への警戒が過剰となり、非武装市民が巻き込まれる事例が散見されました。 虐殺を主導した第7中隊第3大隊第2・第3小隊は、住民の家屋を襲撃し、無抵抗の市民を虐殺、遺体はその場に放置されました。 事件後の公式調査や責任追及は長期間行われず、被害者遺族への補償や謝罪は遅延し続けました。 近年になってようやく証言や資料が社会に共有され、戦後処理の問題点や軍の統制不備が浮き彫りになっています。

1979年12月24日、ソビエト連邦軍がアフガニスタンに大規模な軍事侵攻を開始しました。 アフガニスタン政府の要請を名目に行われたものの、国際的には強い非難を浴びました。 この侵攻を契機に約10年にわたるソ連・アフガニスタン戦争が勃発しました。 ムジャーヒディーンなどの抵抗勢力がゲリラ戦を展開し激しい戦闘が続きました。 冷戦構造を一層緊張させる要因となり、世界史に大きな影響を及ぼしました。

インディアン航空814便はカトマンズ発デリー行きの国内便として運航中だった。 ハイジャック犯は武装した数名で、飛行機をパキスタンのカラチへ誘導した。 乗客約200名が人質となり、犯行声明では政治犯の解放などを要求した。 インド政府は交渉を行い、一部条件を呑む形で人質の解放を図った。 事件は数日間の継続後、人質全員が無事解放されたが、インドの航空安全対策に大きな衝撃を与えた。