1493年

ハルトマン・シェーデルのニュルンベルク年代記が発刊。

ハルトマン・シェーデル編集の『ニュルンベルク年代記』が刊行され、木版挿絵入りの世界史が世に問われました。
『ニュルンベルク年代記』はドイツの印刷商アントン・コバーガーの工房からラテン語版として刊行され、編集を手がけたハルトマン・シェーデルが歴史的出来事を編年体でまとめました。多数の木版画(1809点)で図解を添え、当時の印刷技術と芸術性の高さを示す代表的な書物とされています。出版後はヨーロッパ各地で版を重ね、印刷文化の発展に大きく寄与しました。当時の学識者やコレクターの間で高い評価を受け、現存する初版本は美術史や印刷史の貴重資料として世界各国で保存されています。また、その豪華な挿絵はルネサンス期の出版芸術を象徴するものとして研究対象となっています。
1493年 ハルトマン・シェーデル ニュルンベルク年代記
1806年

ウィーン(オーストリア帝国)でベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲が初演。

ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲がウィーンで初演され、名曲としての地位を確立しました。
1806年12月23日、ウィーンのアン・デア・ヴィーン劇場でフランツ・クレーメンツの独奏により初演。曲はベートーヴェン唯一のヴァイオリン協奏曲で、その美しい旋律と壮大な構成が聴衆を魅了しました。当初は評価が分かれたものの、後にヴァイオリン曲の代表作として広く定着。楽章はアルシェストロ、ラルゴ、ロンドの形式を取り、交響曲的な奥行きを持つ構成が特徴です。現在でも世界中の演奏会で頻繁に取り上げられる人気曲となっています。
1806年 ウィーン オーストリア帝国 ベートーヴェン ヴァイオリン協奏曲
1823年

米国ニューヨーク州の新聞『センティネル』に匿名の作者による『クリスマスのまえのばん』の詩が掲載される。

米国新聞に匿名で詩『クリスマスのまえのばん』が掲載され、サンタクロース像を一新しました。
1823年12月23日、ニューヨーク州トロイの新聞『センティネル』に匿名の作者による詩が掲載されました。後に『クリスマスのまえのばん(A Visit from St. Nicholas)』として知られるようになり、サンタクロースの姿やソリを引くトナカイなどのイメージを定着させました。詩は軽快なリズムと親しみやすい表現で子どもと大人の両方に受け入れられ、クリスマス文化に大きな影響を与えました。著者はクレメント・ムーア説が有力ですが論争も残ります。以後、多くの挿絵や翻訳版が出版され、アメリカだけでなく世界中に広まりました。
1823年 ニューヨーク州 クリスマスのまえのばん
1893年

エンゲルベルト・フンパーディンクのオペラ『ヘンゼルとグレーテル』が初演。

フンパーディンク作曲のオペラ『ヘンゼルとグレーテル』が初演され、童話音楽劇の名作となりました。
1893年12月23日、ドイツのヴァイマル宮廷劇場でエンゲルベルト・フンパーディンクのオペラ『ヘンゼルとグレーテル』が初演されました。グリム童話を原作とし、豊かなオーケストレーションと子供合唱を織り交ぜた演出が好評を得ました。作曲者自身の妹が台本を執筆し、制作秘話も話題となりました。以後世界各地で上演される定番作品となり、親子で楽しめる内容と美しい旋律が高く評価されています。楽曲の中には有名な『夢の二重唱』など、多くの名アリアが含まれます。
1893年 エンゲルベルト・フンパーディンク ヘンゼルとグレーテル