11月29日の出来事 - 政治・行政 | calendar.web-standard.org

1850年

プロイセン王国・オーストリア帝国・ロシア帝国がオルミュッツ協定を締結。プロイセンによるドイツ統一が頓挫。

プロイセン王国、オーストリア帝国、ロシア帝国がオルミュッツ協定を締結し、プロイセンによるドイツ統一の動きが頓挫した日です。

1850年11月29日、プロイセン王国、オーストリア帝国、ロシア帝国はオルミュッツ協定を締結しました。この協定によりプロイセンはドイツ連邦を復活させ、シュレースヴィヒ＝ホルシュタイン問題から手を引くことを約束します。結果としてプロイセン主導の小ドイツ統一構想は一時的に頓挫しました。オーストリアの影響力が再びドイツ諸邦に及ぶ形となり、統一運動は後退しました。ドイツ統一への道筋は、約二十年後のビスマルクの台頭まで待つことになります。

1850年プロイセン王国オーストリア帝国ロシア帝国オルミュッツ協定ドイツ統一

1890年

大日本帝国憲法施行。同日、第1回帝国議会が開会（翌1891年3月7日まで）。

大日本帝国憲法の施行と第1回帝国議会の開会が行われた日です。

1890年11月29日、大日本帝国憲法が正式に施行されました。同日、憲法の定める立憲政治機関として第1回帝国議会が開会し、3月7日まで続きました。明治政府は天皇を中心としつつ、二院制の議会と内閣制度を整備しました。この憲法施行により、日本は正式に立憲君主制国家へと歩みを進めました。西洋の立憲制度を参考にしつつ、日本独自の政治体制を構築した画期的な出来事です。

1890年大日本帝国憲法帝国議会 1891年 3月7日

1944年

ソ連軍によるアルバニアの全土解放が行なわれ、アルバニアがイタリア軍からの独立を宣言。同日、アルバニア共産党を中心とする社会主義臨時政府が設立。

1944年11月29日、ソ連軍の支援を受けアルバニアがイタリア占領から解放され、新たに社会主義臨時政府が樹立された。

ソ連軍のオフェンシブによりイタリア軍が撤退し、アルバニアの山岳地帯に展開していたパルチザンが主要都市を解放。解放後、エンヴェル・ホッジャ率いるアルバニア共産党が臨時政府を樹立し、社会主義体制への移行を宣言した。首都ティラナには多くの市民が集まり、独立と新政権樹立を祝った。この出来事はバルカン半島における戦後秩序の変化に大きな影響を与えた。臨時政府は直ちに土地改革や国有化政策を進め、戦後アルバニアの政治・社会構造を根本的に変容させた。

1944年ソ連軍アルバニアイタリア社会主義

1945年

ユーゴスラビア社会主義連邦共和国が建国を宣言。

1945年11月29日、チトー率いるレジスタンス勢力がユーゴスラビア社会主義連邦共和国の建国を宣言した。

ユーゴスラビアは第二次世界大戦下のパルチザン運動を主導したヨシップ・ブロズ・チトーの指導により統一国家として再建された。連邦制を採用し、セルビア・クロアチア・スロベニア・ボスニア・ヘルツェゴビナ・マケドニアの6共和国が加盟。新国家は社会主義路線を掲げ、農工改革や工業化政策を推進。戦後のヨーロッパにおける非同盟運動の先駆けともなり、東西冷戦の中で独自の立場を築いた。チトーは強権的統治も行使しつつ、国内統一を図り、ユーゴスラビアの国際的地位を高めた。

1945年ユーゴスラビア社会主義連邦共和国

1947年

国連総会でパレスチナ分割決議（国連決議181号）可決。

1947年11月29日、国連総会はパレスチナ分割決議（181号）を可決し、ユダヤ国家とアラブ国家の二国家共存を提案した。

第二次世界大戦後の中東問題への国際的解決策を提示するため、国連総会はパレスチナ分割決議を採択。決議181号はパレスチナをユダヤ国家とアラブ国家に分割し、エルサレムを国際管理下に置く提案を盛り込んだ。賛成多数で可決されたものの、アラブ側は強く反発し、地元情勢は緊張状態に。この決議はイスラエル建国の法的根拠となり、翌年の中東戦争へとつながる歴史的転機となった。国連の多面的外交の難しさと地域紛争の複雑さを象徴する出来事である。

1947年国連総会パレスチナ分割決議

1953年

分党派自由党が解体。鳩山一郎ら29人が吉田茂の自由党に復党。三木武吉は日本自由党を結成。

1953年11月29日、自由党内で分裂が収束し、鳩山一郎ら29人が吉田茂の自由党に復党、三木武吉は日本自由党を結成した。

戦後政治の混乱期における自由党内の分党派勢力が解体し、党勢再編が行われた。鳩山一郎を含む29人の議員は吉田茂率いる自由党へ復党し、政府与党の結束が強化された。一方で三木武吉は独自に日本自由党を立ち上げ、与野党関係や政策論争はさらに複雑化。この再編は日本政界に大きな影響を与え、以後の保守政党の方向性を左右した。党内部での派閥抗争と統合のはざまで、戦後民主主義の課題が浮き彫りとなった。

1953年鳩山一郎吉田茂三木武吉

1990年

湾岸戦争: 国連安保理で安保理決議678（対イラク武力行使容認決議）を採択。

1990年11月29日、国連安保理が対イラク武力行使を容認する決議678を採択し、湾岸戦争への軍事行動に法的根拠が与えられました。

1990年11月29日、国連安全保障理事会はイラクによるクウェート侵攻への対抗措置として決議678を採択しました。この決議は「国際平和と安全の維持」の名の下、武力行使を容認する初の安保理決議となりました。決議採択は多国籍軍によるイラク封じ込め作戦に法的根拠を与え、翌年1月の砂漠の嵐作戦開始につながりました。加盟国は期限内に撤退しないイラクに対し、必要なすべての措置を取ることを承認しました。中東情勢に大きな影響を及ぼし、国連の平和維持活動と国際法の運用に関する議論を呼び起こしました。

1990年湾岸戦争国連安保理安保理決議678 イラク

2019年

10月以降続いていた反政府デモで多数の死者が発生したイラクで、アブドルマハディ首相が辞意を表明。

2019年11月29日、反政府デモが続くイラクで多数の死者が出た中、アブドルマハディ首相が辞意を表明し、政変のきっかけとなりました。

2019年秋以降、イラクでは高失業率や汚職への抗議として大規模な反政府デモが頻発していました。 11月29日までに数百人の死者と数千人の負傷者が報告され、全国規模で衝突が続いていました。抗議活動の拡大を受けて、アブドルマハディ首相は首相官邸前で辞意を表明し、政府刷新の必要性を訴えました。同国の政治不安は治安部隊とデモ隊の衝突を深刻化させ、周辺国や国際社会の関心を高めました。首相辞任後も政権移行は混乱し、イラクの民主化プロセスへの課題が浮き彫りとなりました。

2019年イラク

2022年

アメリカワシントンの連邦地裁が、2021年1月に、ジョー・バイデン大統領の選挙勝利の認定を妨げる目的で米議会を襲撃した極右団体「オース・キーパーズ」の創設者に、有罪評決を言い渡す。

2022年11月29日、米連邦地裁が1月6日議会襲撃を主導した「オース・キーパーズ」の創設者に有罪評決を言い渡しました。

2022年11月29日、ワシントンD.C.の連邦地裁は1月6日の米議会襲撃事件で極右団体「オース・キーパーズ」の創設者に有罪評決を下しました。同被告は2021年1月6日、選挙結果の認定を妨害する目的で議事堂侵入を扇動したとされます。評決では扇動や陰謀罪など複数の罪状が認定され、今後の量刑審理が注目されています。本件は米国における政治的過激主義と民主主義の危機を象徴する事件と位置づけられました。司法プロセスを通じて法の支配と表現の自由に関する議論が再燃しています。

2022年アメリカワシントンジョー・バイデン

2024年

オーストラリア議会で16歳未満のSNS利用を禁止する法案が可決される。

オーストラリア議会が16歳未満のSNS利用を禁止する法案を可決。

2024年11月29日、オーストラリア連邦議会下院において16歳未満のSNS利用を禁止する法案が可決されました。法案は保護者の同意なしにアカウント登録や投稿を行うことを禁じる内容です。青少年のSNS依存や有害情報への曝露を防止することを主な目的としています。支持派は子どもの安全確保や精神的健康の保護を評価する一方、反対派は表現の自由や教育的利用への影響を懸念しています。今後、上院での審議を経て成立し、施行時期が議論される見通しです。

2024年オーストラリア