バッカリス
学名:
Baccharis halimifolia
科名:
キク科
説明
バッカリスは北アメリカ東北部原産のキク科バッカリス属の落葉低木で、高さ2-4mに成長します。10月頃に花茎を伸ばして円錐花序に直径3-4mmの小さな白い筒状花を多数咲かせます。灰緑色の葉は互生し、楕円形から倒卵形で縁に粗い鋸歯があります。雌雄異株で、雌花は花後に白い綿毛状の果実を付けます。寒さや潮風に強いため海岸地帯の緑化植物として利用され、砂地や塩分の多い土壌でも良く育ちます。属名Baccharisはギリシャ語でワインの神バッカスに由来し、根の芳しい香りに因みます。
豆知識
- バッカリス属は世界で最も種類が多いキク科植物の一つで約500種存在する
- 雌雄異株で雌株の方が綿毛状の果実で美しく装飾的価値が高い
- プロポリスの原料として新芽が利用され希少価値が高い
- 塩分濃度の高い土壌でも育つため海岸の生態系復元に重要な役割を果たす
利用方法
観賞用
- 海岸緑化植物
- 庭園の秋の装飾
- ドライフラワー
- 切り花
薬用
- アメリカ先住民が咳止めに使用
- 民間薬として呼吸器疾患に利用
注意:
専門知識なしに薬用使用は避ける
その他
- 砂地の土壌安定化
- 野鳥の餌場提供
- 蜜源植物として利用
毒性
毒性レベル:
弱い
有毒部位:
葉, 茎
症状:
大量摂取により消化器系の軽度不調を起こす可能性がある
ベゴニア
学名:
Begonia semperflorens
科名:
シュウカイドウ科
説明
ベゴニアは南アメリカのブラジル原産のシュウカイドウ科ベゴニア属の多年草です。学名のsemperflorensは「常に花が咲く」という意味で、長期間にわたって花を楽しめることに由来します。肉厚で光沢のあるハート形の葉は左右非対称で、この特徴的な葉の形から「片思い」の花言葉が生まれました。花は赤、白、ピンク、黄色など豊富な色彩を持ち、単花と八重咲きがあります。高さ15-30cmほどのコンパクトな株で、春から秋まで次々と花を咲かせ続けます。現在では2000以上の原種と10000を超える園芸品種が存在し、世界中で愛される花です。
豆知識
- 世界で2000以上の原種と10000を超える園芸品種が存在する
- 属名は18世紀フランス領アンティル総督ミシェル・ベゴンに由来
- 葉の形が左右非対称なのは進化の過程で光を効率よく受けるため
- 雌雄異花で雄花と雌花の形が異なることも特徴の一つ
利用方法
観賞用
- 花壇植え
- 鉢植え
- ハンギングバスケット
- 窓辺の装飾
- 切り花
薬用
- 民間薬として葉を外傷の治療に使用
- 抗炎症作用があるとされる
注意:
薬用使用は専門知識が必要で一般的ではない
その他
- 園芸教育の教材
- 交配育種の研究材料
- 屋内空気浄化植物として利用
毒性
毒性レベル:
弱い
有毒部位:
全草, 特に葉と茎
症状:
シュウ酸を含むため大量摂取で口の中のしびれや消化器不調を起こす可能性