11月27日の出来事 | calendar.web-standard.org

1095年

クレルモン教会会議の最終日に教皇ウルバヌス2世が第1回十字軍の実施を宣言。

1095年、教皇ウルバヌス2世がクレルモン教会会議で第1回十字軍の結成を宣言しました。

クレルモン教会会議はフランス中部で開催されたカトリック教会の重要会議でした。最終日に参加者に向けて演説したウルバヌス2世は、東地中海の聖地をイスラム勢力から奪還するよう呼びかけました。彼の熱烈な訴えは多くの騎士や民衆の心を動かし、翌年以降に十字軍遠征が相次いで行われる契機となりました。宣言は宗教的動機だけでなく、政治的・経済的利益も絡む複合的な要因が背景にありました。第1回十字軍は1096年に正式に開始され、1099年にはエルサレムが奪還される結果を生みました。

1095年クレルモン教会会議ウルバヌス2世第1回十字軍

1868年

インディアン戦争: ウォシタ川の戦い

1868年、インディアン戦争の一環としてウォシタ川の戦いが起こりました。

ウォシタ川の戦いでは、ジョージ・アームストロング・カスター少佐が率いる米軍がチェイエンヌ族の集落を奇襲しました。交戦は短時間で終わりましたが、多くのチェイエンヌ族が捕虜となるか亡くなりました。この戦闘により、アメリカ政府は平原地帯の先住民を支配下に置く動きをさらに強めました。チェイエンヌ族をはじめとする部族の抵抗はその後も続き、後のレッドリバー戦争へとつながりました。ウォシタ川の戦いは、米西部開拓時代の悲劇的な側面を象徴する出来事とされています。

1868年インディアン戦争ウォシタ川の戦い

1895年

アルフレッド・ノーベルがノーベル賞設立のもととなる遺言状に署名。

1895年、発明家アルフレッド・ノーベルが遺言状に署名し、後のノーベル賞設立の礎を築きました。

スウェーデン生まれの実業家であり発明家であったノーベルは、多大な遺産を平和と学術振興に役立てる決意を遺言に記しました。彼は爆発物の発明で富を築きましたが、その使用で多くの犠牲者を出したことに胸を痛めていました。 1895年11月27日の遺言状署名により、ノーベル賞資金の原資となる基金設立の道筋が定められました。遺言状には化学、物理学、医学、文学、平和の各分野で優れた業績を称える条項が盛り込まれています。ノーベル賞は1901年に最初の授賞が行われ、以来世界的に権威ある賞として知られるようになりました。

1895年アルフレッド・ノーベルノーベル賞

1896年

リヒャルト・シュトラウスの交響詩『ツァラトゥストラはこう語った』がフランクフルトで初演。

1896年、リヒャルト・シュトラウスの交響詩『ツァラトゥストラはこう語った』がフランクフルトで初演されました。

ドイツの作曲家リヒャルト・シュトラウスが作曲した当作品は、ニーチェの哲学に着想を得ています。初演はフランクフルト管弦楽団によって行われ、革新的な和声とオーケストレーションが注目を浴びました。冒頭の“日の出”を表現した壮大なオーケストレーションは後の音楽界に大きな影響を与えました。この作品は第一次世界大戦前のヨーロッパで高い評価を受け、シュトラウスの名声を確立しました。その後、多くの映画やメディアで引用されるなど、20世紀音楽の象徴的な一曲となりました。

1896年リヒャルト・シュトラウス交響詩ツァラトゥストラはこう語ったフランクフルト

1919年

連合国とブルガリアが第一次世界大戦の講和条約「ヌイイ条約」に調印。

1919年、連合国とブルガリアが第一次世界大戦の講和条約「ヌイイ条約」に調印しました。

第一次世界大戦終結後の講和会議の一つとして、ブルガリアと連合国の間で調印が行われました。ヌイイ条約では領土割譲や賠償金の支払いなど、戦後処理の厳しい条件がブルガリアに課せられました。条約は戦勝国による敗戦国への制裁の一環であり、バルカン半島の勢力図に大きな変化をもたらしました。ブルガリア国内では厳しい条件を不満とする声が高まり、後の政治的不安定要因となりました。この条約の影響は、第二次世界大戦前のヨーロッパ情勢にも影響を与えたとされています。

1919年連合国ブルガリアヌイイ条約

1931年

中華ソビエト共和国臨時政府（瑞金政府）樹立。

1931年、中華ソビエト共和国臨時政府（瑞金政府）が樹立されました。

中国共産党が江西省瑞金を拠点に行政機構を築き、独自の政府を打ち立てました。臨時政府は農村を基盤とし、土地改革や紅軍の軍事組織化を進めました。瑞金政府の成立は中国国内で国共対立が激化する中での重要な政治的動きでした。政府としての統治は短期間に過ぎず、その後の長征で拠点を失う結果となりました。この出来事は中国共産党の歴史における重要な転換点とされています。

1931年中華ソビエト共和国

1934年

国有鉄道、陸海軍に入営する現役兵に対し運賃を5割引きとする。

1934年、日本の国有鉄道が現役兵に対し運賃を5割引きにしました。

日本政府は陸海軍に入営する現役兵への経済的支援策として運賃割引を実施しました。国有鉄道の割引制度は兵士の移動負担を軽減し、軍の迅速な輸送を可能にしました。当時は軍事と公共交通の連携強化が国家総動員体制の一環とされていました。割引措置は日中戦争前夜の軍備拡充期に行われ、後の物資輸送にも影響を与えました。この制度は戦後まもなく廃止されましたが、歴史的な交通施策の一例として知られています。

1934年

1939年

岡山市役所本庁舎（木造2階建て）が火災に遭い全焼。後日、放火容疑で学校用務員が逮捕。

1939年、岡山市役所本庁舎が火災で全焼し、後に放火容疑で学校用務員が逮捕されました。

岡山市中心部にあった二階建ての木造庁舎が原因不明の火災で焼失しました。被害は建物全体に及び、多くの公文書や施設が失われました。捜査の結果、学校用務員の男が放火容疑で逮捕され、動機や詳細が追及されました。この事件は地方自治体の防火対策の甘さを浮き彫りにしました。岡山市はその後、耐火性を高めた庁舎の再建を進めることになりました。

1939年岡山市役所放火学校用務員

1940年

第二次世界大戦: スパルティヴェント岬沖海戦。

1940年、第二次世界大戦中にスパルティヴェント岬沖海戦が発生しました。

イタリア海軍とイギリス海軍が地中海のスパルティヴェント岬沖で衝突しました。小規模ながら両艦隊は損害を受け、戦況に影響を与える局地戦となりました。この海戦は地中海における制海権争いの一端であり、補給線の確保が狙いでした。イタリア側は巡洋艦を中心に戦果を挙げたものの、総合的には決着がつきませんでした。地中海戦線では同様の小規模衝突が続き、連合軍の進攻を阻む要因となりました。

1940年第二次世界大戦スパルティヴェント岬沖海戦

1942年

第二次世界大戦: トゥーロン停泊中のヴィシー政権海軍各艦艇がナチス・ドイツによる接収を避けるため自沈（トゥーロン港自沈）。

1942年、ヴィシー政権海軍の艦艇がナチス・ドイツの接収を避けるためトゥーロン港で自沈しました。

第二次世界大戦中、フランスのヴィシー政府はドイツとの協定下にありました。ドイツの艦隊上陸に先立ち、停泊中のフランス艦艇が自沈処分されました。トゥーロン港自沈では多数の駆逐艦や潜水艦が海底に沈められました。艦艇の処分はフランス独自の海軍力温存を図る苦渋の選択でした。この出来事はヴィシー政権の苦境とレジスタンス運動の契機ともなりました。

1942年トゥーロンヴィシー政権ナチス・ドイツトゥーロン港自沈

1947年

新潟県高田市の精神病院で火災が発生。死者20人。

戦後まもない1947年11月27日、新潟県高田市の精神病院で火災が発生し、20人が死亡した。

1947年11月27日、新潟県高田市の精神病院で発生した大規模火災。火災は病棟を襲い、患者や職員の避難が困難だった。結果として20人が命を落とし、地域社会に大きな衝撃を与えた。発生原因は明らかになっていない。戦後間もない医療施設の防災体制の問題点が浮き彫りとなった。

1947年新潟県高田市精神病院

1947年

鳥取県に昭和天皇の戦後巡幸。鳥取駅で奉迎者によるなだれ事故が発生して死傷者が発生。

1947年11月27日、昭和天皇の鳥取巡幸歓迎で奉迎者のなだれが発生し、死傷者が出た。

1947年11月27日、昭和天皇が戦後巡幸で鳥取県を訪問。鳥取駅には多くの奉迎者が詰めかけ、人々の波が駅構内で押し寄せた。その結果、なだれ事故が発生し、多数の死傷者が出た。正確な死傷者数は記録されていないが、現地は大きな混乱に見舞われた。戦後の皇室行事運営における警備体制の課題が浮き彫りとなった。

鳥取県昭和天皇の戦後巡幸鳥取駅なだれ事故