11月25日の出来事 - 政治・行政 | calendar.web-standard.org

1034年

スコットランド王マルカム2世が反対派に殺害される。孫のダンカン1世が即位。

スコットランド王マルカム2世が暗殺され、ダンカン1世が王位を継承した。

マルカム2世は長年にわたり諸侯を従えスコットランド統一を推し進めていた。 1034年11月25日、反対派の襲撃により殺害され、その死は王権をめぐる内部抗争の結果とされる。後継者が存在しなかったため、彼の孫であるダンカン1世が幼少で即位した。ダンカン1世の治世は短命であったが、この事件は中世スコットランド王国の権力構造に大きな影響を与えた。王位継承の不安定さがその後の内紛を招く一因となった。

1034年スコットランドマルカム2世ダンカン1世

天文23年11月1日

尼子晴久が尼子国久、誠久親子ら新宮党幹部を粛清。

1554年、戦国大名の尼子晴久が家臣団の新宮党幹部を粛清した。

1554年11月25日（天文23年11月1日）、出雲国を治めた尼子晴久は内部抗争の鎮圧を狙い、新宮党の有力者尼子国久とその子誠久らを粛清した。これにより尼子氏内部の権力構造が一変し、晴久の領国支配体制が強固になった。粛清は晴久が若年ながらも領国統治の安定を追求した結果とされる。一方で、領民や他の家臣からは反発を招き、尼子氏の内紛を深刻化させる要因ともなった。この事件は戦国時代の大名の領国統治と内部統制の難しさを象徴する出来事である。

1554年天文 11月1日尼子晴久尼子国久誠久新宮党

1795年

第三次ポーランド分割: ポーランド王スタニスワフ・アウグスト・ポニャトフスキが強制的に退位させられ、ロシアへ亡命。

1795年、ポーランド王スタニスワフ・アウグスト・ポニャトフスキが第三次ポーランド分割により退位し、ロシアに亡命した。

1795年11月25日、ロシア・プロイセン・オーストリアによる第三次ポーランド分割の結果、スタニスワフ2世アウグスト・ポニャトフスキは王位を奪われた。ポーランド・リトアニア共和国は歴史上初の共和国の形態を失い、三国間で領土が完全に分割された。王はロシア帝国に強制的に退位させられ、サンクトペテルブルクへ亡命した。この分割によってポーランドは1795年以降123年間にわたり国家として消滅することになり、「ポーランド消失」と称されるようになった。ナショナリズムの高まりと祖国回復運動は19世紀を通じて続き、この出来事はその歴史的原点とされる。

1795年第三次ポーランド分割スタニスワフ・アウグスト・ポニャトフスキ

1921年

皇太子裕仁親王（後の昭和天皇）が摂政に就任。

皇太子裕仁親王が大正天皇の病気療養に伴い、1921年11月25日に初めて摂政に就任しました。

1921年11月25日、大正天皇の病気療養に伴い、皇太子裕仁親王が初めて摂政に就任しました。摂政は天皇の職務を代行する制度で、親王は公式行為を執り行う権限を得ました。この就任は明治以降では極めて稀な措置で、皇室制度の柔軟性を示した事例とされています。就任後、親王は外交・宮中行事・国事行為などに携わり、皇室の安定と象徴機能の維持に貢献しました。その後、昭和天皇として長期にわたり在位し、日本の戦前・戦後を通じて重要な役割を果たしました。

1921年昭和天皇摂政

1936年

日本とドイツが日独防共協定に調印。

日本とドイツが反共産主義を掲げる防共協定に調印しました。

1936年11月25日、日本政府とドイツ政府は日独防共協定に調印しました。この協定はソ連を中心とする共産主義勢力の拡大に対抗する目的で結ばれました。調印には広田弘毅内閣とナチス政権の間で外相同士が公式に参加しました。この協定はその後の日独伊三国同盟への道を開く外交的前段階と位置付けられます。世界情勢の緊張が高まる中、日本の外交姿勢を大きく転換させた出来事です。

1936年日本ドイツ日独防共協定

1947年

赤狩り: アメリカ映画協会のエリック・ジョンソン代表が、ハリウッド・ブラックリストに掲載された「ハリウッド・テン」の10人について共産主義者の嫌疑が晴れるまで雇用しないと声明。

アメリカ映画協会がハリウッド・テンのブラックリスト保持者への雇用制限を声明しました。

1947年11月25日、アメリカ映画協会の代表エリック・ジョンソンが、ハリウッド・テンの共産主義者疑惑が晴れるまで雇用しないと声明を発表しました。この声明により映画業界でのブラックリスト運動が一層加速し、多数の映画人が職を失いました。いわゆる「赤狩り」の一環として、政治的弾圧と表現の自由制限の象徴的事件となりました。検閲と自己検閲の風潮が強まり、数十年にわたり業界に影響を与えました。この動きは後に映画史における自由主義と表現の尊重を巡る重要な論争を生む一因となりました。

1947年赤狩りアメリカ映画協会ハリウッド・ブラックリスト

1958年

フランス領スーダンが自治権を獲得。

フランス領スーダン（現マリ）が自治権を獲得し、独立への大きな一歩を踏み出しました。

1958年11月25日、フランス第五共和政下のフランス領スーダンが自治権を認められました。この措置はフランス帝国からの脱却を目指すアフリカ諸国に大きな影響を与えました。スーダン議会は独自の行政権と立法権を獲得し、1960年にマリ共和国として完全独立を実現します。自治権獲得はパンアフリカ主義運動の追い風となり、西アフリカ地域の脱植民地化を加速させました。歴史的転換点として国民の自決権確立に貢献しました。

1958年フランス領スーダン

1960年

ドミニカ共和国で反独裁政権運動家のミラバル姉妹が殺害される。（女性に対する暴力廃絶のための国際デー）

ドミニカ共和国の反トルヒーヨ独裁運動家であるミラバル姉妹が暗殺され、国際的な女性暴力根絶運動の象徴となりました。

1960年11月25日、ドミニカ共和国で独裁政権に反対して活動していたパトリア・ミラバルら三姉妹がトルヒーヨ政府の命令で殺害されました。彼女たちは女性の権利擁護と政治改革を訴え、民衆運動を牽引していました。事件は国内外に大きな衝撃を与え、トルヒーヨ独裁体制への批判が高まる契機となりました。姉妹の名前は『マルティロ・ミナス』というコードネームで呼ばれ、後に国連が11月25日を『女性に対する暴力廃絶国際デー』と定めるきっかけとなりました。今日でも女性権利運動の象徴として語り継がれています。

1960年ドミニカ共和国ミラバル姉妹

1965年

コンゴ民主共和国でジョゼフ＝デジレ・モブツがクーデターを起こし、独立以来続いてきた混乱（コンゴ動乱）が事実上終結。

コンゴ民主共和国でモブツ将軍がクーデターを起こし、長年続いた混乱（コンゴ動乱）がほぼ終結しました。

1965年11月25日、コンゴ民主共和国（旧ザイール）でジョゼフ・デジレ・モブツが無血クーデターを実行し、暫定政府を樹立しました。独立直後から続いていた多方面での内戦状態（コンゴ動乱）は事実上終息し、モブツは国家権力を掌握しました。その後、彼は権威主義的政権を構築し、約三十年間にわたり一党独裁体制を維持しました。クーデターは冷戦時代のアフリカ政治に大きな影響を与え、西側諸国との関係強化を進めました。

1965年コンゴ民主共和国ジョゼフ＝デジレ・モブツクーデターコンゴ動乱

1970年

三島由紀夫が市ヶ谷の自衛隊・東部方面総監部で割腹自決。（三島事件）

作家・三島由紀夫が陸上自衛隊市ヶ谷駐屯地で割腹自決し、大きな社会的衝撃を与えました。

1970年11月25日、三島由紀夫は東部方面総監部（市ヶ谷駐屯地）に赴き、自衛隊員にクーデターを呼びかける演説を行いました。演説が受け入れられないと判断した後、彼は儀式的に刀を用いて割腹自決を遂げました。この事件は『三島事件』と呼ばれ、戦後日本の文化人による政治的行動として大きな論争を呼びました。三島の国粋主義的思想や美学の追求が極端な行為に結実した出来事として、今日でも多方面で議論されています。

1970年三島由紀夫市ヶ谷自衛隊東部方面総監部三島事件

1975年

スリナムがオランダから独立。

スリナムがオランダから独立し、新国家・スリナム共和国が誕生しました。

1975年11月25日、スリナムはオランダから正式に独立を果たしました。この独立は植民地時代の終焉を示し、国民自らが新国家の建設に臨む大きな転換点となりました。独立後もオランダとの文化的・経済的つながりは維持されつつ、主権国家としての路線が歩まれました。共和制国家としての行政・立法機構が整備され、初代総督が任命されました。地理的には南米北部に位置し、独立後はバイオ燃料や鉱物資源の開発が進められました。

1975年スリナムオランダ

1977年

フィリピンの軍事法廷がベニグノ・アキノ・ジュニアに対し死刑判決。

フィリピンの軍事法廷がベニグノ・アキノ・ジュニアに死刑判決を言い渡しました。

1977年11月25日、マルコス政権下のフィリピンでベニグノ・アキノ・ジュニアが軍事法廷にて反逆罪で死刑判決を受けました。アキノは民主化運動の象徴的存在と見なされ、国外追放を求める声もありましたが、投獄されたままとなりました。この判決は国内外で大きな非難を呼び、後のマルコス政権打倒運動の契機ともなります。 1983年にアキノは釈放後すぐに暗殺され、フィリピンの民主化闘争に一層の火をつけました。その後、アキノの妻コラソンが大統領に就任し、民主回復への道を開きました。

1977年ベニグノ・アキノ・ジュニア