11月09日の出来事 - 政治・行政 | calendar.web-standard.org

1494年

メディチ家がフィレンツェから追放される。

1494年11月9日、フィレンツェで権力を誇ったメディチ家が市民の反発で追放された事件。

イタリア・ルネサンス期にフィレンツェを支配したメディチ家は17年間にわたり政権を維持しましたが、内部対立や財政危機を背景に市民の反感が高まりました。1494年、フランス王シャルル8世のイタリア侵攻が迫る中、市民は共和制復活を掲げて蜂起し、メディチ家を国外追放に追い込みました。追放後のフィレンツェ共和国は商業と芸術を保護し、再び文化の中心地として繁栄しました。しかし政情は不安定なままで、後にメディチ家の復権が訪れることになります。

1494年メディチ家フィレンツェ

フランス革命暦ブリュメール18日

フランス革命: ブリュメールのクーデタ。ナポレオンが軍事クーデターを起こし総裁政府を倒す。フランス革命が終焉。

ナポレオン・ボナパルトがブリュメールのクーデタで総裁政府を倒し、革命期を終結させた事件。

フランス革命後に成立した総裁政府は混乱と腐敗に悩まされていました。1799年11月9日（フランス革命暦ブリュメール18日）、ナポレオンは軍事力を背景にクーデタを決行しました。立法府や各地の派閥を迅速に制圧し、政府の要人を排除しました。クーデタ後、ナポレオンは第一統領に就任し、実質的な支配権を掌握しました。これにより革命期の混乱は終息し、ナポレオン時代の幕開けとなりました。彼の統治は国内外で評価され、後の欧州情勢にも大きな転機を与えました。

1799年フランス革命暦フランス革命ブリュメールのクーデタナポレオン総裁政府

慶応3年10月14日

徳川慶喜が二条城で大政奉還を宣言。

徳川慶喜が大政奉還を宣言し、江戸幕府の統治が終わりを迎えた歴史的事件。

慶応3年（1867年）10月14日、二条城において徳川慶喜が大政奉還を表明しました。将軍職を朝廷に返上し、天皇中心の政体復活を図ったものです。欧米列強の圧力と国内の尊皇攘夷運動の高まりを背景に決断されました。この出来事は明治維新の序章となり、新政府による近代国家建設への道を開きました。武士や大名層にも大きな衝撃を与え、全国に動揺が広がりました。最終的に江戸幕府は廃止され、明治政府が成立していきました。

1867年慶応 10月14日徳川慶喜二条城大政奉還

1918年

ドイツ革命: 皇帝ヴィルヘルム2世が退位しオランダに亡命。社会民主党のフィリップ・シャイデマンが共和政の樹立を宣言。

ドイツ皇帝ヴィルヘルム2世が退位し、ワイマール共和政が宣言された歴史的革命の一幕。

第一次世界大戦末期の混乱の中、1918年11月9日、ドイツ皇帝ヴィルヘルム2世は退位を余儀なくされました。彼はオランダへ亡命し、ドイツでは社会民主党のフィリップ・シャイデマンが共和政樹立を宣言しました。これによりドイツ帝国は崩壊し、ワイマール共和政という新たな政体が誕生しました。戦争の敗北と国内の飢餓、革命運動が背景となり、数日間で政権交代が進行しました。ワイマール共和政はその後の欧州政治に大きな影響を与えることとなりました。

1918年ドイツ革命ヴィルヘルム2世退位ドイツ語版英語版オランダ社会民主党フィリップ・シャイデマン共和政

1925年

ナチス親衛隊 (SS) が発足。

ナチス党の親衛隊（SS）が公式に発足した出来事。

1925年11月9日、ナチ党の武装部隊である親衛隊（SS）がヴァイマール共和国下で結成されました。当初はヒトラーの護衛を主な任務として発足しました。指導者にはハインリヒ・ヒムラーが後に就任し、組織を拡大していきました。SSは後にナチス政権の中枢的な権力機構として恐怖政治を担うようになります。その影響は第二次世界大戦、ホロコーストへとつながる重要な前史となりました。

1925年ナチス親衛隊

1945年

旧立憲政友会を中心に日本自由党を結成。

1945年11月9日、旧立憲政友会を中心に日本自由党が結成され、戦後日本の保守政治の枠組みが整備され始めました。

第二次世界大戦終結後の混乱期に、戦前からの立憲政友会勢力を母体として日本自由党が発足。吉田茂らを指導者に迎え、政治体制の再建と保守派の結集を目指した。 GHQの占領下での政党再編過程で発足し、民主化政策と経済復興を両輪とする政策を掲げた。翌1946年の総選挙で一定の支持を集め、保守政党としての地位を確立。後の1955年に自由党と日本民主党が合併し、自由民主党が誕生する基礎となった。

1945年立憲政友会日本自由党

1953年

カンボジアがフランスから独立。

1953年11月9日、カンボジア王国がフランスの保護領から独立を果たしました。

1953年11月9日、ノロドム・シアヌーク王の指導の下、カンボジア王国がフランスからの保護統治を脱し完全独立。独立は第一次インドシナ戦争の最中に実現し、ベトナムやラオスの独立運動とも関連していた。カンボジアは独立後、立憲君主制国家として再出発し、国際社会への復帰を図った。しかし独立直後から国内の政治的不安や隣国情勢の影響を受け、統治体制構築に課題を抱えた。 1955年には国際連合に加盟し、中立国政策を打ち出しながら発展を模索した。

1953年カンボジアフランス

1962年

廖承志と高碕達之助が「日中長期総合貿易に関する覚書」（LT貿易覚書）に調印。

1962年11月9日、廖承志と高碕達之助が日中間の長期総合貿易覚書（LT貿易覚書）に調印しました。

1962年11月9日、中国代表の廖承志と日本代表の高碕達之助がLT貿易覚書に署名。覚書は両国間で長期的な物資供給や貿易拡大の枠組みを定め、海産物・鉱産物などの取引条件を協議。日中関係改善の一環として締結され、国交正常化前の経済協力基盤を築く重要な一歩となった。覚書締結後も複数回の補足協定や商業協議が行われ、1972年の国交正常化に向けた経済的信頼醸成に寄与した。この合意は両国の民間および政府間交流を促進する契機となった。

1962年廖承志高碕達之助 LT貿易

1964年

池田勇人首相が病気により辞任。第1次佐藤榮作内閣が発足し池田内閣の全閣僚を再任。

1964年11月9日、池田勇人首相が病気のため辞任し、第1次佐藤榮作内閣が発足しました。

1964年11月9日、池田勇人首相が持病の悪化を理由に辞任を表明しました。これを受けて同日中に第1次佐藤榮作内閣が発足し、前内閣の全閣僚が再任されました。佐藤榮作は連続在任日数で史上最長となるなど、安定した政権運営を期待されました。池田内閣は所得倍増計画などで経済成長を牽引しており、その政策継承が重視されました。この内閣交代は日本の高度経済成長期における政治的転換点となりました。

1964年池田勇人第1次佐藤榮作内閣池田内閣

1967年

米軍が押収していた原爆記録映画が22年ぶりに日本に返還。

1967年11月9日、米軍が押収していた原爆記録映画が22年ぶりに日本へ返還されました。

1967年11月9日、米軍が第二次世界大戦中に撮影・押収した原爆の記録映画が22年ぶりに日本に返還されました。これらの映像は広島・長崎の被爆状況を克明に記録した貴重な資料です。返還は日米両政府間の交渉を経て行われ、戦後日本の記憶と歴史認識の再評価を促しました。資料は原爆資料館などで公開され、平和教育や研究に活用されています。この返還は戦後の日米関係史における重要な節目とされています。

原爆

1989年

ベルリンの壁崩壊: 西ベルリンへの国境検問所が開放される。

1989年11月9日、西ベルリンへの国境検問所が開放され、ベルリンの壁崩壊が始まりました。

1989年11月9日、東西冷戦の象徴であったベルリンの壁が崩壊し、西ベルリンへの国境検問所が開放されました。これにより東西ドイツ市民が自由に往来できるようになり、ドイツ再統一への機運が高まりました。市民の歓声が検問所を包み、長年分断されていた家族や友人が再会を果たしました。この出来事は東欧諸国の民主化運動にも大きな影響を与え、冷戦終結の象徴的な瞬間とされています。

1989年ベルリンの壁崩壊国境検問所

1989年

鄧小平が、最後のポストである中国共産党中央軍事委員会主席から引退。

1989年、鄧小平が中国共産党中央軍事委員会主席を退任し、正式に第一線を退いた。改革開放路線を推進した彼の政治的転機となる出来事です。

1989年11月9日、中国の最高実力者であった鄧小平が党中央軍事委員会主席の職を退き、正式に第一線を退任しました。鄧小平は改革開放政策を推進し、中国の経済発展を導いた最高指導者として知られています。軍事委員会主席は人民解放軍を統括する重要ポストであり、彼の退任は中国政治における世代交代の象徴となりました。退任後も影響力を保持し続け、『核心』と称される党中央の指導的存在でした。彼の政策は市場経済の導入と国際社会への復帰を実現し、現在の中国の基盤を築きました。

鄧小平中国共産党中央軍事委員会