11月07日の誕生日 - 科学者・研究者

1818年

エミール・デュ・ボア＝レーモン

(1818 - 1896)

生理学者

神経や筋肉の電気現象を研究したドイツの生理学者。

エミール・デュ・ボア＝レーモンは1818年にドイツで生まれ、生理学の基礎を築いた。神経・筋肉の電気信号を研究し、「活動電位」の概念を提唱した。ベルリン大学教授として多くの優れた研究者を育成し、実験生理学の発展に貢献した。多数の論文や講義を通じて学問の普及にも尽力した。1896年に没し、その業績は現代神経科学の礎となっている。

1818年エミール・デュ・ボア＝レーモン 1896年

1855年

エドウィン・ホール

(1855 - 1938)

物理学者

ホール効果を発見し、電磁気学や半導体物理学の発展に貢献したアメリカの物理学者です。

1855年にアメリカで生まれ、マサチューセッツ工科大学で研究を続けました。 1879年、電流を流す導体に垂直方向の磁場をかけた実験でホール効果を発見。この現象は半導体物理学や磁気センサー技術に大きな影響を与えました。学術論文の執筆や講義を通じて後進の教育にも尽力。ホール効果の名称は彼の名にちなみ、今日でも物理学の重要な概念として広く用いられています。 1938年に亡くなるまで、研究と教育の両面で功績を残しました。

1855年エドウィン・ホール 1938年

1867年

マリ・キュリー

(1867 - 1934)

物理学者

放射能研究の先駆者で、ラジウムとポロニウムを発見し二度のノーベル賞を受賞した科学者です。

1867年にポーランドのワルシャワで生まれ、パリのソルボンヌ大学で学びました。夫ピエール・キュリーと共同で放射能の研究を進め、1898年にポロニウムとラジウムを発見。放射能という用語を提唱し、放射線の性質を解明しました。 1903年にノーベル物理学賞を、1911年にノーベル化学賞を受賞し、女性として初の快挙を達成。キュリー研究所を設立し、多くの研究者を育成。 1934年に逝去するまで、放射能分野の発展に大きく寄与しました。

1867年マリ・キュリー物理学者 1934年

1874年

可児徳

(1874 - 1966)

体育学者

近代日本の体育学を体系化し、学校体育の発展に尽力した教育者です。

1874年に京都府で生まれ、東京高等師範学校（現・筑波大学）で体育教育を学びました。明治期に体育学を専門分野として確立し、学校体育のカリキュラム構築に貢献。実践的な指導法や運動測定の手法を研究し、多くの体育教師を育成。戦後は文部省の体育政策にも関与し、全国的な体育普及を推進。学術論文や講義を通じて学問的基盤を築き、後進の指導に尽力。 1966年に逝去するまで、日本の体育学の発展に大きな足跡を残しました。

1874年可児徳体育学者 1966年

1885年

ザビーナ・シュピールライン

(1885 - 1942)

精神分析家

ユングとフロイトの研究に影響を与えた、初期の女性精神分析家です。

1885年にロシア帝国（現ウクライナ）で生まれ、医師として精神分析に興味を持ちました。当初ユングの治療を受けた後、共同研究を重ね精神分析理論の発展に寄与。破壊的・建設的欲動の理論を提唱し、フロイト派とも交流。臨床活動を通じて多くの論文を発表し、学界で高い評価を得ました。ナチス政権下でユダヤ人迫害の犠牲となり、1942年に悲劇的な最期を迎えました。その業績は現代の精神分析学にも大きな影響を与え続けています。

1885年ザビーナ・シュピールライン 1942年

1888年

チャンドラセカール・ラマン

(1888 - 1970)

物理学者

ラマン効果を発見し、ノーベル物理学賞を受賞したインドの物理学者です。

1888年にインドで生まれ、カルカッタ大学で物理学を学びました。 1928年、光の散乱に関する研究で『ラマン効果』を発見。 1930年にノーベル物理学賞を受賞し、国際的に高い評価を得ました。帰国後はコインバトール工科大学で教鞭を執り、インドの科学研究基盤の整備に尽力。政府の科学アドバイザーとしても活動し、研究奨励制度の確立を推進。 1970年に逝去するまで、物理学と科学政策の両面で大きく貢献しました。

1888年チャンドラセカール・ラマン物理学者 1970年

1903年

コンラート・ローレンツ

(1903 - 1989)

動物行動学者

オーストリアの動物行動学者。エチオロジーの創始者。

コンラート・ローレンツ（1903-1989）はオーストリア出身の動物行動学者です。動物の本能的行動や刷り込み現象の研究を進め、動物行動学（エチオロジー）を確立。 1963年にはニコ・ティンバーゲン、カール・フォン・フリッシュとともにノーベル生理学・医学賞を受賞しました。犬やガチョウの観察を通じて、人間行動との比較研究も行い、心理学や生物学に多大な影響を与えました。著書『ソーシャル・パワー』や『人間とは何か』などを通じて一般向けにも行動学を普及。晩年は後進の指導や科学教育への寄与を続け、1989年に亡くなりました。

1903年コンラート・ローレンツ 1989年

1906年

ジャン・ルレー

(1906 - 1998)

数学者

フランスの数学者。位相幾何学や数理物理学に業績。

ジャン・ルレー（1906-1998）はフランスの数学者です。ホモロジー代数やスペクトル系列など、代数トポロジーの基礎理論を確立しました。第二次世界大戦中は捕虜となり、収容所でシーフ理論や微分方程式の研究を続行。戦後は流体力学とナビエ–ストークス方程式の数学的解析に貢献し、『ルレー条件』などと呼ばれる概念を残しました。パリ大学やコレージュ・ド・フランスで教鞭を執り、多くの研究者を指導。晩年まで数理物理学と純粋数学の橋渡し役を果たし、1998年に逝去しました。

1906年ジャン・ルレー英語版 1998年

1939年

ウーリッヒ・ヘルマン

教育学者

ウーリッヒ・ヘルマン教育学者

1939年

バーバラ・リスコフ

計算機科学研究者

バーバラ・リスコフはアメリカの計算機科学者で、オブジェクト指向プログラミング理論に多大な貢献をした人物です。

1939年11月7日生まれ。マサチューセッツ工科大学で学位を取得後、CLU言語の開発を主導し、抽象データ型の概念を確立。リスコフ置換原則を提唱し、堅牢なソフトウェア設計の基礎を築く。分散システムやプログラミング言語設計の研究を幅広く行い、2008年にチューリング賞を受賞。現在もマサチューセッツ工科大学で教育と研究に携わっている。

バーバラ・リスコフ計算機科学