ハナトラノオ (花虎の尾)
学名:
Physostegia virginiana
科名:
シソ科
説明
ハナトラノオは北米東部原産のシソ科カクトラノオ属の多年草です。花茎は四角い断面を持ち、草丈40cm~1m程度に成長します。8月上旬から10月上旬にかけて、長さ2~3cmのピンク、淡いピンク、白色の花を下から順に咲かせます。葉は先がとがった細い楕円形で、茎に対生します。地下茎で増えていく性質があり、非常に丈夫で手がかからず、日本の気候によく適応します。名前の由来は花穂が虎のしっぽに似ていることから付けられました。
豆知識
- 学名の「Physostegia」はギリシャ語で「胞の蓋」を意味し、花の構造に由来する
- 英名の「Obedient Plant」は花を動かすとその位置に留まる性質から付けられた
- 日本では「カクトラノオ」とも呼ばれ、茎が四角いことに由来する
- 大正時代に日本に導入されて以来、各地で野生化している
利用方法
観賞用
- 切り花として室内装飾
- 花壇での背景植物
- 自然風庭園での群植
薬用
- ネイティブアメリカンが伝統的に薬草として使用
- 現代では観賞用が主用途
注意:
現在では薬用利用は一般的ではなく、専門知識なしに使用しないでください。
その他
- 蜂蜜植物として養蜂に利用
- 自然庭園での野鳥誘致植物
毒性
症状:
一般的に無毒とされていますが、食用ではありません。
ムベ (郁子)
学名:
Stauntonia hexaphylla
科名:
アケビ科
説明
ムベは、アケビ科ムベ属の常緑つる性木本植物です。別名トキワアケビとも呼ばれ、アケビに似た食べられる実をつけますが、常緑なので冬でも葉が落ちません。手のひらを広げたような光沢のある厚い葉が特徴的で、3月下旬から4月中旬にかけて、ベル型で外側が白っぽいクリーム色、内側に赤紫色の筋がある香りのよい花を咲かせます。9-10月には5-7cmの楕円形で暗紅紫色の果実が熟し、甘い果肉を食べることができます。葉は幼木では3枚、成長するにつれて5枚、7枚と増えていくため、七五三の縁起木とも言われています。
豆知識
- 天智天皇の「むべなるかな」の言葉が名前の由来とする説がある
- 滋賀県近江八幡市では特産品として「近江八幡のムベ」がブランド化されている
- アケビと違って果皮が裂開しないため収穫のタイミングが分かりにくい
- 江戸時代には「木饅頭」や「蔓柿」とも呼ばれていた
利用方法
観賞用
- 垣根やフェンスに這わせる緑化植物
- 庭園でのつる性観葉植物
- 盆栽として仕立てる
薬用
- 果実は滋養強壮効果があるとされる
- 葉や茎は民間薬として利用されることがある
注意:
薬用利用については専門家に相談してください。
その他
- つるを工芸品の材料として使用
- 緑化植物として環境改善に利用
毒性
症状:
一般的に無毒で果実は食用可能ですが、過食は避けてください。