カーネーション (康乃馨)

学名: Dianthus caryophyllus
科名: ナデシコ科

花言葉

  • 清らかな愛
  • 尊敬
  • 私の愛情は生きている

特徴

花色:

説明

カーネーションは地中海沿岸を原産とするナデシコ科の多年草で、学名Dianthus caryophyllusは「神の花」を意味します。花びらの縁がギザギザと波打つように切れ込み、甘くスパイシーな香りを放ちます。白いカーネーションは純潔と愛の象徴とされ、清らかな美しさを表現していますが、亡くなった母親を偲ぶ花としても使われるため、贈り物の際は注意が必要です。世界各国で栽培され、切り花として最も流通量の多い花の一つです。

豆知識

  • スペインの国花であり、フランス革命時代には反王政の象徴として使われた
  • オハイオ州の州花に指定されており、アメリカでは母の日の起源となった花として知られる
  • 花言葉は色によって大きく異なり、赤は「母への愛」、ピンクは「感謝」、黄色は「軽蔑」を意味する
  • 世界で最も取引量の多い切り花の一つで、年間数十億本が取引されている

利用方法

観賞用
  • 切り花として花束やアレンジメントに使用
  • 庭植えや鉢植えでの栽培
  • ブーケやコサージュなどの装飾用途
薬用
  • ヨーロッパでは伝統的に心臓病や発熱の治療に使用
  • 花びらをハーブティーとして利用

注意: 薬用利用は専門家の指導の下で行うこと

食用
  • 花びら
その他
  • 香水や化粧品の香料として使用
  • ドライフラワーとしてインテリア装飾に利用

毒性

毒性レベル: 弱い

有毒部位: 茎や葉

症状: 大量摂取により軽度の胃腸障害を起こす可能性があるが、花びらは食用として利用されている

ムラサキシキブ (紫式部)

学名: Callicarpa japonica
科名: シソ科

花言葉

  • 聡明な女性
  • 上品
  • 知性
  • 愛され上手

特徴

花色:

説明

ムラサキシキブは日本原産のシソ科の落葉低木で、高さ2-3メートルまで成長します。初夏に淡紫色の小さな花を咲かせ、秋には直径3ミリほどの美しい紫色の実をたくさんつけます。葉は対生し、菱形に近い長楕円形で細かい鋸歯があり、秋には淡い黄色に紅葉します。源氏物語の作者である紫式部の名前から「聡明な女性」「知性」といった花言葉が生まれ、その上品で知的な印象から庭木として人気があります。実は冬まで残り、鳥たちの貴重な食料にもなります。

豆知識

  • 源氏物語の作者紫式部(973年頃-1014年頃)にちなんで名付けられた日本固有の植物名
  • 園芸店で販売されている「ムラサキシキブ」の多くは、実際にはコムラサキという近縁種である
  • アサギマダラという蝶が花の蜜を求めて訪れることで知られている
  • 実は直径3ミリほどと小さいが、1つの枝に数百個もの実をつけることがある

利用方法

観賞用
  • 庭木として植栽され、秋の実の美しさを楽しむ
  • 盆栽として仕立てることも可能
  • 生け花の素材として実付きの枝を使用
薬用
  • 民間療法では実を薬用として利用することがある

注意: 薬用利用は専門知識が必要で、素人の使用は推奨されない

食用

食用には適さない

その他
  • 鳥類の餌として生態系に貢献
  • 染料として紫色の実を利用することがある

毒性

毒性レベル: 弱い

有毒部位:

症状: 実は食用ではなく、大量摂取により軽度の消化器症状を起こす可能性がある

クラスペディア

学名: Craspedia globosa
科名: キク科

花言葉

  • 永遠の幸福
  • 心の扉をたたく
  • エネルギッシュ
  • 個性的

特徴

花色:

説明

クラスペディアはオーストラリア原産のキク科の一年草で、学名のCraspediaはギリシャ語の「Kraspedon(房飾り)」に由来します。最大の特徴は直径3-4センチの完全な球状をした明るい黄色の花で、ドラムのバチに似ていることから英名では「Drumstick Flower」と呼ばれます。草丈60-90センチに成長し、初夏から秋にかけて開花します。花もちが非常によく、ドライフラワーとしても人気が高い植物です。「永遠の幸福」という花言葉は、黄色い花が幸福を呼ぶとされることと、長期間美しさを保つことに由来しています。

豆知識

  • 英名の「Billy Buttons」は19世紀のオーストラリアで金のボタンを意味していた
  • 完全な球状の花を咲かせる植物は珍しく、植物学的にも興味深い存在
  • ドライフラワーにすると1年以上色と形を保つことができる
  • オーストラリアの切手や記念品のデザインにもよく使われている

利用方法

観賞用
  • 切り花としてフラワーアレンジメントに使用
  • ドライフラワーとしてインテリア装飾
  • 花壇や鉢植えでの栽培
薬用
  • 薬用利用の記録はほとんどない

注意: 薬用としての使用は推奨されない

食用

食用には適さない

その他
  • クラフト材料として利用
  • 写真撮影の小道具として人気

毒性

症状: 特に毒性は報告されていない

センノウ (仙翁)

学名: Lychnis bungeana
科名: ナデシコ科

花言葉

  • 名誉
  • 機転
  • 恋のときめき

特徴

花色:

説明

センノウは中国原産のナデシコ科の多年草で、鎌倉時代末から室町時代初期頃に日本に渡来しました。最大の特徴は目の覚めるようなカーマイン・レッド(朱色を帯びた明るい赤)の花で、花弁の先端が細かく切れ込んでいます。全体に短い毛が生え、直立する茎に対生する葉をつけます。京都の嵯峨仙翁寺で栽培されていたことから「仙翁」の名がつき、七夕に切り花を贈る風習があったため「仙節」とも呼ばれました。現在日本で栽培されているものは種ができない3倍体で、株分けで増やされています。

豆知識

  • 室町時代には七夕のことを「仙翁の節句」と呼び、センノウの切り花を贈る風習があった
  • 現在日本で栽培されているセンノウは全て3倍体で種子ができないため、遺伝的に同一のクローン個体
  • 京都の嵯峨仙翁寺は現在は廃寺となっているが、センノウの名前の由来として歴史に名を残している
  • 花の色が非常に鮮やかで、日本の伝統色の「仙翁色」として色名にもなっている

利用方法

観賞用
  • 庭植えでの観賞用栽培
  • 切り花として茶道や生け花に使用
  • 鉢植えでの栽培
薬用
  • 中国の伝統医学では薬用として利用されることがある

注意: 薬用利用は専門知識が必要で、素人の使用は推奨されない

食用

食用には適さない

その他
  • 染料として花の色素を利用することがある
  • 文学作品や詩歌の題材として使用

毒性

毒性レベル: 弱い

有毒部位: 全草

症状: 大量摂取により軽度の胃腸障害を起こす可能性があるが、通常の栽培では問題ない

フジバカマ (藤袴)

学名: Eupatorium japonicum
科名: キク科

花言葉

  • 躊躇
  • ためらい
  • 遅れ
  • あの日を思い出す

特徴

花色:

説明

フジバカマは中国・朝鮮半島原産のキク科ヒヨドリバナ属の多年草で、秋の七草の一つとして『万葉集』にも詠まれた歴史ある花です。夏の終わりから秋の初めにかけて、茎の先端に直径5ミリほどの小さな淡紫色の花を房状に多数咲かせます。花の色が藤色で、花弁の形が袴のようであることから「藤袴」と名付けられました。半乾きすると桜餅の葉のような芳香を放ち、クマリン配糖体を含んでいます。現在の日本では自生環境が減少し絶滅危惧種となっており、市販のものの多くはサワフジバカマという雑種です。

豆知識

  • 秋の七草の中で唯一の外来種(帰化植物)である
  • 万葉集では「朝貌の花」と共に山上憶良によって詠まれ、日本文学史に名を残している
  • 半乾きした葉や茎から桜餅のような香りがするのはクマリン配糖体という成分による
  • アサギマダラという蝶が長距離移動の際に立ち寄る重要な蜜源植物として知られている

利用方法

観賞用
  • 庭植えでの秋の季節感演出
  • 切り花として茶道や生け花に使用
  • 鉢植えでの栽培
薬用
  • 中国の伝統医学では蘭草として利用
  • 解熱や利尿作用があるとされる

注意: 薬用利用は専門知識が必要で、クマリン配糖体を含むため注意が必要

食用

食用には適さない

その他
  • 香草として衣服や部屋の香り付けに使用
  • ドライフラワーとして利用
  • アサギマダラ蝶の蜜源植物として重要

毒性

毒性レベル: 弱い

有毒部位: 全草(特に葉や茎)

症状: クマリン配糖体を含むため、大量摂取により肝臓に負担をかける可能性がある