ノボタン (野牡丹)

学名: Melastoma candidum
科名: ノボタン科

花言葉

  • 平静
  • ひたむきな愛情
  • 自然
  • 謙虚な輝き

特徴

花色:

説明

ノボタンは東南アジア原産のノボタン科ノボタン属の常緑低木で、野生の牡丹という意味で名付けられました。8月から12月にかけて濃紫色や青紫色の美しい5弁花を咲かせ、花の中央には黄色いおしべが特徴的です。花は一日で散ってしまいますが、次々と新しい花を咲かせるため長期間楽しめます。葉は楕円形で対生し、明瞭な3本の平行脈があります。果実は食用になりますが、食べると口の中が黒紫色になるのが特徴です。暖地では庭木として栽培され、特に沖縄や九州南部では自生しています。紫色の花は日本では高貴な色とされ、平静や落ち着きを象徴する花言葉を持ちます。

豆知識

  • 学名のMelastomaは「黒い口」を意味し、果実を食べると口が黒くなることから
  • 花は一日花だが次々と咲くため長期間楽しめる
  • 沖縄では「サシグサ」の方言名で親しまれる
  • 紫色の花は日本では高貴な色とされ特別視される

利用方法

観賞用
  • 暖地での庭木として植栽
  • 鉢植えでの観賞用栽培
  • 公園や植物園での展示植物
薬用
  • 根や葉は民間療法で薬用に使用される
  • 東南アジアでは伝統医学で利用

注意: 薬用使用前には専門家への相談が必要です。

食用
  • 果実
その他
  • 果実や葉は染料として利用
  • 観賞用としての価値が高い
  • 野生動物の食料源

毒性

症状: 特に毒性は報告されていないが、果実は口を黒く染める

エキザカム (紅姫竜胆)

学名: Exacum affine
科名: リンドウ科

花言葉

  • あなたを愛します
  • あなたの夢は美しい
  • 愛のささやき
  • 誘惑

特徴

花色:

説明

エキザカムはインド洋に浮かぶソコトラ島原産のリンドウ科ベニヒメリンドウ属の一年草で、和名は「ベニヒメリンドウ(紅姫竜胆)」と呼ばれます。花径1-2cmの青紫色の小花を株一面にちりばめて咲かせ、花の中心部の黄色いおしべが美しいコントラストを作ります。5月から11月頃まで長期間開花し、ほんのり甘い香りを放ちます。草丈は20-50cmで自然に丸くこんもりと育ち、葉はやや多肉質で光沢があります。学名のExacumはギリシャ語で「外へ出す」という意味で、かつて解毒作用があると考えられていたことに由来します。本来は多年草ですが、日本の気候では越冬できないため一年草として扱われます。

豆知識

  • ソコトラ島は数百年前に大陸から分離した「インド洋のガラパゴス」
  • 英名Persian Violetだがバイオレットとは異なる科の植物
  • 花の中心の黄色いおしべが特に美しい
  • 本来は多年草だが日本では一年草扱い

利用方法

観賞用
  • 夏から秋の鉢植えとして栽培
  • ハンギングバスケットでの利用
  • 寄せ植えのアクセント植物として
薬用
  • かつて解毒作用があると信じられていた
  • 現在は薬用としての確立された用途はない

注意: 現在は薬用としての使用は推奨されません。

食用

食用には適さない

その他
  • 観賞用としての価値が高い
  • 長期間の開花が魅力
  • コンパクトな成長習性

毒性

症状: 特に毒性は報告されていない

リンドウ (竜胆)

学名: Gentiana scabra var. buergeri
科名: リンドウ科

花言葉

  • 勝利
  • 正義
  • 誠実
  • 悲しんでいるあなたを愛する

特徴

花色:

説明

リンドウは日本・朝鮮半島・中国原産のリンドウ科リンドウ属の多年草で、秋の山野草の代表的な植物です。9月から11月にかけて、直径2cm程の青紫色で5裂した筒状の花を数輪開きます。花は太陽の光が当たっているときだけ開く特徴があり、曇りや雨の日は閉じたままです。草丈は10-100cmで、葉は披針形で対生し、明瞭な3本の平行脈があります。名前の由来は、その苦味が熊胆(くまのい)よりもさらに苦いことから「竜胆」と名付けられました。古くから苦味健胃薬として利用され、現在でも漢方薬の重要な生薬として使われています。敬老の日の代表的な花としても親しまれ、病気に打ち勝つという意味も込められています。

豆知識

  • 花は太陽が出ているときだけ開く日光依存性がある
  • 源義経や木曽義仲も笹リンドウの家紋を使用した
  • 枕草子や源氏物語にも登場する古典植物
  • ゲンチオピクロシドが苦味の主成分

利用方法

観賞用
  • 秋の山野草としての観賞
  • 敬老の日の贈り物として利用
  • 茶花として茶道で使用
薬用
  • 苦味健胃薬として食欲不振・消化不良に使用
  • 竜胆瀉肝湯などの漢方処方に配合
  • 泌尿器系の炎症治療に利用

注意: 長期連用は避け、妊婦や患部が冷えている人は使用禁忌です。

食用

食用には適さず、薬用専用です

その他
  • 家紋のモチーフとして利用
  • 染料として青紫色の色素を得る
  • 園芸植物としての栽培

毒性

症状: 適量使用では毒性はないが、長期連用や妊娠中の使用は避ける

ニシキギ (錦木)

学名: Euonymus alatus
科名: ニシキギ科

花言葉

  • 危険な遊び
  • あなたの定め
  • あなたの魅力を心に刻む
  • 深い愛情

特徴

花色:

説明

ニシキギは日本・朝鮮半島・中国原産のニシキギ科の落葉低木で、世界三大紅葉樹(ニッサ・スズランノキと並ぶ)の一つです。高さ1-4mになり、最大の特徴は古い枝にコルク質の翼があることで、別名「剃刀の木」とも呼ばれます。秋になると葉は緑色から紫褐色を経て鮮やかな赤色に紅葉し、その美しさを錦の織物に例えて「錦木」と名付けられました。5-6月に直径8mm程の淡緑色の小さな花を咲かせ、秋には朱色やオレンジ色の美しい実をつけます。この実には毒性があり、食べると腹痛や嘔吐を引き起こします。秋田県には錦木伝説があり、恋する若者が錦木を門に立てた悲恋の物語が語り継がれています。

豆知識

  • 学名Euonymusは「評判の良い」という意味で紅葉の美しさに由来
  • 枝の翼がサイの皮膚に似ていることから「犀」の字が使われた
  • カエデ・スズランノキと並ぶ世界三大紅葉樹の一つ
  • 錦木伝説は室町時代に世阿弥によって謡曲化された

利用方法

観賞用
  • 紅葉を楽しむ庭木として植栽
  • 生け垣として利用
  • 公園や街路樹として広く利用
薬用
  • 過去には便秘薬として使用された記録
  • 現在は薬用としての使用は推奨されない

注意: 実に毒性があるため薬用使用は避けてください。

食用

実は有毒のため食用不可

その他
  • 生け花の花材として利用
  • 錦木細工として工芸品に加工
  • 染料として赤色の色素を得る

毒性

毒性レベル: 中程度

有毒部位: 果実, 種子

症状: 果実や種子を摂取すると腹痛、嘔吐、下痢などの症状を引き起こします

アサ (麻)

学名: Cannabis sativa
科名: アサ科

花言葉

  • 運命
  • 宿命
  • 結果

特徴

花色:

説明

アサは中央アジア原産のアサ科アサ属の一年生雌雄異株の草本植物で、日本では縄文時代から利用されてきた重要な植物です。茎は方形で高さ1-3mになり、葉は掌状で葉縁は鋸歯状です。6-8月頃に風媒花を咲かせ、雄花は黄緑色で房状に、雌花は緑色で葉腋に密生します。茎の靭皮繊維は麻布や縄の原料となり、種子(麻の実)は七味唐辛子の材料として親しまれています。神道では大麻(おおぬさ・たいま)として神聖視され、注連縄や御幣などの祭具に使用されます。産業用ヘンプは精神作用成分THCが0.3%未満で、繊維、食品、化粧品、建材など幅広い用途に利用されています。

豆知識

  • 縄文時代から日本人の暮らしに欠かせない植物だった
  • 現在の七味唐辛子に入る麻の実は発芽しないよう加熱処理済み
  • 神社で使う注連縄の90%が中国産という現状
  • 一年で3-4mまで成長する驚異的な成長力

利用方法

観賞用
  • 神聖な植物としての観賞
  • 伝統的な注連飾りの材料
  • 文化的価値での展示
薬用
  • 現在日本では薬用使用は規制されている
  • 歴史的には様々な症状に使用された記録

注意: 日本では大麻取締法により薬用使用は禁止されています。

食用
  • 種子(麻の実)
その他
  • 神道の祭具(注連縄・御幣)
  • 麻布・縄・紙の原料
  • 建材・化粧品・バイオプラスチック

毒性

症状: 産業用ヘンプの種子や繊維には精神作用成分は含まれず安全です