10月16日

出来事 - 科学・技術

1843年

ウィリアム・ローワン・ハミルトンが四元数の概念を発見する。

数学者ハミルトンが四元数の概念を発見する。
1843年10月16日、アイルランド出身の数学者ウィリアム・ローワン・ハミルトンが四元数を発見した。 実数と虚数の拡張として4次元の数体系を構築し、i²=j²=k²=ijk=−1という関係式を定式化した。 この発見は群論や線形代数など抽象代数学の発展に大きく寄与した。 四元数は後に3次元空間の回転表現に応用され、コンピュータグラフィックスや航空宇宙工学でも重要な役割を果たす。 ハミルトンは発見の瞬間を振り子時計の橋桁に彫り込んだというエピソードでも知られる。
1843年 ウィリアム・ローワン・ハミルトン 四元数
1846年

ウィリアム・T・G・モートンがマサチューセッツ総合病院で歴史的なエーテル麻酔を使用した手術を行う。

初の公開エーテル麻酔手術がマサチューセッツ総合病院で行われる。
1846年10月16日、アメリカの歯科医ウィリアム・T・G・モートンはマサチューセッツ総合病院でエーテル麻酔を用いた手術を実施した。 歯科医ジョン・コリンズ・ワーレン医師が観衆の前で手術を行い、患者は痛みを感じることなく骨腫瘍を切除された。 これが近代的な外科麻酔の始まりとされ、痛みを伴わない手術の時代を切り拓いた出来事である。 医療現場の倫理観や技術革新に大きな影響を与え、その後の麻酔薬開発や手術法の発展を促進した。 この功績によりモートンは『麻酔の父』とも称されている。
1846年 ウィリアム・T・G・モートン マサチューセッツ総合病院
1964年

中華人民共和国がタクラマカン砂漠で初の原爆実験に成功し、世界5番目の核保有国となる。（596 (核実験)）

中国がタクラマカン砂漠で初の核実験に成功し、世界第5の核保有国となった。
1964年10月16日、中国政府は新疆地区のロプノール（タクラマカン砂漠）にてコードネーム『596』による初の核実験を実施した。約20キロトン級の装置で行われたこの実験により、中華人民共和国は世界で5番目の核保有国に仲間入りした。核実験は冷戦下における軍事的抑止力の確立を狙ったもので、東西両陣営からの評価を集めた。この成功は後の核拡散防止条約（NPT）交渉にも大きな影響を与え、国内では科学技術者の士気向上と軍事力誇示の象徴となった。
1964年 中華人民共和国 タクラマカン砂漠 原爆実験 596 (核実験)