1905年
上田敏の訳詩集『海潮音』が刊行。
1905年に上田敏の訳詩集『海潮音』が刊行され、日本に近代詩の潮流をもたらした。
上田敏はスウェーデンやドイツの古典詩を日本語に翻訳し、現代的なリズム感を持つ詩集として『海潮音』をまとめた。訳詩にはエモーショナルな言葉遣いと繊細な情緒表現が評価され、当時の詩壇に衝撃を与えた。日本語詩の革新を目指した試みとして、後進の詩人たちに大きな影響を与え、モダニズム詩の礎の一つと見なされている。出版後も詩的実験のモデルとして繰り返し引用され、日本文学史上における重要な一冊として位置づけられている。独自の翻訳理念は日本語表現の可能性を広げ、詩の近代化に貢献した。
1905年
上田敏
海潮音