シュウメイギク (秋明菊)
学名:
Anemone hupehensis var. japonica
科名:
キンポウゲ科
説明
シュウメイギクは中国原産のキンポウゲ科イチリンソウ属の宿根草で、古くから日本に帰化し野生化しています。名前に「菊」が付きますが、キク科ではなくアネモネの仲間です。草丈は40-130cmになり、秋に直径5-8cmの美しい花を咲かせます。花色は白から淡いピンク、紅紫色まで幅があり、一重咲きと八重咲きの品種があります。京都の貴船で多く見られたことから「貴船菊(キブネギク)」とも呼ばれ、秋牡丹の別名もあります。地下茎で繁殖し、一度植えると毎年美しい花を楽しむことができる丈夫な植物です。茶花としても愛用され、日本の秋の風景には欠かせない花となっています。
豆知識
- 名前に「菊」が付くがキク科ではなく、アネモネの仲間という意外な事実
- 京都の貴船地域に多く自生することから「貴船菊」の別名が生まれた
- 中国から平安時代以前に渡来し、1000年以上日本の秋を彩り続けている
- 茶道では格の高い花とされ、特に一重咲きが好まれる傾向にある
利用方法
観賞用
- 庭園の秋の彩りとして植栽
- 茶花として茶道で使用
- 切り花として秋の花束に使用
薬用
- 中国伝統医学では根を解熱や鎮痛に使用
- 民間療法で打撲の外用薬として利用
注意:
全草に毒性があるため、薬用目的での使用は専門家に相談が必要です。
その他
- グランドカバーとして地面を覆う
- 野生動物の食料源として生態系に貢献
- 土壌保護植物として斜面に植栽
毒性
毒性レベル:
中程度
有毒部位:
全草, 根茎
症状:
プロトアネモニンを含有し、皮膚炎や消化器症状を引き起こす可能性があります。
ゼラニウム (天竺葵)
学名:
Pelargonium × hortorum
科名:
フウロソウ科
花言葉
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真の友情
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信頼
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尊敬
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決意
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君ありて幸福
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あなたの愛を信じない
説明
ゼラニウムは南アフリカのケープ地方原産のフウロソウ科テンジクアオイ属の多年草で、17世紀にオランダに渡り、その後ヨーロッパ全域に広まりました。日本には江戸時代末期の1864年に導入されました。最大の特徴は鮮やかな花色で、赤、ピンク、白、オレンジ、紫など多彩な色があります。葉は円形で縁に切れ込みがあり、特有の芳香を放ちます。この香りには虫除け効果があるため、ヨーロッパでは古くから窓辺に置く習慣があります。春から秋まで長期間花を咲かせ続け、育てやすく初心者にも人気の園芸植物です。現在では品種改良により、一重咲き、八重咲き、星咲きなど様々な花形があり、アイビーゼラニウムやニオイゼラニウムなど多くの園芸品種が存在します。
豆知識
- 虫除け効果から窓辺に置く習慣がヨーロッパの街並みの特徴となった
- 品種により香りが大きく異なり、バラ、レモン、ミントなど様々な香りがある
- 挿し木で簡単に増やせるため、友人同士で株分けして楽しまれることが多い
- 日本では「天竺葵」の漢名があり、インド(天竺)から来た葵の意味
利用方法
観賞用
- 鉢植えとして室内外で観賞
- ハンギングバスケットの素材
- 花壇の縁取り植物として植栽
薬用
- 南アフリカの伝統医学では根を消化器疾患に使用
- 民間療法で虫刺されの治療に葉を利用
注意:
医学的根拠は限定的なため、薬用目的での使用は専門家に相談が必要です。
その他
- 天然の虫除け効果を活用
- アロマテラピーでの精油利用
- コンパニオンプランツとして他の植物を保護
毒性
毒性レベル:
弱い
有毒部位:
葉, 茎
症状:
大量摂取により軽い胃腸症状を起こす可能性がありますが、通常は問題ありません。