10月10日の命日 - 科学者・研究者

1680年

ヤコブ・タッペ

(1603 - 1680)

医師

17世紀に活躍したドイツ語圏の医師。

ヤコブ・タッペは1603年に生まれ、17世紀のヨーロッパで医学研究と臨床に従事しました。ドイツ語圏の医学校で教育を受け、解剖学や薬理学の知見を深めました。彼の著作は当時の医学知識を整理し、同時代の医師たちへ影響を与えました。1680年に没するまで診療を続け、多くの患者を治療したと伝えられています。医学史における初期近代期の重要な人物の一人です。

1680年ヤコブ・タッペドイツ語版 1603年

1744年

ヨハン・ハインリヒ・シュルツェ

(1687 - 1744)

博学者

ドイツの博物学者・化学者。光が銀塩を変化させる現象を初めて記録した。

1687年、ドイツに生まれる。医学と自然科学を学び、大学で教授職を務める。 1725年、硝酸銀とチョークを混合した物質が光で黒ずむことを発見。この発見は後の写真技術の基礎となる光化学反応の最初の報告とされる。当時は像を定着させる方法は確立されなかったが、後世の発明家に大きな影響を与えた。また医学、鉱物学など多岐にわたる分野で研究を続けた。 1744年に没する。

1744年ヨハン・ハインリヒ・シュルツェ 1687年

1851年

カール・フォン・ドライス

(1785 - 1851)

発明家

ドイツの発明家。ペダルのない二輪走行器「ドライジーネ」を考案、自転車の先駆けとなった。

1785年、ドイツ南西部で生まれる。医学と土木工学を学び、多彩な関心を持つ。 1817年、足で地面を蹴って走る二輪車「ランニングマシーン（ドライジーネ）」を発明。ペダルなし自転車として大きな注目を集めた。その他、登山用スキーや印刷装置などさまざまな発明を手がける。 19世紀末に再評価され、自転車史における重要人物と称えられる。 1851年に没する。

1851年カール・フォン・ドライス発明家 1785年

1896年

フェルディナント・フォン・ミュラー

(1825 - 1896)

植物学者

ドイツ出身の植物学者。オーストラリアの植物相を研究し、多数の新種を記載しました。

フェルディナント・フォン・ミュラーは1825年にドイツで生まれました。移住後、オーストラリアの植物調査に生涯を捧げました。メルボルン王立植物園の園長を務め、地元の植物を体系的に分類しました。多数の新種を発見・記載し、学名に「Mueller」の表記が残されています。著書『オーストラリア植物誌』は植物学界に大きな影響を与えました。 1896年に死去するまで、オーストラリア植生研究の先駆者として評価されました。

1896年フェルディナント・フォン・ミュラー 1825年

1919年

アナトール・マレー

(1837 - 1919)

技術者、蒸気機関車設計者

技術者蒸気機関車設計者

複式蒸気機関車の設計者として知られるスイス出身の技術者。

アナトール・マレー（1837-1919）はスイス生まれの機械工学技術者である。複式蒸気機関車の原理を応用し、可動式車軸を組み合わせた「マレー式蒸気機関車」を開発した。この方式は重牽引力を実現し、山岳鉄道や長距離列車の牽引に適用された。特に、鉄道会社による本格導入で近代鉄道発展に大きく寄与した。その後も多くの機関車設計に携わり、鉄道技術の向上に貢献した。

1919年アナトール・マレー 1837年

1927年

グスターヴ・ホワイトヘッド

(1874 - 1927)

航空技術者

ライト兄弟に先駆けて有人動力飛行を行ったと主張する航空技術者。

グスターヴ・ホワイトヘッド（1874-1927）はドイツ生まれの航空技術者である。 1901年頃にアメリカで複数の有人動力飛行に成功したと報告され、論争を呼んだ。彼の設計した機体は軽量な構造と革新的な翼形を特徴とした。しかし、記録や証拠の不足から公式には認められていない部分も多い。その業績は航空史の謎の一つとして、現在も研究や議論が続いている。

グスターヴ・ホワイトヘッド航空 1874年

1930年

アドルフ・エングラー

(1844 - 1930)

植物学者

ドイツの植物分類学の父と呼ばれる著名な植物学者。

アドルフ・エングラー（1844-1930）はドイツ出身の植物学者である。多様な植物の分類体系を構築し、『植物界の体系』など多くの著作を残した。現存する主要植物の分類基準に大きな影響を与え、エングラー体系と呼ばれる。ベルリン植物園のディレクターとして、世界中の植物収集と研究を推進した。その業績は現代の植物学と生物分類学に深く根付いている。

1930年アドルフ・エングラー植物学者 1844年

1954年

アウグスト・シュマウス

(1877 - 1954)

物理学者、気象学者

物理学者気象学者

ドイツの物理学者・気象学者。気象現象の理論的研究に貢献した学者。

アウグスト・シュマウスは1877年に生まれ、ドイツで物理学と気象学を学んだ。気象観測の精度向上を目指し、大気現象の解析や理論モデルの構築に取り組んだ。物理学的手法を用いて気圧配置や風の動きを研究し、現代気象学の基礎を築いた。大学教授として多くの弟子を育成し、学術論文や研究報告を数多く発表した。 1954年に逝去するまで、科学界で高く評価された研究成果を残した。

1954年アウグスト・シュマウスドイツ語版 1877年

1972年

ケネス・エッジワース

(1880 - 1972)

天文学者、経済学者

天文学者経済学者

アイルランド出身の天文学者・経済学者。

1880年に生まれ、天文学と経済学の両分野で研究を行った。太陽系外縁の天体や天体力学の理論を提案し、オールトの雲理論の基礎を築いた。経済学者としても労働経済や資源配分の研究に取り組み、学際的な業績を残した。

1972年ケネス・エッジワース 1880年

1973年

ルートヴィヒ・フォン・ミーゼス

(1891 - 1973)

経済学者

オーストリア出身の経済学者で、自由市場経済を提唱。

1891年に生まれ、オーストリア学派の中心人物として活躍した。著書『人間行動の理論』などで個人主義と自由市場の重要性を説いた。政府介入の批判や景気循環理論への貢献が評価され、後世の経済思想に大きな影響を与えた。

1973年ルートヴィヒ・フォン・ミーゼス経済学者 1891年

1986年

木村秀政

(1904 - 1986)

航空工学者、日本大学名誉教授

航空工学者日本大学名誉教授

日本の航空工学者。日本大学で教鞭を執り、航空機の構造や性能向上に貢献した。

木村秀政は1904年に生まれ、日本大学で航空工学を研究した。戦前から戦後にかけて航空機の構造解析や材料力学の分野で先駆的な研究を行い、風洞試験や力学モデルの開発に貢献した。 1960年代には日本大学工学部の教授として教学に尽力し、多くの技術者や研究者を育成した。名誉教授の称号を得た後も、航空技術に関する論文や著書を執筆し続け、学界に多大な影響を与えた。 1986年に逝去し、その業績は現在の航空産業基盤の一端を支えている。

1986年木村秀政日本大学 1904年

1997年

マイケル・ジェームズ・スチュアート・デュワー

(1918 - 1997)

理論化学者

英米の理論化学者。半経験的量子化学手法の開発で計算化学の発展に貢献。

マイケル・J・S・デュワーは1918年にイギリスで生まれた。 20世紀後半の計算化学分野において、分子軌道計算の効率化を目指し、半経験的手法の研究を主導した。 MINDO、MNDO、AM1などのモデル開発は、多くの化学系研究で広く用いられ、実験と理論を結びつける架け橋となった。大学教員として後進の研究者育成にも尽力し、数多くの論文と学術書を残した。 1997年に逝去し、その業績は現在のコンピュータ化学シミュレーションの基盤となっている。

1997年マイケル・ジェームズ・スチュアート・デュワー英語版 1918年