10月08日の命日 - 芸術家・音楽家

1469年

フィリッポ・リッピ

(1406 - 1469)

画家

イタリア・ルネサンス期の画家、フィリッポ・リッピ。聖母子像に詩的で躍動的な表現をもたらした。

フィリッポ・リッピ（1406-1469）はフィレンツェを拠点に活躍した修道士兼画家。柔らかな色彩と優美な線描を特徴とする作品で知られる。サン・マルコ修道院礼拝堂のフレスコ画など、宗教画に新たな表現を導入した。サンドロ・ボッティチェリをはじめ多くの弟子を育成し、芸術界に大きな影響を与えた。私生活では修道士としての誓いと恋愛感情の狭間で苦悩し、異端審問の噂を呼んだ。

1469年フィリッポ・リッピ画家 1406年

1772年

ジャン＝ジョゼフ・ド・モンドンヴィル

(1711 - 1772)

作曲家

フランスの作曲家・ヴァイオリニスト。バロック後期から古典派初期にかけて多くの宗教音楽やオペラを手掛けた。

ジャン＝ジョゼフ・ド・モンドンヴィル（1711-1772）はフランス出身の作曲家・ヴァイオリニストです。彼は王立音楽院のコンサートマスターを務め、多数のモテットやグランド・モテットを作曲しました。オペラ作品も手掛け、『ティトンと暁』などが当時の音楽界に新しい風をもたらしました。豊かな旋律と華麗な和声感覚を特徴とし、バロック後期から古典派初期への橋渡し的役割を果たしました。生涯を通じて舞台音楽や宗教音楽を幅広く手掛け、フランス音楽史に大きな足跡を残しました。

1772年ジャン＝ジョゼフ・ド・モンドンヴィル作曲家 1711年

1826年

マリー＝ギエルミーヌ・ブノワ

(1768 - 1826)

画家

フランスの女性画家。新古典主義の画風で歴史画や肖像画を手掛けた。

マリー＝ギエルミーヌ・ブノワ（1768-1826）はフランスの女性画家で、新古典主義様式を代表する一人です。彼女はパリで美術を学び、1787年のサロンでデビューを果たしました。代表作『黒人女性の肖像』は1800年に発表され、その革新的な視点で注目を集めました。歴史画や宗教画にも取り組み、精緻な筆致と表現力豊かな人物描写で高い評価を得ました。後年は美術教育にも力を注ぎ、多くの女性画家の育成に貢献しました。

1826年マリー＝ギエルミーヌ・ブノワ 1768年

1834年

フランソワ＝アドリアン・ボイエルデュー

(1775 - 1834)

作曲家

フランスのオペラ作曲家。オペラ・コミックの発展に大きく寄与した。

フランソワ＝アドリアン・ボイエルデュー（1775-1834）はフランスのオペラ作曲家です。彼はナント生まれで、イタリアで修業を積んだ後パリに戻りオペラ・コミックを中心に作品を発表しました。代表作には『バグダッドの太守』、『白衣の貴婦人』、『ドン・セバスティアン』などがあります。軽妙な旋律と劇的な演出を融合させ、19世紀初頭のフランス・オペラに新風を吹き込みました。彼の作品はヨーロッパ各地で上演され、後続のオペラ作曲家に影響を与えました。

1834年フランソワ＝アドリアン・ボイエルデュー 1775年

1850年

ジュゼッペ・カンマラーノ

(1766 - 1850)

画家、美術教師

画家美術教師

イタリアの画家・美術教師。ナポリを拠点に宮殿や教会の装飾画を手掛けた。

ジュゼッペ・カンマラーノ（1766-1850）はイタリア・ナポリ派の画家で、美術教師としても活躍しました。彼はナポリ王宮や教会の壁画・天井画などの装飾画を数多く手掛けました。伝統的なイタリア古典絵画の技法を用い、荘厳で緻密な画面構成が特徴です。教壇に立って後進の指導にも尽力し、ナポリ美術アカデミーで多くの弟子を育成しました。その作風は19世紀イタリアの宗教美術と宮廷美術に大きな影響を与えました。

1850年ジュゼッペ・カンマラーノ 1766年

1856年

テオドール・シャセリオー

(1819 - 1856)

画家

フランスの画家。ロマン主義と古典主義を融合させた独自の画風で知られる。

テオドール・シャセリオー（1819-1856）はフランスの画家で、ロマン主義と古典主義の両要素を併せ持つ作品を残しました。ハイチ生まれの後、パリに移りジャン＝オーギュスト＝ドミニク・アングルの薫陶を受けました。代表作には『二人の姉妹』や『キリストの洗礼』などがあり、生き生きとした色彩と繊細な筆致が魅力です。壁画や宗教画も手掛け、サロンでも高い評価を獲得しました。 37歳で没した短い生涯ながら、その華麗な画風は後世の画家に強い影響を与えました。

1856年テオドール・シャセリオー画家 1819年

1865年

ハインリヒ・ヴィルヘルム・エルンスト

(1814 - 1865)

ヴァイオリニスト、作曲家

ヴァイオリニスト作曲家

19世紀を代表するヴァイオリニスト・作曲家。高度な技巧を駆使した作品で知られる。

ハインリヒ・ヴィルヘルム・エルンストは1814年にモラヴィア地方で生まれた。若くしてヴァイオリン奏者として頭角を現し、パガニーニやスポールに影響を受けた。ヨーロッパ各地で演奏活動を行い、その難易度の高い作品は今日でも演奏家を悩ませる。作曲家としても独自の音楽言語を確立し、ソロ・ヴァイオリンのための小品を多数遺した。1865年にロンドンで逝去し、その卓越した演奏技術は後世に大きな影響を与えた。

1865年ハインリヒ・ヴィルヘルム・エルンストヴァイオリニスト作曲家 1814年

1896年

ジョージ・デュ・モーリア

(1834 - 1896)

漫画家

イギリスの漫画家・小説家。Punch誌の風刺画で有名。

ジョージ・デュ・モーリアは1834年にパリで生まれ、後にロンドンを拠点に活躍した。Punch誌の風刺漫画家として知られ、ヴィクトリア朝の社交界を鋭く風刺した。1894年に発表した小説『トリルビー』はベストセラーとなり、魔術師のようなキャラクター『スヴェンガリ』を生んだ。孫娘は作家ダフネ・デュ・モーリアとして文学界に名を馳せた。1896年に没し、そのユーモアと批評精神は後世に受け継がれている。

1896年ジョージ・デュ・モーリア 1834年

1897年

アレクセイ・サヴラソフ

(1830 - 1897)

風景画家

ロシアの風景画家。ロマン主義的な作風で知られる。

アレクセイ・サヴラソフは1830年にモスクワで生まれ、モスクワ絵画学校で学んだ。ロマン派的な表現主義を取り入れた風景画を制作し、『カラスが飛び立つ前』などで知られる。自然の光や大気を繊細に捉え、ロシア絵画に新しい詩情をもたらした。後進の画家たちに影響を与え、ロシア風景画の発展に大きく寄与した。1897年に没し、その作品は現在も高く評価されている。

1897年アレクセイ・サヴラソフ 1830年

1917年

セルヒー・ヴァシリキウシキー

(1854 - 1917)

画家

ウクライナの画家。民族主義的な風景や人物画を得意とした。

セルヒー・ヴァシリキウシキーは1854年に現在のウクライナで生まれ、サンクトペテルブルクで美術を学んだ。コサックや草原の風景などを題材に、民族的なアイデンティティを表現した。歴史画や肖像画にも才能を発揮し、ウクライナ美術の発展に貢献した。教職にも就き、多くの後進を指導した。1917年に没し、その作品は民族主義運動と結びつけて評価されている。

1917年セルヒー・ヴァシリキウシキー 1854年

1929年

ヤチェク・マルチェフスキ

(1854 - 1929)

画家

ポーランドの象徴主義を代表する画家。民族主義的・神話的モチーフを象徴的に表現した作品で知られる。

ヤチェク・マルチェフスキは1854年にポーランドのラドムで生まれた。クラクフ絵画学校で学び、パリで象徴主義に触発された。彼の作品は民族的なテーマと神話的な要素を融合し、詩的な色彩表現を用いた。代表作には『メランコリア』や『農民の結婚』などがある。晩年は教育者として後進の育成にも力を注ぎ、1929年に逝去した。

1929年ヤチェク・マルチェフスキ 1854年

1946年

山本鼎

(1882 - 1946)

版画家、洋画家、教育者

版画家洋画家教育者

日本の版画家・洋画家、芸術教育者。創作版画運動の先駆者。

山本鼎（やまもとかなえ）は1882年に長野県で生まれた。東京美術学校で洋画を学び、後に版画制作に転向した。創作版画運動の立役者として国内外に影響を与え、多くの弟子を育成した。主要作品には農村風景を題材とした木版画などがあり、その簡潔で力強い表現が特徴的である。教育者として後進の育成にも尽力し、1946年に逝去した。

1946年山本鼎 1882年