1822年

ジャン=フランソワ・シャンポリオンがロゼッタ・ストーンの解読に成功したと発表。

1822年9月27日、シャンポリオンがロゼッタ・ストーン解読成功を発表しました。 言語学史における金字塔です。
1822年、フランスの言語学者ジャン=フランソワ・シャンポリオンがエジプトのロゼッタ・ストーンを解読したと発表しました。 石碑に刻まれたヒエログリフとギリシャ語の対照を手がかりに、古代エジプト文字の体系を解明しました。 これにより数千年にわたって謎とされてきたエジプト文明の文献が読解可能となりました。 エジプト学の創始と発展に多大な貢献を果たし、考古学や言語学の手法にも革新をもたらしました。 文化財解読の先駆例として、現在でも高く評価されています。
1822年 ジャン=フランソワ・シャンポリオン ロゼッタ・ストーン
1905年

アルベルト・アインシュタインによる、E=mc²の式が記載された特殊相対性理論の第2論文『物体の慣性はその物体のエネルギーに依存するか?』が科学雑誌『Annalen der Physik』に掲載される。

1905年9月27日、アインシュタインの論文でE=mc²が初めて示されました。 物理学の概念を一変させる発見です。
1905年、アルベルト・アインシュタインの論文『物体の慣性はその物体のエネルギーに依存するか?』がAnnalen der Physikに掲載されました。 この中で質量とエネルギーの等価性を示す有名な式 E=mc² が明示され、特殊相対性理論の核心を成しました。 提唱当時は驚きをもって迎えられましたが、その後の実験や研究により理論の正しさが実証されました。 核エネルギー開発や量子物理学など次世代の科学技術に多大な影響を与え、現代物理学の基礎となりました。 科学史上最も有名で影響力のある方程式の一つとして今も語り継がれています。
1905年 アルベルト・アインシュタイン E=mc² 特殊相対性理論 論文 Annalen der Physik
1956年

X 2が13回目の飛行を行い搭乗していたMilburn G. Apt(ミルバーンアプト)が2,178マイル毎時(マッハ3.3)を記録する。しかし帰途に操縦不能となり、機体から脱出カプセルは分離したものの、アプトはカプセルからの脱出が間に合わずに死亡。

ベル研究所開発の実験機X-2がマッハ3.3を記録し、パイロットが死亡した歴史的飛行事故です。
1956年9月27日、アメリカ空軍の実験機X-2が13回目の飛行でミルバーン・G・アプト大尉を乗せ、2,178mph(マッハ3.3)を達成しました。 この記録は当時の有人航空機速度の世界記録となりました。 しかし帰路で機体が制御不能に陥り、アプト大尉は脱出カプセルに収容されたものの、脱出が間に合わず殉職しました。 X-2計画は超高高度・超高速飛行技術の限界を探るもので、その成果は後のロケット技術や宇宙開発に寄与しました。 同時にパイロットと機体の安全性確保の難しさを浮き彫りにした事故でもありました。
X-2 Milburn G. Apt
1964年

BAC TSR 2が初飛行をする。

イギリスのBAC社が開発した超音速戦術偵察機TSR-2は、冷戦期における先進的な性能を初飛行で披露しました。
BAC TSR-2プロジェクトは1950年代後半に開始され、超音速飛行と高精度偵察能力を両立させることを目指していました。 1964年9月27日の初飛行では、機体の推力性能や安定性が実証され、その先進的な技術力が注目を集めました。 高度制御システムや電子戦装備を備えた機体は西側諸国の戦略的資産となるはずでしたが、開発費用の増大や政治的判断により翌年には計画が中止されました。 その後、実機は試験用途に一部使用されたものの、量産には至りませんでした。 冷戦期の航空技術史における象徴的な逸品として知られています。
BAC TSR-2
1983年

リチャード・ストールマンがGNUプロジェクトの創設を発表。

リチャード・ストールマンが自由ソフトウェア運動を牽引するGNUプロジェクトの創設を発表しました。
1983年9月27日、プログラマ兼活動家のリチャード・ストールマンはGNUプロジェクトの創設を発表しました。 GNUプロジェクトはソフトウェアを誰でも自由に使い、改良し、再配布できる自由ソフトウェアを目指す運動であり、その理念は現在のオープンソース運動の基盤となりました。 同時にフリーソフトウェア財団(FSF)も設立され、ライセンス形態として後にGPL(GNU General Public License)が策定されました。 この動きはソフトウェア開発手法とライセンス慣行を一変させ、プログラミングコミュニティに広範な影響を与えました。
1983年 リチャード・ストールマン GNUプロジェクト
1997年

アメリカの火星探査機「マーズ・パスファインダー」が、当初計画の3倍稼働したのちに通信が途絶。

マーズ・パスファインダーの通信が途絶し、火星探査が終了した。
1997年7月4日に火星に着陸したNASAの探査機マーズ・パスファインダーは、当初計画の約3倍にあたる日数にわたり稼働しました。 小型ローバー「ソジャーナー」を展開し、火星表面の岩石分析や大気データの収集を行いました。 しかし9月27日、地球との通信が途絶しミッションは終了を迎えました。 本ミッションは低コストかつ効率的な火星探査を示すモデルケースと評価され、後続プロジェクトへとつながりました。 得られた膨大なデータは火星科学の発展に寄与しました。
1997年 火星 マーズ・パスファインダー
2003年

欧州宇宙機関の月探査機「スマート1」がフランス領ギアナのクールー宇宙センターから打ち上げ。月周回軌道に入った欧州初の探査機になった。

ESAの月探査機スマート1がフランス領ギアナから打ち上げられた。
2003年9月27日、欧州宇宙機関(ESA)は月探査機SMART-1をクールー宇宙センターからAriane 5ロケットで打ち上げました。 SMART-1はイオンエンジンを採用した世界初の深宇宙ミッションで、燃料効率の良い推進技術を実証しました。 月周回軌道への投入は2004年11月に行われ、X線分光計や高解像度カメラを用いて月表面の化学組成と地形を調査しました。 欧州初の月探査機として科学的成果を挙げ、将来の宇宙探査技術開発に大きく貢献しました。
2003年 欧州宇宙機関 スマート1 フランス領ギアナ クールー宇宙センター
2007年

NASAが、準惑星ケレスおよび小惑星ベスタを目標とした初の惑星間宇宙船ドーンを打ち上げる。

NASAが、準惑星ケレスと小惑星ベスタを目標に初の惑星間探査機ドーンを打ち上げた。
2007年9月27日、NASAは太陽系内の準惑星ケレスと小惑星ベスタを同時に探査する史上初の惑星間宇宙船「ドーン」を打ち上げた。 ドーンは航行中にベスタを最初に訪れ、その後ケレスへ向かい、両天体の起源や地質を詳しく解明した。 従来は一つの目的天体にしか到達できなかった探査機の常識を覆し、複数天体探査の道を切り開いた。 イオン推進エンジンを初めて実用化し、燃料効率を飛躍的に向上させた。 ミッションは2015年にベスタ探査を完了し、その後2018年にケレスでの観測を続行した。 その成果は小惑星帯の形成過程や初期太陽系の進化を解明する上で重要なデータを提供した。
準惑星ケレス 小惑星ベスタ ドーン
2008年

中華人民共和国の宇宙船「神舟7号」の乗組員翟志剛が中国人初の宇宙遊泳を行う。

翟志剛が中国の宇宙船で初の宇宙遊泳を成功させた。
2008年9月27日、中国は有人宇宙船「神舟7号」を打ち上げ、3名の宇宙飛行士を搭乗させた。 船長の翟志剛は船外活動装置を装着し、中国人初の宇宙遊泳(船外活動)を行った。 彼は約20分間の船外活動で軌道上から地球を背景に写真撮影や作業を実施した。 この成功により中国は世界で3番目に有人宇宙遊泳を達成した国となった。 神舟7号ミッションは中国の有人宇宙技術の飛躍的前進を象徴し、宇宙ステーション建設への布石となった。
2008年 中華人民共和国 神舟7号 翟志剛 宇宙遊泳
2017年

LIGOとVirgoの共同チームが重力波GW170814のシグナルの検出を発表。

LIGOとVirgoが重力波GW170814を共同で初めて3検出点で観測した。
2017年9月27日、米国のLIGO実験と欧州のVirgo干渉計が重力波シグナル「GW170814」の検出を発表した。 この重力波は約13億光年彼方で起きたブラックホール連星合体が起源とされる。 GW170814は3基の検出器すべてで同時に観測された初の事例で、位置特定や偏波解析が可能となった。 複数検出器の協調観測により重力波天文学の精度が飛躍的に向上した。 この成果は一般相対性理論の追加検証に貢献し、マルチメッセンジャー天文学への道を拓いた。
2017年 GW170814