09月24日の命日 - 科学者・研究者

1541年

パラケルスス

錬金術師、医者、自然哲学者

錬金術師医者自然哲学者

ルネサンス期の錬金術師・医学者。近代薬理学の先駆者とされる。

1493年頃にスイスで生まれ、本名はテオフラストゥス・フォン・ホーヘンハイム。錬金術の知識を医学に応用し、病因を鉱物や化学的過程で説明しようとした。ガレノスやアヴィセンナの伝統医学を批判し、経験と観察を重視した。近代薬理学・毒物学の基礎を築き、ラウダナムなどの化学薬品を開発した。著作『大外科論』『病因論』などで医学理論に革新をもたらした。 1541年に没し、その思想は後世の科学革命に大きな影響を与えた。

1541年パラケルスス錬金術師 1493年 1494年

1715年

ヴィルヘルム・ホンベルク

(1652 - 1715)

自然哲学者

17世紀オランダの自然哲学者。化学実験で多くの発見をした。

1652年にドイツで生まれ、後にオランダへ移住した。ライデン大学で哲学と医学を学び、自然哲学の講座を担当した。尿の蒸留によって得られる独特のリンを研究し、『ホンベルク燐』と呼ばれた。化学的実験を通じて物質の成分と性質の探究を行った。顕微鏡や蒸留装置の改良にも取り組み、実験技術の発展に寄与した。 1715年に没し、近世化学の発展を促した先駆者として知られる。

1715年ヴィルヘルム・ホンベルク英語版 1652年

1844年

カール・フリードリヒ・キールマイヤー

(1765 - 1844)

生物学者

ドイツ出身の生物学者で、発生学や進化思想の初期研究に貢献した自然科学者。

1765年、ドイツのシュトラスブルク近郊に生まれる。チュービンゲン大学で学び、教員として自然科学を講義。生物の発生過程と生理学の関係を研究し、生命現象の統一的理解を目指した。身近な動植物を用いた観察と実験的手法の導入により先駆的な業績を残す。その研究は後の発生学や進化論の基礎となり、多くの学者に影響を与えた。 1844年9月24日に死去。

1844年カール・フリードリヒ・キールマイヤー 1765年

1904年

ニールス・フィンセン

(1860 - 1904)

内科医、科学者、ノーベル生理学・医学賞受賞者

内科医科学者ノーベル生理学・医学賞受賞者

デンマークの医師・科学者。赤外線を用いた光線療法の研究で知られ、1903年にノーベル生理学・医学賞を受賞した。

1860年にデンマークで生まれ、コペンハーゲン大学医学部で学んだ。特に赤外線が皮膚疾患に与える影響を研究し、「光線療法」の確立に尽力した。フィンセン・ランプと呼ばれる治療器具を開発し、結核性皮膚炎の治療に成果を挙げた。 1903年にはこれらの業績によりノーベル生理学・医学賞を受賞した。晩年は健康を害しながらも研究を続け、1904年に44歳で没した。光線療法の先駆者として、現代医療にも影響を与えた人物である。

1904年ニールス・フィンセンノーベル生理学・医学賞 1860年

1924年

アレクサンドル・ラカサーニュ

(1843 - 1924)

医師、犯罪学者

医師犯罪学者

フランスの医師・犯罪学者。近代法医学の基礎を築いた先駆者。

1843年にフランスで生まれ、パリ大学医学部を卒業した。リヨン大学で教鞭を執りながら、犯罪現場の科学的調査技術を研究した。血痕分析や弾道学などの分野で多くの論文を発表し、犯罪学の発展に寄与した。被害者と加害者双方の生理学的特徴を重視し、法医学に統合的アプローチを導入した。同門からは「法医学の父」と称され、多くの後進を育てた。 1924年に81歳で没し、その業績は20世紀の犯罪学研究に大きな影響を与え続けている。

1924年アレクサンドル・ラカサーニュ英語版 1843年

1945年

ハンス・ガイガー

(1882 - 1945)

物理学者、ガイガー＝マースデンの実験、ガイガー・ヌッタルの法則提唱者

物理学者ガイガー＝マースデンの実験ガイガー・ヌッタルの法則提唱者

ドイツの物理学者。ガイガー＝マースデン実験や放射線計測器の開発で知られる。

1882年にドイツで生まれ、ミュンヘン大学などで物理学を学んだ。ラザフォードと共にガイガー＝マースデンの金箔実験を担い、原子核構造の解明に貢献した。ガイガーカウンターと呼ばれる放射線検知器を開発し、放射能研究の基盤を築いた。ガイガー・ヌッタルの法則を提唱し、α線の挙動を数学的に記述した。第一次世界大戦後は放射線計測技術の標準化に尽力した。 1945年に62歳で亡くなり、その業績は原子物理学の発展に不可欠なものとなった。

1945年ハンス・ガイガーガイガー＝マースデンの実験ガイガー・ヌッタルの法則 1882年

1972年

赤木正雄

(1887 - 1972)

農学博士、森林砂防学者、政治家

農学博士森林砂防学者政治家

日本の農学者・森林砂防学者。森林保全や砂防対策の研究に取り組み、政治家としても活動した。

1887年に滋賀県で生まれ、東京帝国大学農科大学で農学を専攻した。森林の砂防学的研究を進め、山地の土砂流出防止技術を確立した。農林省の技術官として全国の砂防事業を指導し、実践的な成果を上げた。学界では森林保全の専門家として高く評価され、多くの論文を発表した。戦後には政治の世界にも進出し、地方自治体での行政にも携わった。 1972年に85歳で亡くなり、現代の砂防・森林管理に大きな影響を残した。

1972年赤木正雄 1887年

1976年

鳥養利三郎

(1887 - 1976)

電気工学者、第13代京都大学総長、京都大学名誉教授

電気工学者第13代京都大学総長京都大学名誉教授

日本の電気工学者。京都大学総長を務め、戦後の高等教育発展に寄与した。

1887年に福岡県で生まれ、東京帝国大学で電気工学を学んだ。専門は高電圧工学と通信工学で、複数の研究論文を発表した。京都帝国大学（現・京都大学）の教授として教育と研究に尽力した。 1953年から京都大学総長を務め、大学組織の再建や研究基盤の整備に貢献した。名誉教授としても後進の育成に力を注ぎ、学界で広く尊敬された。 1976年に88歳で亡くなり、日本の工学教育と研究に大きな足跡を残した。

1976年鳥養利三郎京都大学 1887年

1978年

イーダ・ノダック

(1896 - 1978)

化学者、物理学者

化学者物理学者

ドイツの化学者・物理学者。レニウムの発見や核分裂概念の提唱で知られる。

イーダ・ノダックは1896年にドイツで生まれ、化学と物理学の両分野で業績を残した。 1925年にレニウムの発見に貢献し、元素研究で名を馳せた。 1934年には核分裂の可能性を指摘する理論を提唱した。後に大学で教鞭を執り、多くの後進を育成した。女性科学者の先駆者としても評価される。 1978年9月24日に逝去した。

1978年イーダ・ノダック 1896年

1979年

辻直四郎

(1899 - 1979)

古代インド学者、東京大学名誉教授、第8代東洋文庫理事長

古代インド学者東京大学名誉教授第8代東洋文庫理事長

日本の古代インド学者。東京大学名誉教授として後進の研究・教育に貢献した。

辻直四郎は1899年に日本で生まれ、古代インド学を専攻した。東京大学文学部で教鞭を執り、後に名誉教授に就任した。古典インド語文献の翻訳と研究を通じ、多数の学術著作を刊行した。第8代東洋文庫理事長として蔵書の充実と研究支援に尽力した。日本におけるインド学の基礎を築いた学界の重鎮である。 1979年9月24日に逝去した。

1979年辻直四郎東京大学東洋文庫 1899年

1990年

高木健太郎

(1910 - 1990)

医学者、政治家

医学者政治家

日本の医学者・政治家。医療研究と政策立案の両面で活躍した。

高木健太郎は1910年に生まれ、医学研究者としてキャリアを積んだ。大学教授として教育と研究に従事し、専門分野で業績を残した。その後、政治家に転身し、医療政策の立案に深く関わった。医療制度の改革に尽力し、国民の健康向上に貢献した。 1990年9月24日に逝去した。

1990年高木健太郎 1910年

1993年

ブルーノ・ポンテコルボ

(1913 - 1993)

原子核物理学者

イタリア出身の原子核物理学者。中性子とニュートリノ研究で知られる。

1913年にイタリアで生まれ、パウリらと共に素粒子物理学の研究に従事。 1930年代から原子核の相互作用やニュートリノ理論の研究を進める。冷戦中にソ連へ亡命し、モスクワ国立大学で教鞭を執りながら研究を継続。ニュートリノ振動の理論的示唆を与え、後の実験物理学に大きな影響。 1993年に逝去し、その先駆的な業績は現代素粒子物理学の基盤となる。

ブルーノ・ポンテコルボ 1913年