1852年

イタリアの天文学者アンニーバレ・デ・ガスパリスが、小惑星のマッサリア(小惑星番号20)を発見。2024年には、小惑星イリスとともにマッサリアの表面から初めて水分子が検出された。

1852年、イタリアの天文学者アンニーバレ・デ・ガスパリスが小惑星マッサリア(20番)を発見しました。
1848年からイタリア・ナポリ天文台で観測を行っていたアンニーバレ・デ・ガスパリスは、1852年9月19日に20番目の小惑星マッサリアを発見しました。 マッサリアはメインベルトに位置し、その命名は古代マッセリア(現マルセイユ)に由来します。 長らく岩石質の天体と考えられてきましたが、2024年に行われた電波観測で水分子の存在が初めて検出され、太陽系初期の水分起源研究に大きな示唆を与えました。 同時に検出された小惑星イリスとの比較研究により、小惑星帯の多様性と水の分布に関する新たな知見が得られました。 デ・ガスパリスの発見は19世紀の小惑星探索ブームの一翼を担い、後世の小惑星観測技術発展に寄与しました。
1852年 イタリア 天文学者 アンニーバレ・デ・ガスパリス 小惑星 マッサリア 小惑星番号 イリス
1957年

プラムボブ作戦: アメリカ合衆国がネバダ核実験場で世界初の地下核実験(レイニア実験)を行う。

アメリカが世界初の地下核実験を実施し、核兵器開発史に新たな一章を刻みました。
1957年9月19日、アメリカ軍のプラムボブ作戦の一環としてネバダ核実験場で『レイニア実験』が行われました。これは世界で初めて地下で行われた核実験で、放射性物質の拡散を抑える目的がありました。実験は成功し、地下核爆発のデータを収集。これにより核実験の安全性評価や地下構造への影響研究が進展しました。しかし放射性ガスや水蒸気の漏出も報告され、環境への懸念が高まりました。冷戦時代の軍拡競争を象徴する重要な技術的挑戦でした。
1957年 プラムボブ作戦 アメリカ合衆国 ネバダ核実験場 核実験
1978年

埼玉県行田市の稲荷山古墳で出土した金錯銘鉄剣の115文字の銘文の解読に成功。

埼玉県行田市の稲荷山古墳出土鉄剣の115文字に及ぶ銘文解読に成功し、古代史の研究に大きな進展。
1978年9月19日、稲荷山古墳(埼玉県行田市)から出土した金錯銘鉄剣の銘文115文字の解読が完了したと発表された。銘文には「辛亥年九月丁未」の年号や「獲加多支鹵大王(ワカタケル大王)」の名が記され、五世紀後半の倭国王権の実態を示す貴重な史料となった。この発見により『古事記』『日本書紀』のみならず考古学的裏付けが得られ、日本古代史研究に革命的な意義をもたらした。研究チームは文字の保存状態や文体を分析し、銘文の意味や年代特定に成功した。
稲荷山古墳 金錯銘鉄剣 銘文
1991年

アルプス山脈の氷河で、約5300年前の男性のミイラ「アイスマン」を発見。

1991年9月19日、アルプス山脈の氷河で約5300年前のミイラ「アイスマン」が発見されました。
1991年9月19日、イタリア・オーストリア国境のアルプス山脈氷河で2人の登山者がミイラを発見。 「アイスマン」と名付けられたこのミイラは約5300年前の新石器時代後期の人物と推定され、保存状態が極めて良好でした。 衣服や携行品、体表に残る皮膚組織を解析することで食生活や移動経路、当時の技術水準が詳らかに。 特に背中や腕に刻まれた19本の刺青は宗教的儀礼や医療目的を示唆し、先史時代の文化を解明する貴重な手がかりとなりました。 発見後は徹底的な保存処理と多分野にわたる研究が行われ、考古学・人類学の分野に大きな論文群をもたらしています。
1991年 アルプス山脈 氷河 ミイラ アイスマン