チューベローズ (月下香)

学名: Polianthes tuberosa
科名: リュウゼツラン科

花言葉

  • 危険な楽しみ
  • 危険な関係
  • 官能的

特徴

花色:

説明

チューベローズは学名をポリアンテス・ツベローサといい、メキシコ原産の多年草球根植物です。日中ではなく夜間、特に月明かりの下でより強い香りを放つことから「月下香(ゲッカコウ)」の和名があります。その妖艶で官能的な香りは「花の香水」と称され、ジャスミンと並んで高級香水の原料として重宝されています。白い6弁の花を20-30輪つけた穂状花序を形成し、8月頃に開花します。ハワイや熱帯アジアでの栽培が盛んで、レイや宗教行事にも用いられる神聖な花でもあります。

豆知識

  • 学名「tuberosa」は「塊根状の」という意味で球根の形に由来する
  • シャネルNo.5をはじめ多くの有名香水に使用されている
  • ハワイでは「夜の女王」マレーシアでは「月の美人」と呼ばれる
  • 一つの花序で2週間以上香り続ける驚異的な持続力を持つ

利用方法

観賞用
  • 夜香る庭園植物
  • 切り花としての室内装飾
  • ハワイアンレイの材料
薬用
  • 伝統医学では鎮静効果があるとされる
  • アロマテラピーでリラクゼーション効果

注意: 強い香りのため敏感な方は注意が必要です

食用

食用不可

その他
  • 高級香水の原料
  • エッセンシャルオイル
  • 宗教的祭事での薫香

毒性

毒性レベル: 弱い

有毒部位: 球根

症状: 球根の摂取により軽度の胃腸不調を起こす可能性があります

リクニス (酔仙翁)

学名: Lychnis coronaria
科名: ナデシコ科

花言葉

  • 転機を迎えた恋
  • 私の愛は不変
  • 強い気持ち

特徴

花色:

説明

リクニス・コロナリア(酔仙翁)は南ヨーロッパが原産のナデシコ科の多年草で、草丈30cm~1mほどになります。最大の特徴は白い綿毛に覆われた銀灰色の葉で、この特徴からフランネルソウとも呼ばれます。7月から9月頃に茎の先端にナデシコによく似た鮮やかな赤い花を咲かせ、稀に白やピンクの花もあります。日当たりの良い場所を好み、乾燥に強い性質を持ちますが、多湿や蒸れに弱く、梅雨時や夏の高温多湿で枯れることがあります。

豆知識

  • 「酔仙翁」という和名は赤い花が酔っ払いのように見えることから
  • 銀色の葉は太陽の強い光から花を守る天然の日傘の役割
  • 耐寒性は強いが暑さと湿気に弱い典型的な地中海性気候植物
  • 現在はシレネ属に分類されることもある分類学的変遷のある植物

利用方法

観賞用
  • ドライガーデンの装飾
  • ロックガーデン
  • 切り花としての利用
薬用
  • 民間療法で咳止めや去痰薬として使用されることがある

注意: 自己判断での薬用利用は推奨されません

食用

食用には適しません

その他
  • ドライフラワー
  • 園芸品種の改良材料

毒性

症状: 特に毒性はありません

カワラケツメイ (河原決明)

学名: Chamaecrista nomame
科名: マメ科

花言葉

  • 自由
  • 勇気
  • 希望

特徴

花色: 黄色

説明

カワラケツメイは日本在来のマメ科一年草で、本州、四国、九州の河原の砂地や山すそ、道端などの日当たりの良い場所に群生します。草丈は30-60cmほどで、羽状複葉を持ち、夏から秋にかけて黄色い小さな花を咲かせます。古くから「弘法茶」「浜茶」として茶の代用品に利用され、利尿や強壮の薬効があるとされてきました。生薬名は「山扁豆(さんぺんず)」といい、民間薬として重宝されています。豆科植物特有の根粒菌により土壌を肥沃にする生態的価値も持っています。

豆知識

  • 決明とは「目を明らかにする」という意味で視力回復効果への期待から
  • マメ科植物なので空気中の窒素を固定して土を豊かにする
  • 江戸時代の本草学書にも薬草として記載される歴史ある植物
  • 現代でも健康茶として一部の地域で作られ続けている

利用方法

観賞用
  • 野草園での栽培
  • 自然風庭園の装飾
  • 河川敷緑化植物
薬用
  • 利尿作用(民間薬)
  • 強壮効果
  • 弘法茶としての飲用

注意: 妊娠中や腎疾患のある方は医師に相談してください

食用
  • 茎葉
  • 種子
その他
  • 土壌改良(根粒菌)
  • 河川敷の緑化
  • 生薬材料

毒性

症状: 特に毒性はありません

シュウカイドウ (秋海棠)

学名: Begonia grandis
科名: シュウカイドウ科

花言葉

  • 片思い
  • 恋の悩み
  • 自然を愛す

特徴

花色: 薄ピンク

説明

シュウカイドウは中国原産の多年草で、江戸時代に日本に渡来した帰化植物です。左右非対称なハート形の葉が特徴的で、7月下旬から10月中旬にかけて薄ピンクの花を下向きに咲かせます。雌雄同株で雄花と雌花を別々に咲かせ、控えめに下向きに咲く姿から「片思い」の花言葉が生まれました。日本の戸外で楽々と冬越しできる数少ないベゴニアとして知られ、半日陰の湿った場所を好みます。正岡子規も病床からその美しさを詠んだほど、文人たちに愛されてきた花です。

豆知識

  • 正岡子規の「秋海棠西瓜の色に咲きにけり」の句で有名
  • 雌花の子房は三角形で独特の形をしている
  • むかごで増殖するため一度植えると毎年花を楽しめる
  • ベゴニアの中では珍しく日本の屋外で越冬可能

利用方法

観賞用
  • 半日陰の庭園植物
  • 和風庭園の下草
  • 鉢植えでの観賞
薬用
  • 中国では伝統的に解熱や消炎に使用
  • 民間療法で打撲や腫れ物の外用薬

注意: 自己判断での薬用利用は避けてください

食用

食用には適しません

その他
  • 生け花の花材
  • 俳句・短歌の題材
  • 秋の茶花

毒性

毒性レベル: 弱い

有毒部位: 葉, 茎

症状: 摂取により軽度の胃腸不調を起こす可能性があります

エリカ

学名: Erica arborea
科名: ツツジ科

花言葉

  • 幸運
  • 平和
  • 純潔

特徴

花色:

説明

エリカは南アフリカを中心に700種類以上が存在するツツジ科の常緑低木です。白花品種は特に人気が高く、秋から春にかけて白い壺型やベル型の小さな花を枝いっぱいに咲かせます。繊細な枝に無数の花がびっしりと咲くため、株全体が白い雲のように見える美しさがあります。ヨーロッパではヒース(Heath)と呼ばれ、荒地でも美しく咲く強健な植物として文学作品にもよく登場します。冬の寒い時期を得意とし、夏の高温多湿が苦手な地中海性気候植物の代表格です。

豆知識

  • スコットランドでは白いヒースは10万本に1本の確率でしか見つからない
  • エリカの語源は古代ギリシア語の「壊す」から膀胱結石を砕く薬効に由来
  • パイプ愛好家に珍重されるブライアーパイプの原料
  • 花の少ない冬期に長期間開花する貴重な園芸植物

利用方法

観賞用
  • 冬の庭園装飾
  • ロックガーデン
  • 鉢植えでの観賞
薬用
  • ヨーロッパでは伝統的に利尿薬として使用
  • 民間療法で風邪薬として利用

注意: 自己判断での薬用利用は推奨されません

食用

食用には適しません

その他
  • パイプの材料(ブライアー)
  • ほうきの材料
  • ドライフラワー

毒性

毒性レベル: 弱い

有毒部位: 葉, 花

症状: 大量摂取により軽度の胃腸不調を起こす可能性があります