オイランソウ (花魁草)

学名: Phlox paniculata
科名: ハナシノブ科

花言葉

  • 同意
  • 合意
  • 温和
  • 協調

特徴

花色:

説明

オイランソウは北アメリカ原産のハナシノブ科の多年草で、6月中旬から8月中旬頃に美しい花を咲かせます。名前の由来は、花魁(おいらん)の白粉と花の香りが似ているためと言われています。小さな花が集まって花房となり、ピンク、白、紫、赤などの色彩豊かな花を長期間楽しむことができます。草丈は40~120センチメートルで、茎は直立し通常分枝しません。高温化する夏の気象にも負けることなく真夏でも開花し続ける特徴があります。

豆知識

  • 江戸時代の花魁の白粉の香りと似ているため「オイランソウ」と名付けられた
  • 一つの茎にまとまって咲く性質から「協調」の花言葉が生まれた
  • アメリカでは「ガーデンフロックス」として親しまれ、コテージガーデンの定番
  • 品種改良により現在では100以上の品種が存在する

利用方法

観賞用
  • 切り花として花束やアレンジメントに使用
  • 庭植えで夏の花壇を彩る
  • 鉢植えでベランダや玄関の装飾に利用
薬用
  • 民間療法で咳止めや解熱に使用されることがある
  • 葉の抽出物が皮膚の炎症を和らげるとされる

注意: 医学的効果は科学的に証明されておらず、使用時は専門家に相談が必要

食用

食用には適さない

その他
  • 花の香りを利用した香水やポプリの原料
  • ドライフラワーとして装飾に使用

毒性

毒性レベル: 弱い

有毒部位: 葉, 茎

症状: 大量摂取により軽い胃腸障害を起こす可能性がある

クロユリ (黒百合)

学名: Fritillaria camschatcensis
科名: ユリ科

花言葉

  • 恋の呪い
  • 呪い
  • 復讐

特徴

花色:

説明

クロユリは高山帯の草地に生える高さ10~20センチほどの多年草で、6~8月に直径3センチほどの黒い花を咲かせます。学名はFritillaria camschatcensisで、ユリ科バイモ属に分類されます。花は独特の強い香りを持ち、虫(主にハエ)を呼び寄せて受粉を行います。アイヌの伝説では、好きな人の側にクロユリを置いて相手が気づいてその花を取ると二人は結ばれるという言い伝えがあり、恋愛に関する花言葉が多く付けられています。一方で、戦国時代の佐々成政の黒百合伝説では復讐の象徴ともされています。

豆知識

  • 富山県の県花として親しまれ、立山黒部アルペンルートの象徴でもある
  • 花の香りは人によっては悪臭と感じられるほど強烈
  • アイヌ語では「フレップ」と呼ばれ、赤い花を意味する(実際は黒い花だが)
  • 佐々成政の伝説により「復讐の花」とも呼ばれるが、アイヌ文化では「愛の花」

利用方法

観賞用
  • 高山植物園での展示
  • 山野草愛好家のコレクション
  • 特殊な切り花として茶道の花材
薬用
  • アイヌ民族の伝統医学で咳止めに使用
  • 民間療法で解熱剤として利用されることがある

注意: 有毒成分を含むため、自己判断での使用は危険

食用

食用には不適切

その他
  • アイヌの恋愛のお守りとして使用
  • 高山植物の研究材料

毒性

毒性レベル: 中程度

有毒部位: 球根, 全草

症状: アルカロイドを含み、摂取により吐き気、嘔吐、下痢などの中毒症状を起こす可能性がある

スグリ (酸塊)

学名: Ribes uva-crispa
科名: スグリ科

花言葉

  • 私はあなたを喜ばせる
  • あなたの不機嫌が私を苦しめる
  • あなたに嫌われたら私は死にます

特徴

花色:

説明

スグリは主に北半球の温帯から亜寒帯に分布する落葉低木で、学名Ribesの属に約150種が含まれます。枝には鋭い棘があり、春に小さな花を咲かせた後、夏に酸味の強い小さな果実をつけます。果実の色は赤、黄緑、黒など品種により異なり、生食よりもジャムや果実酒に加工して利用するのが一般的です。ポリフェノールやアントシアニンが豊富で健康効果が期待されています。ただし、マツ属樹木のさび病の中間宿主となるため、一部地域では栽培が制限されています。

豆知識

  • 学名Ribesはアラビア語の「酸味のある」という意味に由来
  • イギリスでは「グーズベリーフール」という伝統デザートが有名
  • カシス(黒スグリ)はスグリ属の一種で、カクテルの材料として人気
  • マツのさび病の中間宿主のため、一部地域では栽培禁止

利用方法

観賞用
  • 庭木として春の花を楽しむ
  • 果実の観賞価値も高い
  • 生垣として利用(棘による防犯効果)
薬用
  • 果実に含まれるビタミンCによる美肌効果
  • アントシアニンによる眼精疲労軽減
  • ポリフェノールによる抗酸化作用

注意: 果実の過剰摂取により胃腸障害を起こす可能性がある

食用
  • 果実
その他
  • 天然染料として利用
  • 果実酒やリキュールの原料
  • 健康食品としての利用

毒性

症状: 果実は食用で安全だが、過剰摂取により胃腸の不調を起こす可能性

ゲッカビジン (月下美人)

学名: Epiphyllum oxypetalum
科名: サボテン科

花言葉

  • ただ一度だけ会いたくて
  • 儚い美
  • 儚い恋
  • あでやかな美人
  • 秘めた情熱

特徴

花色:

説明

ゲッカビジンはメキシコの熱帯雨林原産のサボテン科の常緑多肉植物で、6~11月の夜間にのみ花を咲かせる一夜花性の植物です。直径20~25センチの大きな白い花は夕方から芳香を漂わせ始め、夜8時頃から咲き始めて翌朝3~4時頃にはしぼんでしまいます。ジャスミンに似た上品で甘い香りが特徴的で、この幻想的な開花の様子から「月下美人」という美しい名前が付けられました。昆布状の扁平な葉状茎を持ち、1~2メートルほどに成長します。

豆知識

  • 一年に1~2回しか咲かず、開花を見ることは非常に幸運とされる
  • 花の香りは半径100メートル以上まで届くといわれる
  • 台湾では「曇花一現」(一瞬の美しさ)という成語の由来
  • NASAが宇宙ステーションでの栽培実験を行ったことがある

利用方法

観賞用
  • 室内観葉植物として人気
  • 温室での展示栽培
  • 一夜限りの開花鑑賞イベント
薬用
  • 中国の伝統医学で咳止めや肺の症状改善に使用
  • 花を乾燥させて薬茶として利用

注意: 医学的効果は科学的に証明されておらず、使用前に専門家への相談が必要

食用
その他
  • 香水やアロマオイルの原料
  • 園芸愛好家のコレクション植物
  • 写真撮影の被写体として人気

毒性

症状: 特に毒性は報告されていないが、サボテン科植物として樹液に注意

エリンギウム

学名: Eryngium planum
科名: セリ科

花言葉

  • 秘密の恋
  • 秘めた愛
  • 光を求める
  • 独立
  • 厳格

特徴

花色:

説明

エリンギウムはセリ科ヒゴタイサイコ属の植物で、約230種を含む大きな属です。青い小花が球状に集まって直径10センチほどの頭状花序を形成し、その周りを鋭い棘状の総苞が取り囲む独特の外観が特徴的です。5~7月に開花し、アザミのような複雑に深く切れ込んだ葉を持ちます。中央アジア、地中海地方、南北アメリカなど世界的に広く分布しており、多くは一・二年草または多年草で、高さ30センチから4メートル程度まで成長します。ドライフラワーとしても人気が高く、切り花需要も多い植物です。

豆知識

  • 学名Eryngiumはギリシャ語の「トゲのある」を意味するeringionに由来
  • 一年中切り花需要があり、最盛期は6~8月
  • ドライフラワーにしても色と形が美しく保たれる貴重な花材
  • 約230種もの多様な種類があり、形や色も様々

利用方法

観賞用
  • 切り花として花束やアレンジメントに使用
  • ドライフラワーとして長期間楽しめる
  • 花壇や庭園での観賞用植物
薬用
  • ヨーロッパの民間療法で咳止めや気管支炎の治療に使用
  • 根の部分を煎じて利尿剤として利用

注意: 医学的効果は科学的に証明されておらず、使用前に専門家への相談が必要

食用

一般的に食用には適さない

その他
  • ドライフラワークラフトの材料
  • 天然染料として青色系の染色に利用
  • 昆虫の蜜源植物として生態系に貢献

毒性

毒性レベル: 弱い

有毒部位: 全草

症状: 大量摂取により軽い胃腸障害を起こす可能性があるが、一般的には低毒性