タンジー (蓬菊)

学名: Tanacetum vulgare
科名: キク科

花言葉

  • 不滅
  • 平和
  • 婦人の美徳

特徴

花色:

説明

ヨーロッパから中央アジア原産のキク科の多年草で、草丈50-150センチに成長します。夏の中頃から終わりにかけて、直径約1センチの小さな黄色い花を枝先に放射状に密集させて咲かせます。葉は深く裂けた羽状複葉で、全草から強い芳香を放ちます。この香りには樟脳に似た成分があり、強力な防虫効果があるため、ヨーロッパでは古くから窓辺などで栽培されてきました。「蓬菊」の和名は、葉がヨモギに似て花がキクのような形をしていることに由来します。

豆知識

  • 学名「Tanacetum」はギリシャ語の「athanatos(不死)」に由来
  • 古代エジプトではミイラ作りの防腐剤として使用された
  • 中世ヨーロッパでは「タンジー・ケーキ」という復活祭の伝統菓子に使用
  • 昆虫の嫌がる成分「タナセトン」を含有している

利用方法

観賞用
  • ハーブガーデン
  • ワイルドフラワーガーデン
  • ドライフラワー
薬用
  • ヨーロッパ伝統医学で解熱剤
  • 消化促進作用
  • 月経不順の改善

注意: 毒性があるため内服は専門家の指導が必要です

食用

毒性があるため食用には適しません

その他
  • 天然防虫剤
  • ポプリの材料
  • 染料(黄色)

毒性

毒性レベル: 中程度

有毒部位: 全草(特に葉と花), 精油成分

症状: 大量摂取により胃腸障害、けいれん、肝障害を起こす可能性があります

タイム (立麝香草)

学名: Thymus vulgaris
科名: シソ科

花言葉

  • 勇気ある行動
  • 勇気
  • 活動力

特徴

花色:

説明

地中海沿岸原産のシソ科の常緑低木で、草丈15-30センチほどに成長します。小さく厚みのある卵形の葉を密生させ、全草から清々しい強い芳香を放ちます。春から初夏にかけて、淡いピンクや白、薄紫色の小さな花を穂状に咲かせます。古代ギリシャでは勇気と気品の象徴とされ、「タイムの香りがする」は男性への最高の褒め言葉でした。チモールとオイゲノールという成分による強い殺菌作用があり、古代エジプトではミイラの防腐剤として、古代ローマでは入浴剤やお香として使用されていました。

豆知識

  • 学名「Thymus」はギリシャ語の「thymon(勇気)」に由来
  • 古代ギリシャの兵士は戦場に行く前にタイム入りの風呂に入った
  • 中世の女性は騎士にタイムの小枝を刺繍したハンカチを贈った
  • 現在でも世界で最も重要な料理用ハーブの一つ

利用方法

観賞用
  • ハーブガーデン
  • ロックガーデン
  • グランドカバー(匍匐性品種)
薬用
  • 去痰・鎮咳作用
  • 抗菌・防腐効果
  • 消化促進
  • 免疫力向上

注意: 妊娠中・授乳中は大量摂取を避けてください

食用
その他
  • アロマセラピー
  • 石鹸・化粧品の香料
  • 天然防虫剤

毒性

症状: 通常の使用量では毒性はありません

ヒペリカム (弟切草)

学名: Hypericum androsaemum
科名: オトギリソウ科

花言葉

  • きらめき
  • 悲しみは続かない

特徴

花色:

説明

ヨーロッパ西部から南部原産のオトギリソウ科の半常緑低木で、草丈50-80センチに成長します。6-7月に直径2-3センチの鮮やかな黄色い5弁花を咲かせ、中心部から放射状に多数の雄ずいが立ち上がるのが特徴です。花後には最初は緑色で、徐々に赤、赤紫、黒へと変化する美しい実をつけます。この実は花材として人気が高く、最近では緑、クリーム、白、ピンクなど様々な色の品種が開発されています。刈り込みに強く、手入れが簡単で、花と実の両方を楽しめる庭木として重宝されています。

豆知識

  • 「ヒペリカム」の名前はギリシャ語の「hyper(上に)」と「eikon(像)」に由来
  • 花材としての人気が高く、様々な色の実を楽しめる品種が開発されている
  • 聖ヨハネの日前後に開花することから「聖ヨハネ草」と呼ばれる
  • 実の色変化は観賞価値が高く、長期間楽しめる

利用方法

観賞用
  • 庭木
  • 切り花
  • 実物(花材)
  • 生垣
薬用
  • ヨーロッパ伝統医学で抗うつ効果
  • 傷の治癒促進
  • 抗炎症作用

注意: 他の薬物との相互作用があるため医師に相談してください

食用

食用には適しません

その他
  • 染料(黄色)
  • ドライフラワー
  • リース材料

毒性

毒性レベル: 弱い

有毒部位:

症状: 実を大量摂取すると軽い胃腸障害を起こす可能性があります

ザクロ (石榴)

学名: Punica granatum
科名: ミソハギ科

花言葉

  • 優美
  • 円熟した優美
  • 結合

特徴

花色:

説明

地中海沿岸からヒマラヤ地方原産のミソハギ科の落葉小高木で、樹高3-6メートルに成長します。5-7月に直径3-4センチの鮮やかなオレンジ色から赤色の6弁花を咲かせ、肉厚なガクが特徴的です。秋には直径5-10センチの球形の果実が熟し、果皮が裂けると中から半透明で赤紫色の種子(仮種皮)が多数現れます。一つの果実に含まれる種子は400-800個にも及び、これが「結合」の花言葉の由来となっています。古代から栽培され、旧約聖書やギリシャ神話にも登場する歴史ある果樹です。

豆知識

  • 学名「Punica」は古代カルタゴ(現チュニジア)の「Punicus」に由来
  • スペインの都市グラナダはザクロが語源
  • 手榴弾(grenade)の名前もザクロの形に由来
  • 一つの実に含まれる種子数は品種により200-1400個と大きく異なる

利用方法

観賞用
  • 庭木
  • 生垣
  • 盆栽
  • 花壇
薬用
  • 抗酸化作用
  • 心血管系の健康維持
  • 抗炎症効果
  • 美容効果

注意: 薬剤との相互作用があるため医師に相談してください

食用
  • 種子(仮種皮)
  • 果汁
その他
  • 染料(赤色)
  • タンニンの原料
  • 木材(小物制作)

毒性

毒性レベル: 弱い

有毒部位: 根皮, 樹皮, 未熟果

症状: 根皮や樹皮には毒性があり、大量摂取すると胃腸障害を起こす可能性があります