1580年

ルカ・ロンギ

(1507 - 1580)

画家

画家
ルネサンス末期からマニエリスム期にかけて活躍したイタリアの画家。 宗教画を中心に多くの作品を残す。
1507年頃にイタリアのレーグナーノで生まれるとされるが、詳細は不明。 ローマやフェラーラなどで制作活動を行い、クラシカルな構図と緻密な描写を特徴とする。 聖母子や聖人伝を題材とした祭壇画を多く手がけ、地方教会の依頼を受けて作品を制作。 マニエリスムの影響を受けた柔らかな色調と優雅な人物表現が評価された。 作品の多くは現在もイタリア国内の教会や美術館で所蔵されている。 画家としての詳細な活動履歴や死因には不明点が多いが、宗教画の名手として知られる。
1580年 ルカ・ロンギ 1507年
1588年

アルフォンソ・フェッラボスコ1世

(1543 - 1588)

作曲家

作曲家
ルネサンス期に活躍したイタリア生まれの作曲家。 イングランド宮廷音楽に大きな影響を与えた。
1543年頃にイタリアで生まれ、後にイングランドに渡って宮廷歌手兼作曲家として活動。 ヴィオールのためのソロ曲やマドリガルなど、当時の宮廷音楽の発展に寄与。 繊細なメロディと対位法を駆使した作品はイングランドの作曲家にも影響を与えた。 エリザベス朝の宮廷で高い評価を受け、女王エリザベス1世にも重用された。 イタリアとイギリス両国の音楽文化を橋渡しする存在として知られる。 1588年にロンドンで没し、その音楽は後世のルネサンス音楽研究でも重要視される。
1588年 アルフォンソ・フェッラボスコ1世 作曲家 1543年
1612年

ジョヴァンニ・ガブリエーリ

作曲家

作曲家
ルネサンス末期からバロック初期にかけて活躍したイタリアの作曲家。 ヴェネツィア楽派の中心人物として多声コーラスを革新。
1554年または1557年頃にイタリア・ヴェローナ近郊で生まれる。 ヴェネツィアのサン・マルコ大聖堂楽長に就任し、多声合唱と器楽を組み合わせた音楽を発展。 コレギウム・ムジクムやコルティーナによる三重コーラス技法を確立。 教会音楽はもちろん、祝典音楽や宮廷音楽にも多彩な作品を残した。 華やかな対向配置による演奏効果はバロック音楽に大きな影響を与えた。 1612年にヴェネツィアで没し、後世の作曲家に多大なインスピレーションを与え続ける。
1612年 ジョヴァンニ・ガブリエーリ 1554年 1557年
1633年

ヤコポ・ペーリ

(1561 - 1633)

作曲家

作曲家
バロック初期に活躍したイタリアの作曲家。 史上最古級のオペラ『エウリディーチェ』を手がけた。
1561年フィレンツェで生まれ、メディチ家の庇護を受けて育つ。 1598年、ステファノ・ダリオと共同でオペラ『エウリディーチェ』を作曲し、初期オペラの基礎を築く。 解放唱法やモノディなど、初期バロック音楽の新技法を取り入れた革新的な作品を制作。 主に宗教曲や器楽曲も手がけ、当時の音楽シーンに大きな影響を与えた。 晩年はローマで活動し、1633年に没するまで実験的な音楽制作を続けた。 メディチ家の音楽アカデミーでの教育活動も行い、後進の育成に尽力した。
1633年 ヤコポ・ペーリ 1561年
1674年

フィリップ・ド・シャンパーニュ

(1602 - 1674)

画家

画家
フランドル出身でフランス宮廷画家となったバロック期の画家。 厳格な写実表現と宗教画で高い評価を得た。
1602年にフランドル地方で生まれ、若いうちに画家としての修業を積む。 1632年頃にパリに移住し、ルイ13世や権力者の肖像画を手がけて名声を得る。 『無原罪の御宿り』や『ジャンヌ・ド・アルクの火刑』など、宗教的主題の重厚な作品を多数制作。 厳格かつ緻密な写実を重視し、独特の明暗法を駆使した画風が特徴。 ジュリー・デュ・ピュイらのカトリック改革主義者とも交流し、宗教情熱を表現。 1680年にフランスで没し、その深い信仰と技術は後世の画家に影響を与え続けた。
1674年 フィリップ・ド・シャンパーニュ 画家 1602年
1750年

ラッヘル・ライス

(1664 - 1750)

画家

画家
オランダのバロック期を代表する女性画家で、花や静物画を緻密に描いた。
1664年にオランダで生まれ、バロック期の静物画壇に登場した。花を鮮やかかつ繊細に表現し、貴族や富裕層に愛好された。独自の構図と色彩感覚で男性画家に匹敵する評価を得、長いキャリアを通じて高い人気を維持した。王侯貴族や教会から多数の注文を受け、幅広い作品を残した。1750年の死後もその作品は美術史において重要な位置を占めている。
1750年 ラッヘル・ライス 1664年
1752年

アントニオ・コッラディーニ

(1688 - 1752)

彫刻家

彫刻家
イタリアのバロック彫刻家で、大理石に繊細なヴェールを彫り込む技法で名を馳せた。
1688年にヴェネツィアで生まれ、ナポリやローマなどイタリア各地で活躍した。大理石を用いたヴェール彫刻を得意とし、光と影の対比を巧みに表現した。宗教的・神話的題材の作品を主要な教会や邸宅に残し、高い評価を得た。サン・セヴェーロ礼拝堂のヴェールを纏う女性像は傑作として知られる。1752年の没後も、その緻密な技術は後世の彫刻家に影響を与え続けている。
1752年 アントニオ・コッラディーニ 1688年
1827年

ウィリアム・ブレイク

(1757 - 1827)

版画家、詩人

版画家 詩人
イギリスの詩人・版画家で、幻想的な詩と独自の版画技法を融合させた作品で知られる。
1757年にロンドンで生まれ、版画工房で技術を学んだ。独自の手彩色版画法『イルミネイテッド・プリンティング』を開発し、詩と融合させた作品を制作した。代表作に詩集『天真と経験の歌』や叙事詩『ミルトン』があり、象徴的で幻視的な世界観を描いた。生前は評価が限られていたが、没後にロマン派や象徴主義に多大な影響を与えたと再評価された。1827年の没後、その革新的表現は現代芸術にも影響を及ぼしている。
1827年 ウィリアム・ブレイク 版画家 詩人 1757年
1843年

ジャン=ピエール・コルトー

(1787 - 1843)

彫刻家

彫刻家
フランスの新古典主義彫刻家で、公共建築の装飾彫刻を多く手がけた。
1787年にパリで生まれ、エコール・デ・ボザールで彫刻を学んだ。1810年にローマ賞を獲得し、イタリアで古典彫刻の技法を研究した。帰国後は凱旋門や教会などの公共建築に用いられるフリーズや像を多数制作し、優美な線と均整の取れた造形が特徴的である。1837年にフランス芸術アカデミー会員に選出され、時代を代表する彫刻家として認められた。1843年に没後も、彼の作品はパリのさまざまな建造物で見ることができる。
1843年 ジャン=ピエール・コルトー 1787年
1865年

ウィリアム・ジャクソン・フッカー

(1785 - 1865)

植物学者、植物画家

植物学者 植物画家
イギリスの植物学者・植物画家。ロイヤル・ボタニック・ガーデン・キューの初代園長を務めた人物。
ウィリアム・ジャクソン・フッカーは1785年に生まれ、植物学の研究と精緻な植物画で知られた学者です。1841年にロイヤル・ボタニック・ガーデン・キューの初代園長に就任し、世界各地から標本を収集してコレクションを拡充しました。著作『英国産植物図譜』などで植物分類学の基礎を築き、学術的な価値が高い図版を多数残しました。園内の温室や温帯植物区などを整備し、キュー園の発展に多大な貢献を果たしました。1865年に逝去するまで、その業績は今日まで評価されています。
1865年 ウィリアム・ジャクソン・フッカー 1785年
1928年

レオシュ・ヤナーチェク

(1854 - 1928)

作曲家

作曲家
チェコの作曲家で、民俗音楽の要素を取り入れた独自の作風で知られる。
レオシュ・ヤナーチェクは1854年に北モラヴィアのフクヴァルディで生まれ、音楽教育者としても活躍した。地元の民謡や言語の抑揚を音楽に取り入れる“話し言葉の旋律”を開発し、その独特な音楽語法を確立した。主要な作品にオペラ『ジェヌーファ』『カーチャ・カバノヴァー』『利口な小狐ヴィクセン』や管弦楽曲『シンフォニエッタ』などがある。晩年にはチェコの民族意識を象徴する作曲家として高い評価を受けた。1928年に逝去し、今日でもその革新的な作風は高く評価されている。
1928年 レオシュ・ヤナーチェク 作曲家 1854年
1984年

黒崎義介

(1905 - 1984)

童画家

童画家
子どもの視点を大切にし、温かみのある童画を描いた画家。
1905年に東京で生まれた黒崎義介は、童画家として多くの絵本や童画作品を手がけました。鮮やかな色彩と優しいタッチで、子どもたちの想像力を刺激する作品を生み出しました。戦後は児童文化の振興にも貢献し、展覧会やワークショップを通じて世代を超えた交流を図りました。また、教育者としても後進の画家育成に力を注ぎました。1984年8月12日に逝去後も、作品は多くの人に愛され続けています。
1984年 黒崎義介 1905年