07月21日の出来事 - 政治・行政 | calendar.web-standard.org

285年

ローマ皇帝ディオクレティアヌスがマクシミアヌスを副帝に任命し、帝国の西側の統治者とする。

ディオクレティアヌス帝がマクシミアヌスを副帝として任命し、帝国を東西に分割統治する体制を確立。

ディオクレティアヌスは帝国の統治を効率化するため、285年7月21日にマクシミアヌスを副帝として任命しました。これにより帝国は西と東の二地域に分割され、統治機構の強化が図られました。この体制は後のテトラルキア（四帝共同統治）制度の基礎となりました。マクシミアヌスは主に西方の防衛を担当し、ガリアやブリタニアへの対応に当たりました。ディオクレティアヌスの改革は帝国の安定化に寄与し、3世紀の危機を乗り越える契機となりました。

285年ローマ皇帝ディオクレティアヌスマクシミアヌス副帝

天正18年6月20日

天正遣欧少年使節の一行が長崎に帰国。

天正遣欧少年使節が欧州訪問を終え、長崎に帰国した。

天正遣欧少年使節は1582年2月に日本を出発し、ヨーロッパ各地を巡りました。 4人の少年はローマで教皇と謁見し、日本へのキリスト教伝来を支援しました。 1590年7月21日、彼らは長崎に帰国し、約8年にわたる使節団の旅を終えました。帰国後の報告は日本国内でのキリスト教理解を深め、貿易交渉にも影響を与えました。この使節団は東西文化交流史における重要な出来事として知られています。

1590年天正 6月20日天正遣欧少年使節長崎

1718年

オスマン帝国とオーストリアなどがパッサロヴィッツ条約を締結。オスマン帝国のバルカン半島の領土の一部をオーストリアに割譲。

オスマン帝国とオーストリアなどがパッサロヴィッツ条約を締結し、バルカン半島の領土を割譲した。

1718年7月21日、オスマン帝国とオーストリアおよびヴェネツィア共和国などがパッサロヴィッツ条約を締結しました。条約によりオスマン帝国はバルカン半島の一部領土をオーストリアに割譲しました。交渉はセルビアのパッサロヴィッツで行われ、グランド・ヴィジールと皇帝代理が署名しました。この和平はハプスブルク家の南方拡張を後押しし、オスマン帝国の勢力後退を象徴しました。条約締結後の20年間、両国間で大規模な戦闘は回避されました。

1718年オスマン帝国オーストリアパッサロヴィッツ条約バルカン半島

1773年

ローマ教皇クレメンス14世がイエズス会に解散を命じる。

ローマ教皇クレメンス14世がイエズス会の解散を命じ、350年以上にわたる活動を停止させた。

1773年7月21日、教皇クレメンス14世は教皇勅書『ドミヌス・アク・レデンプトル』を公布し、イエズス会の解散を命じました。この決定はフランスやスペインなどの絶対王政国家の圧力を背景に行われたものです。イエズス会は教育や宣教活動で世界各地に影響力を持っていましたが、各国政府との対立が深刻化していました。解散命令により多くの宣教師は国外追放や他修道会への移行を余儀なくされました。イエズス会は1814年に復活するまで約41年間活動を停止しました。

1773年ローマ教皇クレメンス14世イエズス会

1774年

露土戦争: オスマン帝国とロシア帝国がキュチュク・カイナルジ条約を締結し、第一次露土戦争が終結。

露土戦争がキュチュク・カイナルジ条約で終結し、ロシアが黒海進出の権利を獲得した。

1774年7月21日、露土戦争を終結させるキュチュク・カイナルジ条約が締結されました。オスマン帝国はクリミア半島の一部やアゾフ海沿岸の港をロシアに割譲しました。ロシアは黒海航行の自由を獲得し、正教徒保護権も得ました。この条約はオスマン帝国の衰退を象徴し、ロシア南方への勢力圏拡大を促しました。欧州列強の勢力均衡にも大きな影響を与えました。

1774年露土戦争オスマン帝国ロシア帝国キュチュク・カイナルジ条約

1822年

メキシコ皇帝アグスティン・デ・イトゥルビデ（アグスティン1世）が戴冠。第一次メキシコ帝国が成立。

1822年7月21日、メキシコの独立指導者アグスティン・デ・イトゥルビデがメキシコ皇帝として戴冠し、第一次メキシコ帝国が成立しました。

メキシコは1821年にスペインから独立を達成した後、不安定な政情が続いていました。1822年7月21日、独立の立役者であったアグスティン・デ・イトゥルビデが帝位に就き、アグスティン1世として戴冠しました。これにより第一次メキシコ帝国が正式に誕生し、君主制による新生国家の構想がスタートしました。しかし、帝政は財政難や地域勢力との対立に直面し、わずか1年余りで共和制へ移行することになります。帝政成立はメキシコ独立運動の成果と海外列強の思惑が交錯した複雑な国際情勢を象徴する出来事です。

1822年メキシコアグスティン・デ・イトゥルビデメキシコ帝国

1831年

レオポルド1世がベルギーの初代国王に即位。

1831年7月21日、レオポルド1世がベルギーの初代国王に即位し、独立新国家の統治を開始しました。

1830年のベルギー独立革命を経て、ベルギーは1831年に君主制下の独立国家として再出発しました。7月21日、ドイツ貴族出身のレオポルド・フォン・ザクセン＝コーブルク＝ゴータがレオポルド1世として戴冠式を挙行しました。彼は中立政策を掲げ、列強の承認を得ながら国内の統一と安定に努めました。即位日は現在、ベルギーの国王の日（ネーションデー）として祝日になっています。この出来事は新国家の統治体制確立と国民意識の醸成に大きく貢献しました。

1831年レオポルド1世ベルギー

1881年

開拓使官有物払下げ事件。北海道の開拓長官・黒田清隆が、官有の施設・設備を安値で払い下げる決定を行う。払下げへの反対運動が起き、明治十四年の政変のきっかけとなる。

1881年7月21日、北海道開拓使官有物払下げ事件が発覚し、明治十四年の政変のきっかけとなりました。

開拓使官有物払下げ事件は、北海道開拓使の黒田清隆長官が官有地や施設を不当に安価で払い下げた疑惑が発端となった政治スキャンダルです。1881年7月21日、事件の詳細が公となり自由民権運動を支持する議員らが強く反発しました。これにより政府内の対立が激化し、太政官の改編を伴う明治十四年の政変へとつながりました。事件は明治政府の中央集権体制と産業開発政策の弊害を浮き彫りにし、政治的責任や行政監察の重要性が問われる契機となりました。日本の近代政治史における汚職問題の先駆的事例として知られています。

1881年開拓使官有物払下げ事件北海道開拓長官黒田清隆明治十四年の政変

1896年

日清通商航海条約が締結。

1896年7月21日、日本と清国の間で日清通商航海条約が締結されました。

日清通商航海条約は、日本と清国（中国）の貿易・航海に関する権利義務を定めた条約です。1896年7月21日に締結され、両国の領事裁判権や関税自主権の取り扱い、最恵国待遇などが規定されました。これにより日本は清国市場へのアクセスを強化し、日中間の商業活動が拡大しました。一方で、中国側にも一定の関税収入が保証され、両国の経済的結び付きが深まりました。この条約は日清間の不平等条約見直しの一環として位置付けられ、日本外交の一里塚となりました。

1896年日清通商航海条約

1932年

カナダのオタワでイギリス連邦経済会議を開催。世界恐慌克服のためにポンド圏にブロック経済方式を導入するオタワ協定を締結。

英連邦経済会議がオタワで開催され、ポンド圏のブロック経済方式を定める協定が締結された。

1932年7月21日、カナダ・オタワで英連邦経済会議が開かれ、オタワ協定が締結されました。世界恐慌下の経済悪化を背景に、ポンド圏内で貿易優遇を図るブロック経済方式が合意されました。協定により関税削減や相互貿易拡大が推進され、加盟国間の経済協力が強化されました。一方で、非加盟国との貿易障壁が高まり、国際的な批判や論争も生じました。この協定は1930年代の国際経済秩序に大きな影響を与え、その後の貿易政策に示唆を残しました。

1932年カナダオタワイギリス連邦経済会議英語版世界恐慌ポンドブロック経済

1940年

日本労働総同盟が自主解散を決議し、大日本産業報国会に合流。

日本労働総同盟が自主的に解散を決議し、大日本産業報国会に合流した。

1940年7月21日、日本労働総同盟が自主解散を決議し、大日本産業報国会に合流しました。この動きは政府主導の労働統制政策の一環で、戦時体制強化を目的としていました。労働組合は解散後、国家総動員体制に組み込まれ、個別の労働者権利よりも国家利益が優先されました。統合された組織は戦時生産の推進役を担い、労働力の管理や動員に大きな影響を与えました。この出来事は日本の労働運動史における重要な転機とされています。

1940年日本労働総同盟大日本産業報国会

1944年

深夜0時、クラウス・フォン・シュタウフェンベルクら前日のヒトラー暗殺計画の実行犯が処刑される。

7月20日事件の実行犯シュタウフェンベルクらが裁判後に銃殺刑を執行された。

1944年7月20日にベルリンでヒトラー暗殺を企てた『7月20日事件』の主要実行犯たちは、迅速な軍事裁判を経て死刑を宣告された。翌21日深夜、プレニッツ強制収容所でクラウス・フォン・シュタウフェンベルクをはじめとする共謀者数名は銃殺刑に処された。ナチス体制下で見せしめの象徴とされた処刑は、ドイツ軍内部の反乱勢力の一掃を示すものだった。処刑後も協力者の逮捕と拷問が続き、多くの市民や将校が連座して処罰を受けた。後世、彼らの行動は全体主義に抵抗した英勇として再評価されている。

クラウス・フォン・シュタウフェンベルクヒトラー暗殺計画