1905年

アルベルト・アインシュタインが特殊相対性理論の最初の論文を物理雑誌に提出。

アルベルト・アインシュタインが特殊相対性理論に関する最初の論文を発表し、物理学の常識を覆しました。
1905年6月30日、アインシュタインは雑誌『アニュアルズ・オブ・フィジクス』に「運動する物体の電気力学について」の論文を提出しました。これが特殊相対性理論の出発点となり、光速度一定の原理や時間と空間の相対性といった革新的な概念を導入しました。ニュートン力学では説明できなかった光速に近い速度で運動する物体の振る舞いを理論的に統一し、後の一般相対性理論へとつながる土台を築きました。この業績は20世紀物理学の基盤を形成し、現代の科学技術にも多大な影響を与えています。
1905年 アルベルト・アインシュタイン 特殊相対性理論
1917年

アメリカ海軍の戦艦「アイダホ」が進水。

アメリカ海軍の戦艦「アイダホ」が進水し、第一次世界大戦期の海軍力増強に寄与しました。
1917年6月30日、ニューヨーク州の造船所でネバダ級戦艦の2番艦「アイダホ」が進水しました。排水量約27,000トン、15インチ砲を装備した当時最新鋭の艦として設計され、海上戦力の強化を目的としています。進水後は大西洋艦隊に配属され、第一次世界大戦終結後も太平洋艦隊で活動しました。1920年代には訓練艦として機能し、1936年に退役。その後は標的艦として処分されましたが、当時の技術を物語る貴重な存在でした。
1917年 アメリカ海軍 アイダホ
1948年

AT&Tベル研究所がトランジスタの発明を発表。

AT&Tベル研究所の研究チームが世界初の半導体素子「トランジスタ」を発明し、真空管を置き換える新時代の扉を開いた出来事。
1948年6月30日、アメリカのAT&T傘下ベル研究所において、ジョン・バーディーン、ウォルター・ブラッテン、ウィリアム・ショックレーらが半導体素子「トランジスタ」の発明を発表しました。 従来の真空管に比べ小型・省電力で耐久性に優れるトランジスタは、電子機器の小型化と高性能化を劇的に促進。 その後のコンピュータ、通信機器から家電製品まで、幅広い分野で革命的な技術進歩をもたらしました。 今日のスマートフォンやPCなどの基礎技術として、現代社会の情報化を支える重要発明です。
1948年 ベル研究所 トランジスタ
1971年

ソ連のソユーズ11号が帰還時の事故で宇宙飛行士3名死亡。

ソ連の宇宙船ソユーズ11号が帰還時の事故を起こし、3名の宇宙飛行士が死亡した。
1971年6月30日、ソビエト連邦の有人宇宙船ソユーズ11号が地球への帰還中に事故を起こしました。 当時世界初の宇宙ステーション『サリュート1号』への長期居住ミッションを成功させたクルー3名でしたが、帰還カプセルの密閉に失敗し減圧状態となり全員が帰還中に死亡しました。 この事故は有人宇宙飛行の安全性に対する警鐘となり、以降ソユーズ計画では宇宙服着用が義務化されるなど、安全対策が強化されました。
1971年 ソ連 ソユーズ11号
1972年

初の閏秒による世界協定時 (UTC) 調整が行われる。

世界協定時(UTC)の時間調整として、歴史上初めて閏秒が挿入された。
1972年6月30日、日本時間では午後11時59分60秒として、世界協定時(UTC)に歴史上初の閏秒調整が行われました。 地球の自転速度変動に対応し、原子時計による時間(TAI)と天文時(UT1)との差を補正するための措置で、国際度量衡局(BIPM)によって決定されました。 以降、地球の自転状態に応じて不定期に閏秒が挿入され、今日まで続く時間標準の重要な仕組みとなっています。
1972年 閏秒 世界協定時
1989年

CD ROMを媒体とした世界初のRPG『天外魔境 ZIRIA』が発売される。

CD-ROMを媒体とした世界初のRPG『天外魔境 ZIRIA』が発売され、ゲーム音声や高品質サウンドが楽しめる新時代の幕開けとなりました。
1989年6月30日、ハドソンソフトからPCエンジンCD-ROM²対応ソフトとして『天外魔境 ZIRIA』がリリースされました。 当時主流だったカートリッジではなくCD-ROMを採用し、大容量を活かしたフルボイスや高品位なBGMを実装。 ゲームシステムは従来型のコマンド選択式RPGを踏襲しつつ、独自の世界観と神話風ストーリーが話題に。 後のCD-ROMゲーム群に大きな影響を与え、家庭用ゲーム機におけるメディア多様化の先駆けとなりました。 ゲーム業界に革新をもたらした歴史的タイトルです。
CD-ROM RPG 天外魔境 ZIRIA
2003年

日本のアマチュア衛星「XI IV」および「CUTE I」打ち上げ。

2003年6月30日、日本の大学が開発したアマチュア衛星『XI-IV』と『CUTE-I』が打ち上げられました。
2003年6月30日、H-IIAロケット3号機によって日本初の大学開発アマチュア衛星が宇宙へ。 東京大学の『XI-IV』と新潟大学の『CUTE-I』は小型衛星として通信実験や放射線観測などを目的に運用開始。 これらの衛星はアマチュア無線技術を活用し、世界中のアマチュア無線家とデータのやり取りを実現。 大学単位での衛星開発は当時先進的な試みで、国内外の教育研究機関に大きな刺激を与えました。 後続の大学衛星プロジェクトに繋がる成果を残し、日本の宇宙教育に新たな扉を開きました。
2003年 アマチュア衛星
2004年

NTTドコモがポケットベルの新規契約の受付を停止。

2004年6月30日、NTTドコモがポケットベルの新規契約受付を終了し、パーソナル通信の時代が大きく変わりました。
1990年代に広く普及したポケットベル(ポケベル)は、短いテキストの送受信が可能な通信手段。 しかし携帯電話の機能向上と普及が進む中、利用者数は急速に減少。 NTTドコモは2004年6月30日をもってポケベルの新規契約受付を停止し、終了を正式決定。 これにより、ポケベル文化は一つの時代を終え、携帯電話全盛の世代へ移行。 サービス自体は後に完全終了するまで存続したものの、象徴的な出来事となりました。
2004年 NTTドコモ ポケットベル