06月16日の命日 - 科学者・研究者

1858年

ジョン・スノウ

(1813 - 1858)

イギリスの麻酔医師

イギリスの麻酔学者で疫学の先駆者。

ジョン・スノウ（1813年 - 1858年）はイギリスの医学者で、近代麻酔学の基礎を築きました。クロロホルムやエーテルを用いた麻酔技術を確立し、手術時の安全性向上に大きく貢献しました。 1854年のロンドン・コレラ流行では汚染井戸水を特定し、疫学の重要性を示した「スノウのポンプ説」を提唱しました。これにより公衆衛生の概念が確立され、感染症対策の基礎が築かれました。 1858年に心臓発作で急逝するまで、多くの患者の治療と研究に携わりました。

1858年ジョン・スノウ 1813年

1901年

ヘルマン・グリム

(1828 - 1901)

文化史家

ドイツの文化史家。

ヘルマン・グリム（1828年 - 1901年）はドイツの文化史家・美術史家です。グリム童話で知られるウィルヘルム・グリムの息子として生まれ、家族の学術的伝統を継承しました。ミュンヘン大学などで教鞭をとり、ルネサンス美術やバロック美術の研究を行いました。『ミケランジェロの生涯』などの伝記的著作で優れた文献研究を示し、美術史の分野に大きく貢献しました。 1901年に死去し、その仕事は今日の美術史研究にも影響を与えています。

1901年ヘルマン・グリム文化史家 1828年

1944年

マルク・ブロック

(1886 - 1944)

歴史学者

フランスの歴史学者で、アンネール派（アナール学派）の創始者の一人。中世史研究の第一人者。

1886年にフランスで生まれ、パリ大学で歴史学を学んだ。経済史や社会史を重視するアンネール派をポール・ヴァロワとともに創始。『王たちの治癒力』や『奇妙な敗北』などの著作で知られる。第二次世界大戦中はレジスタンス運動に参加し、1944年にナチスにより処刑された。歴史学の方法論に革新をもたらし、現代史学に大きな影響を与えた。

1944年マルク・ブロック歴史学者 1886年

1944年

小早川欣吾

(1900 - 1944)

法学者

大正から昭和期の日本の法学者。民法を中心に研究・教育を行いました。

1900年に生まれ、東京帝国大学（現東京大学）法学部を卒業。民法学の研究者として数々の論文を発表し、法学教育に貢献。大学教授として後進の育成に尽力し、法曹界に多くの人材を送り出した。戦時下の法律整備や戦後復興期の法制度改革にも関与した。 1944年に没し、日本の法学界に多大な足跡を残した。

小早川欣吾法学者 1900年

1952年

アンドリュー・ローソン

(1861 - 1952)

地質学者

アメリカの地質学者で、カリフォルニア大学バークレー校で地質学の発展に寄与。ローワソン断層で知られます。

1861年にスコットランドで生まれ、後にアメリカへ移住。カリフォルニア大学バークレー校の創設教授として地質学の教育・研究を主導。ローワソン断層を発見し、後の地震学研究に大きな影響を与えた。地質調査や学会活動にも積極的に参加し、地質学会会長も務めた。 1952年に没するまで、米国西海岸の地質研究の礎を築いた。

1952年アンドリュー・ローソン 1861年

1961年

マルセル・ジュノー

(1904 - 1961)

麻酔医師、赤十字国際委員会副委員長

麻酔医師赤十字国際委員会副委員長

スイスの医師・人道活動家で、赤十字国際委員会副委員長として世界各地の救援に尽力。

1904年にスイスで生まれ、医師としての訓練を受けた。 1938年に赤十字国際委員会（ICRC）に参加し、スペイン内戦などの救援活動に従事。第二次世界大戦後はICRC副委員長として組織運営と人道支援を統括。 1945年には広島を訪れ、原爆被災者への医療支援を実施。 1961年に死去し、国際人道法と赤十字活動の発展に大きく貢献した。

1961年マルセル・ジュノー赤十字国際委員会 1904年

1970年

シドニー・チャップマン

(1888 - 1970)

地球物理学者、天文学者

地球物理学者天文学者

英国の地球物理学者・天文学者。1888年生まれ、1970年に没。大気物理学の基礎を築いた。

サー・シドニー・チャップマンは1888年に英国で生まれた地球物理学者・天文学者。電離層やオーロラの成因を解明し、大気物理学の基礎理論を確立した。太陽風と地球磁場の相互作用に関する研究を行い、磁気嵐の発生メカニズムを提唱した。 1919年にロイヤル協会フェローに選出され、数々の賞を受賞するなど高く評価された。 1970年6月16日に逝去した。

シドニー・チャップマン地球物理学者天文学者 1888年

1977年

ヴェルナー・フォン・ブラウン

(1912 - 1977)

工学者、ロケット技術者

工学者ロケット技術者

ドイツ出身の工学者でロケット技術の先駆者。ナチス・ドイツのV2ロケット開発を主導し、戦後はアメリカの宇宙計画で重要な役割を果たした。

1912年にドイツ帝国で生まれ、ベルリン工科大学で工学を学んだ。第二次世界大戦中はV2ロケットの開発をリードし、戦後は米国に渡ってオペレーション・ペーパークリップで採用された。 NASAではサターンVロケットの開発を指揮し、アポロ計画の成功に大きく貢献した。 1972年にはNASA副長官に就任し、スペースシャトル計画の初期構想にも携わった。 1977年にアラバマ州ハンツビルで没し、現代の宇宙開発に多大な影響を残した。

1977年ヴェルナー・フォン・ブラウンロケット 1912年

1981年

ジュール・グレゴリー・チャーニー

(1917 - 1981)

気象学者

アメリカの気象学者。数値予報の基礎を築いた研究で知られる。

1917年にアメリカで生まれ、ウィスコンシン大学で数学を学んだ。第二次世界大戦中は海軍で気象分析に従事し、戦後はMITの気象研究所に参加した。「チャーニー方程式」を提唱し、大気の大規模循環モデル構築に寄与した。数値モデルによる天気予報の実用化を推進し、現代の気象予測技術の礎を築いた。多くの国際的研究プロジェクトを主導し、気象学の発展に大きく貢献した。 1981年に死去。

1981年ジュール・グレゴリー・チャーニー気象学者 1917年

1984年

ジョン・ランドール

(1905 - 1984)

物理学者

イギリスの物理学者。空洞マグネトロンの開発でレーダー技術を革新した。

1905年にイギリスで生まれ、オックスフォード大学で物理を学んだ。バーミンガム大学でハリー・ブートと共に空洞マグネトロンを開発し、第二次世界大戦のレーダー技術に革命をもたらした。戦後はケンブリッジ大学の物理学教授として結晶学や電子顕微鏡の研究を進めた。王立協会フェローに選出され、1968年にはナイトの称号を授与された。 1984年に逝去し、その業績は現代通信やレーダーの基盤となった。

1984年ジョン・ランドール物理学者 1905年

1990年

トーマス・カウリング

(1906 - 1990)

天文学者

天文学の研究に貢献した科学者。

1906年生まれ。天文学の研究に従事し、理論天体物理学の発展に寄与した。国際的に研究成果を発表し、学界で高く評価された。後進の育成にも力を注ぎ、多くの研究者を指導した。 1990年6月16日に逝去。

1990年トーマス・カウリング天文学者 1906年

2004年

ハーマン・ゴールドスタイン

(1913 - 2004)

数学者、計算機科学者

数学者計算機科学者

数学者・計算機科学者。初期の電子計算機研究に貢献した。2004年に逝去。

ハーマン・ゴールドスタインは1913年に生まれ、数学と計算機科学の分野で活躍した学者です。初期の電子計算機研究期において、理論的な基礎づくりや数値解析の研究に携わりました。大学や研究機関で教鞭を執り、多くの学生や研究者を指導しました。国際学術誌での論文発表を通じ、計算機科学分野に先駆的な貢献を果たしました。晩年まで研究活動を続け、学界から高い評価を受けました。 2004年6月16日に逝去しました。

2004年ハーマン・ゴールドスタイン 1913年