06月12日の命日 - 科学者・研究者

1912年

フレデリック・パシー

(1822 - 1912)

経済学者、国際平和連盟設立

経済学者国際平和連盟設立

フランスの経済学者・平和主義者で、1901年のノーベル平和賞第1回受賞者の一人。

1822年パリに生まれ、経済学の研究と平和運動を両立させた。国際平和連盟（現国際平和ビューロー）の設立に尽力し、平和会議の開催を推進した。自由貿易や国際理解を通じた紛争解決を提唱し、多くの著作を発表した。 1901年、スウェーデンのアルフレッド・ノーベルによる平和賞の第1回受賞者となった。ヨーロッパ各地で平和講演を行い、その活動は世界的な平和機運の高まりに寄与した。

1912年フレデリック・パシー 1822年

1912年

フェルディナント・ツィルケル

(1838 - 1912)

地質学者

ドイツの地質学者・岩石学者で、顕微鏡を用いた岩石分析の先駆者。

1838年にドイツで生まれ、地質学と鉱物学の研究に早くから取り組んだ。顕微鏡薄片による岩石観察法（岩石鉱物学）を確立し、学術誌に多くの論文を発表した。ヨーロッパ各地の岩石標本を収集・分類し、火成岩や変成岩の形成過程を解明した。ライプツィヒ大学やハイデルベルク大学で教鞭をとり、多くの弟子を育てた。ツィルケルの業績は現代の岩石学や地球科学の基盤形成に大きく貢献した。

フェルディナント・ツィルケル地質学者 1838年

1919年

ヘルマン・リーツ

(1868 - 1919)

教育学者

ドイツの教育学者で、ライプ教育学校運動を創始し、体験学習を重視した。

1868年にドイツで生まれ、古典文学と哲学を学んだ後、教育改革に関心を抱いた。 1904年、タガーシュタインに最初のランドエルツィーエルングスハイム（田園教育学校）を開設。自然環境の中での共同生活と体験学習を教育の核心に据え、子どもの自主性を重んじた。その教育理念は後のサマーキャンプやワークショップ型教育にも影響を与えた。リーツの運動はドイツ国内外に広がり、多くの教育者に受け継がれた。

1919年ヘルマン・リーツ教育学者 1868年

1972年

ルートヴィヒ・フォン・ベルタランフィ

(1901 - 1972)

生物学者

オーストリアの生物学者・システム論創始者で、全体論的アプローチを提唱した。

1901年にウィーンで生まれ、生物学と哲学を学んだ。 1930年代に一般システム理論（General System Theory）を提唱し、学際的研究を推進した。生物学のみならず、経営学や社会学、工学など多分野への応用を図った。その理論はサイバネティクスや情報システム研究にも影響を与えた。代表作に『一般システム理論』があり、多くの言語に翻訳されている。 1972年に没するまで国際的に活躍し、現代システム論の父と称される。

ルートヴィヒ・フォン・ベルタランフィ生物学者 1901年

1978年

郭沫若

(1892 - 1978)

政治家、文学者、詩人、歴史家

政治家文学者詩人歴史家

中国の新詩運動を牽引し、文学者・歴史家・詩人として活躍。中華人民共和国の文化政策にも深く関わった人物。

1892年、四川省に生まれる。東京帝国大学留学後、詩集『女神』を発表し、中国新詩運動を先導。歴史学者・考古学者として古代刻石や史料の研究に貢献。中国共産党文化部長や科学技術委員会副主任を務め、文化政策の発展に寄与。 1978年に北京で没。

1978年郭沫若政治家文学者詩人歴史家 1892年

1982年

カール・フォン・フリッシュ

(1886 - 1982)

動物行動学者

ミツバチの『ワッグルダンス』を発見し、動物行動学の基礎を築いたノーベル生理学・医学賞受賞者。

1886年、ウィーンに生まれる。ウィーン大学で医学と動物学を学ぶ。ミツバチの採餌行動における『ワッグルダンス』を発見し、コミュニケーション手段を解明。多数の論文と著書を通じて動物行動学の基礎を築く。 1973年にノーベル生理学・医学賞を受賞。 1982年に没。

1982年カール・フォン・フリッシュ動物行動学者 1886年

1985年

華羅庚

(1910 - 1985)

数学者

中国の数学者で、解析数論や多項式剰余理論で国際的評価を得た教育者でもある。

1910年、安徽省に生まれる。独学で数学を研究し、特に解析数論で業績を上げる。 1940年代にイギリスを訪れ、ハーディらと交流を深める。中華人民共和国成立後は数学教育と研究体制の整備に尽力。『華の定理』をはじめとする成果が後続研究に影響。 1985年、北京で没。

1985年華羅庚数学者 1910年

1985年

ヘルムート・プレスナー

(1892 - 1985)

哲学者、社会学者

哲学者社会学者

ドイツの哲学者・社会学者。哲学的人類学の確立と制度論への貢献で知られる。

1892年、ドイツに生まれる。ヴュルツブルク大学で哲学を学び、後に教鞭を執る。著書『存在の段階』で人間存在の多層的構造を分析し、哲学的人類学を提唱。ナチス政権下で国外追放を経験後、戦後に再評価を受ける。社会学的視点を取り入れた制度批判でも業績を残す。 1985年に没。

ヘルムート・プレスナー哲学者社会学者 1892年

1998年

レオ・ブスカーリア

(1924 - 1998)

教育学者

アメリカの教育学者・著述家。愛と人間関係をテーマに温かなメッセージを発信した。

1924年、米国ロサンゼルスに生まれる。南カリフォルニア大学で教育学を教え、温かな人柄とユーモアあふれる講義で人気を博す。愛と人間関係をテーマにした著作がベストセラーに。テレビや講演会で愛と自己肯定の重要性を説く。心の教育を広める活動を通じ、世界中で影響を与えた。 1998年に没。

1998年レオ・ブスカーリア 1924年

1999年

芦部信喜

(1923 - 1999)

憲法学者、東京大学名誉教授

憲法学者東京大学名誉教授

1923年生まれの日本の憲法学者。東京大学名誉教授として憲法学の研究・教育に貢献した。

1923年に生まれ、日本の憲法学を体系化した第一人者。東京大学法学部教授、同大学名誉教授として教育と研究に尽力した。著書には入門書や詳説書があり、幅広い層に支持された。戦後憲法の解釈や改正論議に深く関与。 1999年に逝去した。

1999年芦部信喜憲法学者東京大学 1923年

2007年

門脇禎二

(1925 - 2007)

歴史学者、京都府立大学名誉教授、京都橘女子大学名誉教授

歴史学者京都府立大学名誉教授京都橘女子大学名誉教授

1925年生まれの日本の歴史学者。京都府立大学・京都橘女子大学の名誉教授。

1925年に生まれ、日本史を中心に研究を行った。京都府立大学および京都橘女子大学で教授・名誉教授を歴任。多くの論文や著書を発表し、教育者として後進の育成に貢献。学会活動にも積極的に参加し、日本の歴史学界で活躍。 2007年に逝去した。

門脇禎二歴史学者京都府立大学名誉教授京都橘女子大学 1925年

2012年

エリノア・オストロム

(1933 - 2012)

政治学者、経済学者、インディアナ大学教授、2009年度ノーベル経済学賞受賞者

政治学者経済学者インディアナ大学教授 2009年度ノーベル経済学賞受賞者

共通財産の管理に関する研究で2009年にノーベル経済学賞を受賞した政治学・経済学者。

1933年生まれ。インディアナ大学教授として共通資源（コモンズ）の管理に関する先駆的研究を行う。伝統的な経済学モデルに対し、地域コミュニティによる自律的管理の可能性を示し、世界的に高く評価された。2009年度には女性として初めてノーベル経済学賞を受賞。政策提言や教育活動を通じて学際的なアプローチを推進した。2012年6月12日に逝去した。

エリノア・オストロムインディアナ大学ノーベル経済学賞 1933年