06月07日

1099年6月7日、第1回十字軍のキリスト教徒軍がエルサレムの城壁を包囲しました。 東ローマ帝国の支援を受けた多数の兵士が攻城塔や攻城兵器を用いて攻勢をかけます。 数週間の包囲戦の末、同年7月に十字軍は城を攻略し聖地エルサレムを奪回しました。 この戦いは中世の軍事戦術や宗教対立の象徴的な出来事として知られています。 以後、十字軍遠征とその影響はヨーロッパと中東の歴史に大きな痕跡を残しました。

1880年6月7日、南米大陸でチリとペルー・ボリビア連合軍が衝突した太平洋戦争（1879年-1884年）のアリカの戦いが勃発しました。戦闘はチリ軍が要塞化されたアリカの要塞「モロ・デ・アリカ」を攻略するために行われ、激しい砲撃と突撃戦が展開されました。ペルー側は勇猛に抵抗したものの、最終的にチリ軍が要塞を制圧しました。指揮官フランシスコ・ボロニェシの勇壮な奮戦は戦後も称賛され、その言葉「私は最後まで戦う」が伝説となりました。アリカの戦いは太平洋戦争の重要な転換点となり、戦局に大きな影響を与えました。

1942年6月7日（日本時間）、米海軍と海軍航空隊が主導したミッドウェー島沖海戦が終了しました。 日本海軍は4隻の航空母艦を失う壊滅的打撃を受け、空母戦力の主導権を米海軍に奪われました。 情報戦と暗号解読の成果が勝利を導いたとも言われます。 この海戦の敗北により太平洋の戦略的主導権が決定的に変化し、連合国側の反攻が本格化しました。 ミッドウェー海戦は「海のケルチ」と称されるほどの激戦で、戦局を転換させる重要な海戦と評価されています。

1942年6月7日、日本帝国陸軍と海軍がアリューシャン方面作戦の一環としてキスカ島に上陸しました。 この占領によりアリューシャン列島の南部を制圧し、アラスカへの脅威を演出しました。 米軍は直後に酒匂作戦（ネブリンダー作戦）を企図するも、過酷な天候と地形で苦戦しました。 日本軍は島を占領後、駐留部隊を整備し数年にわたり拠点としました。 この作戦は北太平洋戦線の一角を成し、連合軍の対応に影響を与えた戦略的行動でした。

1945年6月7日、アメリカ軍による爆撃機B-29を用いた大阪大空襲が行われました。 この空襲では主に市街地が標的とされ、多大な人的被害と都市の破壊をもたらしました。 終戦間際の大規模空襲として、空襲による戦闘の在り方と被害の甚大さを示す象徴的な事件です。 当時、多くの民間人が犠牲となり、都市インフラにも壊滅的な打撃を受けました。 この空襲は戦後の復興や戦争の記憶に大きな影響を与えました。

1981年6月7日、イスラエル空軍はオシラク原子炉（タムーズ原子炉）への奇襲攻撃を実施しました。 原子炉建設が核兵器開発への利用と疑われていたことから、抑止行動として行われた作戦です。 攻撃により原子炉は重大な損傷を受け、イラクの核開発計画は大きく後退しました。 一方で国際社会からは国境を越える先制攻撃としての合法性を巡り批判や支持が分かれました。 この事件は中東の軍事バランスや核拡散問題をめぐる議論に大きな影響を与えました。