慶長9年5月3日
江戸幕府が京都・堺・長崎で糸割符制を導入。
1604年(慶長9年5月3日)、江戸幕府が京都・堺・長崎で糸割符制を導入し、絹織物流通を統制しました。
糸割符制は絹織物の原料となる生糸の流通を管理する制度で、江戸幕府が権益確保と物価安定を図るために実施しました。
京都は西陣、堺は商工業地、長崎は海外貿易の拠点とされ、それぞれに発行された権利証(割符)によって生糸の取扱量が制限されました。
これにより市場における価格の乱高下を抑え、幕府による歳入確保にもつながりました。
一方で業者間の不満や密輸の増加を招き、近世日本の経済統制政策の一端を象徴する出来事です。
後の貨幣改鋳などと併せて、江戸時代の経済運営を理解する上で重要な制度です。
1604年
慶長
5月3日
江戸幕府
糸割符