05月04日の命日 - 科学者・研究者

1406年

コルッチョ・サルターティ

(1331 - 1406)

ルネサンス期イタリアの政治家、人文主義者（ヒューマニスト)

ルネサンス期イタリアの政治家人文主義者（ヒューマニスト)

ルネサンス期フィレンツェの政治家で人文主義の先駆者。

コルッチョ・サルターティ（1331-1406）はフィレンツェ共和国の政治家であり、ルネサンス期人文主義を代表する学者です。古典ラテン文学の復興を目指し、古典写本の収集や翻訳を推進しました。ペトラルカらと交流し、フィレンツェの知的基盤を大きく強化した中心人物といえます。彼の書簡や公文書は洗練されたラテン語で記され、中世からルネサンスへの文化変革を象徴します。サルターティの業績は後の学者や芸術家に影響を与え、イタリア人文主義の発展に貢献しました。

1406年コルッチョ・サルターティイタリア政治家人文主義者 1331年

1556年

ルカ・ギーニ

(1490 - 1556)

イタリアの医師、植物学者

イタリアの医師植物学者

ルネサンス期イタリアの医師・植物学者、近代植物学の先駆者。

ルカ・ギーニ（1490-1556）はイタリアの医師であり、植物学研究の先駆者として知られます。 1533年にパドヴァ大学で教授に就任し、1544年には世界初の大学付属植物園（ピサ植物園）を創設しました。彼は植物標本を乾燥・保存するヘルバリウムの手法を開発し、後の植物分類学に大きく貢献しました。医学と植物学を融合させた教育法を実践し、多くの弟子を育成しました。その業績は後の植物学者や博物学者に受け継がれ、『近代植物学の父』と称されます。

1556年ルカ・ギーニ 1490年

1605年

ウリッセ・アルドロヴァンディ

(1522 - 1605)

博物学者

イタリア・ボローニャ派を代表する博物学者。

ウリッセ・アルドロヴァンディ（1522–1605）は、イタリア・ルネサンス期の博物学者で自然史の父と称されます。ボローニャ大学で教鞭を執り、多岐にわたる動植物の観察・収集を行いました。『動物誌』『植物誌』など多くの博物誌を編纂し、標本収集の手法を確立しました。彼の体系的な分類と詳細な図版は、後世の博物学研究に大きな影響を与えました。晩年は自然史博物館の設立にも尽力し、その業績は現代の自然科学にも継承されています。

1605年ウリッセ・アルドロヴァンディ 1522年

1677年

アイザック・バロー

(1630 - 1677)

数学者

17世紀イングランドの数学者で、ケンブリッジ大学初のルーカス講座教授。微積分学の基礎を築き、アイザック・ニュートンの師としても知られる。

1630年にロンドン郊外で生まれ、ケンブリッジ大学で学位を取得した。1663年にルーカス講座初代教授に就任し、数学教育に尽力した。無限小解析の概念を講義や著作で体系化し、後の微積分学発展の礎を築いた。特に《Lectiones Mathematicae》などの著作で解析学の理論を発展させた。ニュートンに講座を譲り、師としてその才能を支えた。1677年に没し、数学史に大きな足跡を残した。

1677年アイザック・バロー数学者 1630年

1858年

エメ・ボンプラン

(1773 - 1858)

探検家

フンボルトと共に南米を探検し、多数の植物標本を収集した博物学者・探検家。

1773年にフランスで生まれ、アレクサンダー・フォン・フンボルトとともに1799年から南米を探検しました。アンデス山脈やアマゾン流域を踏査し、多数の新種植物を採取・記載しました。帰国後は植物学者として分類学や薬用植物の研究に従事し、多くの学術論文を発表しました。また、パラグアイでの長期滞在時に政治的抑留を経験するなど波乱の人生を送りました。 1858年に逝去し、その業績は博物学研究の発展に大きく寄与しました。

1858年エメ・ボンプラン探検家 1773年

1879年

ウィリアム・フルード

(1810 - 1879)

イギリスの技術者、水力学者および船舶工学者

イギリスの技術者水力学者および船舶工学者

イギリスの水理学者・船舶工学者で、船舶モデル実験の基礎を築いた技術者。

1810年にイギリスで生まれ、ケンブリッジ大学で学んだ後、工学の道へ進みました。船舶の耐波性能を研究するために模型試験用の水槽を設計し、船舶工学と水力学を融合させました。「フルード数」として知られる無次元数を導入し、流体力学の基礎理論に貢献しました。また、鉄道や橋梁などの土木工学分野にも設計手法を応用し、幅広い工学分野で成果を挙げました。 1879年に没し、現代の海洋工学に大きな影響を与えました。

1879年ウィリアム・フルード水力学船舶工学 1810年

1892年

奈良専二

(1822 - 1892)

農業指導者

明治時代に農業技術の普及と後進の育成に尽力した日本の農業指導者。

1822年に生まれ、農業教育と技術普及に生涯を捧げました。地方の農村を巡回し、近代的な農法や肥料の使用方法を指導しました。農事試験場での研究を通じて、作物の品種改良や収穫量向上に貢献しました。また、多くの農業技術者を教育し、地域農業の発展基盤を築きました。 1892年に没し、日本の農業近代化に尽力した先駆者として記憶されています。

1892年奈良専二農業老農 1822年

1912年

ネッティ・スティーブンス

(1861 - 1912)

遺伝学者

昆虫を用いた研究で性染色体の存在を初めて解明した、先駆的なアメリカの遺伝学者。

1861年アメリカで生まれる。ヴァサール大学で学んだ後、昆虫の染色体観察に没頭。ミールワームを用いた実験で、性別が染色体によって決定されることを示し、XY染色体説を確立。その業績は遺伝学と細胞遺伝学の基礎を築き、性染色体研究の発展に大きく貢献した。女性科学者として当時困難が多い中で研究を続け、後進の女性研究者にも道を開いた。 1912年に没するまで、多数の学術論文を発表し、遺伝学界での地位を確立した。

1912年ネッティ・スティーブンス英語版 1861年

1919年

井戸泰

(1881 - 1919)

医学者

日本の医学者。医学教育や衛生学の普及に尽力し、近代医療の基礎を築いた。

1881年に生まれ、東京帝国大学医学部を卒業後、外科医師として臨床に従事。傷病者の治療に携わる中で衛生学の重要性を痛感し、予防医学の研究を本格化。医学論文を多数発表し、消毒法や手術技術の改善に寄与した。また、医学校で教鞭を取り、多くの医師を育成。教育者としても高い評価を得た。 1919年に亡くなるまで、公衆衛生制度の整備や医療体制の近代化に尽力した。

1919年井戸泰医学 1881年

1919年

ミラン・シュテファーニク

(1880 - 1919)

軍人、政治家、天文学者

軍人政治家天文学者

スロバキア出身の天文学者であり、チェコスロヴァキア建国に貢献した政治家・軍人。

1880年スロバキア（当時オーストリア＝ハンガリー帝国領）生まれ。フランスで天文学を学び、日食観測遠征に参加。第一次世界大戦中はチェコスロヴァキア軍団の将校としてロシア・セルビア戦線で活躍。トーマス・マサリクやエドヴァルド・ベネシュと共にチェコスロヴァキア共和国の建設を推進し、外務大臣を務めた。政治家として外交交渉にあたり、戦後の国家承認に大きく寄与。 1919年に飛行機事故で急逝するまで、多才な業績で祖国再建に尽力した。

ミラン・シュテファーニク 1880年

1925年

ジョヴァンニ・バッティスタ・グラッシ

(1854 - 1925)

動物学者、寄生虫学者

動物学者寄生虫学者

イタリアの動物学者・寄生虫学者。マラリア原虫の生活環を解明し、媒介蚊の役割を示した先駆者。

1854年イタリアで生まれ、パヴィア大学で動物学を学んだ。マラリア研究に従事し、1880年代にマラリア原虫の生活環に関する画期的な発見を報告。蚊が媒介者であることを実験的に証明し、公衆衛生学と寄生虫学の発展に大きく貢献。その業績はマラリア制圧策の基礎となり、世界的な感染症対策に影響を与えた。その他にも寄生虫の分類学や動物生理学の研究を推進し、多数の論文と著書を残した。 1925年に死去し、科学界で高く評価され続けている。

1925年ジョヴァンニ・バッティスタ・グラッシ 1854年

1928年

松村任三

(1856 - 1928)

植物学者

植物分類学を専門とし、多数の新種を記載した日本の植物学者。

1856年に日本で生まれ、東京帝国大学理科大学を卒業。植物学の研究に専念し、国内の植物相調査に携わる。多くの新種植物を発見・記載し、分類体系の整備に貢献。海外にも標本収集旅行を行い、広範なコレクションを形成した。大学教員として後進の育成に努め、日本の植物学研究の基盤を築いた。 1928年に死去し、その功績は今日も学術界で受け継がれている。

1928年松村任三植物学者 1856年