05月01日の命日 - 科学者・研究者

1772年

ゴットフリート・アッヘンヴァル

(1719 - 1772)

統計学者

ドイツの統計学者・法学者。統計学の父と称される。統計を学問体系として確立した先駆者。

1719年にハノーファー選帝侯領で生まれ、ゲッティンゲン大学で法学と哲学を学んだ。1740年代には統計学の研究に着手し、1752年に刊行された『Staatsverfassung der heutigen vornehmsten europäischen Reiche und Völker』で近代国家の統計的分析を初めて体系的に示した。彼は『Statistik』という用語を初めて書物のタイトルに用い、学問分野としての独立性を主張した。ゲッティンゲン大学の教授として後進を指導し、多くの著述を通じて啓蒙思想の発展に寄与した。統計学を国家運営や社会研究に応用する基礎を築き、その業績は後の統計学・社会学の発展に大きな影響を与えた。1772年に没後も、彼の名は統計学史において不動の地位を占め続けている。

1772年ゴットフリート・アッヘンヴァル 1719年

1774年

ウィリアム・ヒュースン

(1739 - 1774)

外科医、解剖学者、生理学者

外科医解剖学者生理学者

イギリスの外科医・解剖学者。血液学の父と称される。リンパ系や血液凝固の研究で業績を挙げた。

1739年にロンドンで生まれ、ウィリアム・ハンターのもとで解剖学を学んだ。1765年からはロンドンで講義を行い、多くの外科医を育てた。血液凝固因子や血漿成分の研究を先駆的に進め、フィブリンの存在を明らかにした。リンパ系の構造を細密に観察し、リンパ管の働きや生理学的機能についても貢献した。1774年にペストの疑いにより急逝するが、その短い生涯で残した研究成果は後の血液学発展の礎となった。

1774年ウィリアム・ヒュースン 1739年

天保8年3月27日

大塩平八郎

(1793 - 1837)

儒学者

江戸時代後期の儒学者・思想家。貧民救済を唱えて大塩平八郎の乱を主導した。

1793年に大阪で生まれ、儒学者として藩儒や郷校で教鞭を執った。為政者の腐敗と貧民の窮状を鋭く批判し、著書『民間規業志』などで社会改革を訴えた。1837年、幕府の財政難と飢饉による民衆の苦しみに同情し、大塩平八郎の乱を主導した。反乱はわずか数日で鎮圧されたが、彼の思想は後の自由民権運動に影響を与えた。江戸幕府から官職を剥奪され、自害して果てた。没後、その社会批判は再評価され、近代日本の思想史に重要な位置を占める。

1837年天保 3月27日大塩平八郎儒学者 1793年

1850年

アンリ・ブランヴィル

(1777 - 1850)

動物学者、解剖学者

動物学者解剖学者

フランスの動物学者・解剖学者。Cuvierの後任としてコレッジ・ド・フランスで教鞭を執り、動物系統分類の研究を行った。

1777年にパリで生まれ、医学と自然史を学んだ後、ジョルジュ・キュヴィエの助手を務めた。1802年にコレッジ・ド・フランスの教授に就任し、動物の形態学と分類学を体系的に研究した。彼は『自然史要論』や『哺乳類学本論』など多数の著作を執筆し、ダーウィンをはじめとする後続の生物学者に影響を与えた。特に甲殻類や魚類の解剖学的研究で顕著な成果を挙げ、その精緻な観察記録は現在も学術的価値が高い。1850年に没するまで生物学全般に深い洞察をもたらし、近代生物学の基礎を築いた。

1850年アンリ・ブランヴィル動物学者解剖学者 1777年

1859年

ジョン・ウォーカー

(1781 - 1859)

化学者、発明家

化学者発明家

イギリスの化学者・発明家。摩擦で点火するマッチを発明し、日常生活に革新をもたらした。

ジョン・ウォーカーは1781年にイングランドで生まれた化学者兼発明家である。 1826年に摩擦式マッチを発明し、インクと化学薬品を練り合わせた安全な点火方式を開発した。「フリクション・ライト」として販売され、特許を取得しなかったことで広く普及した。その後も実用的な発明を重ね、日常生活の利便性を高めた。 1859年5月1日に逝去し、現代のマッチの原型を生み出した功績が残る。

1859年ジョン・ウォーカー 1781年

1870年

ガブリエル・ラメ

(1795 - 1870)

数学者

フランスの数学者。弾性理論や偏微分方程式の解析で重要な業績を残した。

ガブリエル・ラメは1795年にパリで生まれた数学者である。弾性体の応力解析や楕円円筒座標系の研究を通じて、工学と物理学に応用可能な理論を確立した。ラメ関数やラメ定数と呼ばれる概念を提唱し、偏微分方程式の解法に貢献した。フランス科学アカデミーの会員として後進の指導にもあたり、多くの論文を発表した。 1870年5月1日に逝去し、その名は現代の数学・物理学分野で広く知られている。

1870年ガブリエル・ラメ 1795年

1918年

グローブ・カール・ギルバート

(1843 - 1918)

地質学者

アメリカの地質学者。地形学と湖底地形研究の先駆者として知られる。

グローブ・カール・ギルバートは1843年にアメリカで生まれた地質学者である。イエローストーン国立公園の地形調査を行い、間欠泉など熱水活動のメカニズムを解明した。フォード湖底地形の研究でデルタ形成の理論を発展させ、地形学の基礎を築いた。全米地質調査局（USGS）に所属し、多数の地質図や報告書を編纂した。 1918年5月1日に逝去し、彼の業績は地球科学の発展に大きく貢献した。

1918年グローブ・カール・ギルバート地質学者 1843年

1949年

フレデリック・キッピング

(1863 - 1949)

化学者

イギリスの化学者。ケイ素有機化合物の研究で知られ、「シリコーンの父」とも呼ばれる。

フレデリック・キッピングは1863年にイギリスで生まれた化学者。有機ケイ素化合物の合成と性質に関する研究を先駆けて行い、「シリコーン（シリコーン樹脂）」という用語を普及させた。マンチェスター大学で教授を務め、ケイ素化学の発展に大きく貢献。多数の著書や論文を通じて後進を指導し、ポリマー化学の基礎を築いた。その業績は現代のシリコーン産業や材料科学に深い影響を与えている。

1949年フレデリック・キッピング英語版 1863年

1951年

永井隆

(1908 - 1951)

医学者、随筆家

医学者随筆家

日本の医学者・随筆家。長崎原爆の体験を綴った随筆で知られる。

永井隆は1908年に長崎で生まれた医学者・随筆家。長崎医科大学を卒業後、原爆投下直後の救護活動に従事し、自らも被爆した。自身の体験をもとに『長崎の鐘』などの随筆を執筆し、平和といのちの尊さを訴え続けた。深い信仰心と優しい筆致で多くの読者の共感を呼び、戦後の平和運動にも影響を与えた。晩年は白血病に倒れながらも医療と執筆を続け、その人間愛あふれる言葉は今も語り継がれている。

1951年永井隆医学者随筆家 1908年

1970年

ラルフ・ハートレー

(1888 - 1970)

電子工学研究者

アメリカの電子工学研究者。ハートレー発振回路を考案し、情報理論にも貢献した。

ラルフ・ハートレーは1888年にアメリカで生まれた電子工学の研究者。ベル研究所での勤務を通じて、自己帰還回路を用いたハートレー発振回路を発明。通信システムの基礎となる理論を構築し、情報量の単位「ハートレー（Hartley）」にその名を残した。電子工学と情報理論の発展に寄与し、その業績は今日の無線通信やデジタル技術の基盤となっている。

1970年ラルフ・ハートレー電子工学 1888年

1980年

大内兵衛

(1888 - 1980)

マルクス経済学者、第8代法政大学総長

マルクス経済学者第8代法政大学総長

日本のマルクス経済学者。法政大学総長として教育界を牽引した。

1888年に日本で生まれ、東京帝国大学で経済学を学ぶ。マルクス経済学の研究者として理論の普及に努め、著書も多数発表した。法政大学教授を経て、第8代総長に就任し、大学運営や教育改革に尽力した。社会科学の発展に貢献し、研究と教育の両面で高い評価を受けた。 1980年に没し、日本の社会経済学における先駆者として記憶される。

1980年大内兵衛法政大学 1888年

1991年

チャールズ・エルトン

(1900 - 1991)

動物学者

イギリスの動物学者・生態学者。動物生態学の創始者と称される。

1900年生まれ。オックスフォード大学で学び、1927年に著書『Animal Ecology』を発表して動物生態学の基礎を築いた。1958年の『The Ecology of Invasions by Animals and Plants』では外来種の侵入メカニズムを論じた。世界各地で生態調査を行い、多くの研究者を育成した。生態学分野に多大な影響を与え、1991年5月1日に逝去した。

1991年チャールズ・エルトン動物学者 1900年