カルセオラリア
学名:
Calceolaria integrifolia
科名:
ハマウツボ科
説明
カルセオラリアは、南アメリカ原産のハマウツボ科の植物で、ラテン語の「スリッパ」を意味する言葉が名前の由来です。春から初夏にかけて、袋状のユニークな形をした黄色、オレンジ、赤色の花を咲かせます。花の形がスリッパや巾着袋に似ていることから「スリッパフラワー」「ポケットブックプラント」などとも呼ばれます。温室や室内での鉢花として人気があります。
豆知識
- 属名の「カルセオラリア」はラテン語の「カルセウス(靴)」に由来する
- 世界に約300種が存在し、その多くは南米アンデス山脈に分布する
- 花の袋状構造は昆虫の効率的な受粉を促すために進化した
- 19世紀のヨーロッパでは非常に高価な温室植物として取引された
利用方法
観賞用
- 温室での鉢植え観賞用
- 室内での短期間装飾
- 春の園芸フェアでの展示植物
薬用
- 南米先住民の民間療法で皮膚疾患に使用された
- 現在は薬用利用されていない
注意:
現代医学での効果は未確認のため、観賞目的での利用を推奨します
その他
- 特殊な花形を活かした生け花
- 植物標本として教育利用
- 園芸療法での心理的効果
毒性
症状:
一般的に無毒とされていますが、食用ではないため摂取は避けてください
オオデマリ (大手毬)
学名:
Viburnum plicatum var. plicatum
科名:
ガマズミ科
説明
オオデマリは、日本原産のガマズミ科の落葉低木で、ヤブデマリの園芸品種です。4-5月に直径10-15cmの大きな手毬状の白い花房を咲かせます。すべての花が装飾花(不稔花)で構成されており、実をつけることはありません。庭園樹として人気が高く、その豪華な花房は結婚式などの装飾にもよく使われます。
豆知識
- シーボルトによって1860年代にヨーロッパに紹介された
- すべての花が装飾花のため結実せず、挿し木で繁殖する
- 花房の重さは時に500gを超えることがある
- イギリスの王立園芸協会から「Award of Garden Merit」を受賞している
利用方法
観賞用
- 庭園の主要花木として単植
- 結婚式や祝賀行事の装花
- 切り花として短期間楽しむ
薬用
- 民間療法で解熱作用があるとされた
- 現在は薬用利用されていない
注意:
現代医学での効果は未確認のため、観賞目的での利用を推奨します
その他
- ドライフラワーとして長期保存
- ブライダル装飾の主要花材
- 和風フラワーアレンジメントの素材
毒性
症状:
一般的に無毒とされていますが、食用ではないため摂取は避けてください
ゼラニウム
学名:
Pelargonium × hortorum
科名:
フウロソウ科
説明
ゼラニウムは、南アフリカ原産のフウロソウ科の多年草で、正式にはペラルゴニウムと呼ばれます。春から秋まで赤、ピンク、白、紫などの色鮮やかな花を咲かせ続けます。葉には独特の芳香があり、虫除け効果もあるとされています。ヨーロッパでは窓辺を飾る花として非常に人気が高く、特にドイツやスイスの家々でよく見かけます。
豆知識
- 正式な学名はペラルゴニウムだが、園芸的にはゼラニウムと呼ばれる
- ヨーロッパでは年間約5億鉢が生産される人気植物
- 葉の香りにはシトロネラールという虫除け成分が含まれている
- ドイツのロマンチック街道沿いの街では窓辺のゼラニウムが観光名物
利用方法
観賞用
- 花壇での年中楽しめる草花として
- 窓辺やベランダでの鉢植え
- ハンギングバスケットでの装飾
薬用
- 精油はアロマテラピーでストレス軽減に使用
- 民間療法で切り傷や打撲の治療に利用
- 抗菌・抗炎症作用があるとされる
注意:
精油の使用は専門家の指導下で行い、妊娠中や授乳中は避けてください
その他
- 天然の虫除け剤として利用
- 香水や化粧品の原料
- ポプリやドライフラワーの材料
毒性
毒性レベル:
弱い
有毒部位:
葉(大量摂取時)
症状:
大量摂取時に軽度の胃腸障害を起こす可能性がありますが、通常の園芸利用では問題ありません