186年

カラカラ

(186 - 217)

ローマ皇帝

ローマ皇帝
ローマ帝国の皇帝として専制政治を行い、212年に市民権を全帝国内に拡大した。暴君とも評され、217年に暗殺された。
本名はマルクス・アウレリウス・セウェルス・アントニヌスで、198年に共治皇帝として戴冠した。父は先帝セウェルス、母はユリア・ドミナ。212年に発布した『アントニニアヌス勅令(コンスティトゥツィオ・アントニニアーナ)』により自由民に市民権を付与し、ローマ市民の優位性を薄めた。軍人として積極的に辺境を巡察し、ライン川やダキア方面の防衛強化に努めた。一方で過酷な税制や抑圧的な治世により貴族や元老院と対立した。217年に護衛兵に暗殺され、帝国は再び動揺した。
186年 カラカラ 217年
応永22年2月25日

蓮如

(1415 - 1499)

室町時代の僧

室町時代の僧
浄土真宗の僧侶として布教活動を展開し、室町時代に門徒制度を確立した。その独自の説法で多くの信徒を獲得した。
本名は如信房寛信。応永22年(1415年)に生まれる。大谷派(真宗大谷派)の僧として出家し、1471年頃から11代目法主として門徒寄せを開始。門前集住を進め、念仏教団を組織化して社会基盤を強化した。歌や手紙による分かりやすい説法で農民や商工業者にも浸透。門徒法度を制定し、信仰と自治を両立させる体制を築いた。1499年に寂。現在も真宗門徒の信仰に大きな影響を与えている。
1415年 応永 2月25日 蓮如 室町時代 1499年
1640年

ガスパル・サンス

(1640 - 1710)

作曲家

作曲家
バロック期のスペインの作曲家・ギター奏者で、ギター音楽の発展に寄与した。
1640年スペインで生まれ、イエズス会で教育を受けた。1674年に刊行した『ガットギターのための音楽書(Instrucción de música sobre la guitarra española)』で17世紀ギター演奏技術を体系化。舞曲や変奏曲を多数作曲し、ギターをソロ楽器として高めた。王室や貴族に仕え、多くの弟子を育成。音楽理論にも精通し、後世のギター音楽に影響を与えた。1710年頃に没し、作品は現代でも親しまれている。
1640年 ガスパル・サンス 作曲家 1710年
1648年

グリンリング・ギボンズ

(1648 - 1721)

彫刻家

彫刻家
イギリスで活躍したバロック期の木彫家・彫刻家で、繊細な装飾彫刻で名高い。
1648年にオランダ系の家系に生まれ、1667年頃からロンドンで活動。チャールズ2世の宮廷彫刻家に任命され、宮殿や教会の装飾を手掛けた。木材を用いたレリーフや家具装飾で、花や果物などを緻密に表現。優れた陰影表現で立体感を出し、バロック美術の代表的作家とされる。1711年に聖パンクラス教会のファサード彫刻を完成させた。1721年にロンドンで死去。作品は現在も王室コレクションなどに所蔵される。
1648年 グリンリング・ギボンズ 彫刻家 1721年
1688年

ジョゼフ=ニコラ・ドリル

(1688 - 1768)

天文学者

天文学者
フランス生まれの天文学者で、ロシア宮廷やパリ天文台で天測観測を推進した。
1688年にフランスで生まれ、1711年にレ・ジャルダン天文台で研究を開始。1730年にピョートル1世の招聘を受け、サンクトペテルブルクに渡る。ロシア宮廷で暦法改正や天測観測を指導し、北極探検のための星表作成に携わった。1740年にパリに戻り、パリ天文台の教授に任命。恒星の位置測定や惑星の軌道計算で業績を残し、海洋航法の発展にも寄与した。1768年に没。その功績から複数の天体やクレーターに名前が付けられている。
1688年 ジョゼフ=ニコラ・ドリル 天文学者 1768年
1758年

ピエール=ポール・プリュードン

(1758 - 1823)

画家

画家
フランスの画家で、ロマン主義と古典主義を融合した詩情豊かな作風で知られる。
1758年にフランスで生まれ、アカデミー・ロマーヌで学ぶ。1789年にローマ賞を受賞してイタリアに留学し、古典的題材の研究を深めた。イタリア滞在中は神話や宗教画を手掛け、柔らかな色調と繊細な光の表現で高く評価された。帰国後はナポレオン家や教会からの注文を受け、多数の肖像画や装飾画を制作。代表作に『愛と美の寓意』や『ペスト患者を癒す神の姿』などがある。1823年に没し、その詩情豊かな画風は後世の画家にも影響を与えた。
1758年 ピエール=ポール・プリュードン 画家 1823年
1780年

エドワード・ヒックス

(1780 - 1849)

画家

画家
アメリカの民衆画家で、クエーカー教徒として『平和な王国』シリーズを描いた。
1780年にペンシルベニア州で誕生し、幼少期から絵画に親しむ。クエーカー教徒としての信仰を反映した宗教画を制作し、1823年頃から『平和な王国(The Peaceable Kingdom)』シリーズで名声を得る。素朴な色彩と構図で動物と人間が共存する幻想的な光景を描写。アメリカン・フォークアートの代表的作家とされ、多くの作品が州立美術館に所蔵される。1849年に没し、独自の視点と信仰が融合した画風は後世に評価され続けている。
1780年 エドワード・ヒックス 1849年
1785年

ベッティーナ・フォン・アルニム

(1785 - 1859)

作家

作家
ドイツの作家・詩人で、ロマン派文学の中で文学サロンを主宰した。
1785年にドイツのベルリン近郊で生まれる。ノヴァーリスやゲーテらと交流し、若くして詩や手紙の文集を発表。自伝的エッセイ『母の肖像』で知られ、女性の視点から家族や社会を描いた。文学サロンを主宰し、多くの作家や音楽家を支援。彼女の温かく人間味あふれる作風は当時の文学界に影響を与え、後のフェミニズム文学にもつながる。1859年に没し、その業績は現在も評価され続けている。
1785年 ベッティーナ・フォン・アルニム 作家 1859年
寛政12年3月11日

徳川斉昭

(1800 - 1860)

第9代水戸藩主、徳川慶喜の父

第9代水戸藩主 徳川慶喜の父
水戸藩第9代藩主として天保の改革を推進し、尊皇思想を支えた。
1800年に水戸藩主徳川治保の子として生まれる。学問と軍事の両面で藩政改革を 실시し、藩校弘道館を設立して人材育成に尽力。幕政への介入を図り、一橋派の中心人物として尊皇攘夷論を唱えた。文化・教育面でも藩政の近代化を進め、天保の改革で藩の経済基盤を強化。息子の徳川慶喜を育て、幕府最後の将軍就任への影響力を持つ。1860年に死去し、幕末維新期の思想的支柱として評価される。
1800年 寛政 3月11日 徳川斉昭 水戸藩主 徳川慶喜 1860年
1809年

ベンジャミン・パース

(1809 - 1880)

数学者

数学者
アメリカの数学者で、ハーバード大学で教育と研究に生涯を捧げた。
1809年にマサチューセッツ州で生まれる。1831年にハーバード大学で博士号を取得し、米国初の数学博士の一人とされる。1837年から同大学教授となり、数値解析や数論、天文学の研究に従事。『整数論』や数理物理学の分野で業績を残し、多くの論文を発表。後進の教育にも力を入れ、米国数学界の基礎を築いた。1880年に死去し、その功績は数学賞や学術会議に名を残している。
1809年 ベンジャミン・パース 数学者 1880年
1819年

マリア2世

(1819 - 1853)

ポルトガル女王

ポルトガル女王
ポルトガル女王。 若くして即位し、リベラル派の君主として近代化を推進。
1819年にリスボンで生まれ、ポルトガルとブラジルの王家の出身。 1826年に父ペドロ4世の退位で女王に即位。 1834年の自由主義者の勝利後、再び王位に戻り、国家の近代化を推進。 コンデ・フェルナンドと結婚し、王妃として後継者を多数もうけた。 1853年、出産合併症により世を去った。
1819年 マリア2世 ポルトガル 女王 1853年
1826年

ゼノブ・グラム

(1826 - 1901)

電気技術者

電気技術者
ベルギー生まれの電気技術者。世界初の実用的な直流発電機「グラム発電機」を開発した功績で知られる。
1826年にベルギーで生まれる。 1869年にグラム発電機を完成させ、電力の大規模生成を可能にする技術革新を達成。 1870年には特許を取得し、欧州各地に発電所や製造所が設置された。 パリ万国博覧会(1878年)で発電機を展示し、高い評価を獲得。 生涯を通じて電気機械の改良と普及に尽力し、電気工学の発展に大きく寄与した。 1901年に死去。
1826年 ゼノブ・グラム 電気 1901年