1896年

人夫が客車を押す豆相人車鉄道が、小田原〜吉浜〜熱海間に(24.8km、所要4時間)で開通。

1896年3月12日、豆相人車鉄道が小田原~吉浜~熱海間(24.8km)で運行を開始しました。
人力で客車を押し進める珍しい鉄道として知られます。急峻な勾配と曲線が多い沿線を、地元の人夫が車両後部から押し上げて運行しました。所要時間は約4時間と長く、旅客や荷物輸送に利用されましたが、乗客への労働問題や効率性の低さが課題となりました。後年、蒸気機関車や電気鉄道への転換が進み、1912年に廃止されました。地域交通の黎明期を象徴する鉄道として注目されています。
1896年 豆相人車鉄道
1929年

現存する日本最古の索道吉野山ロープウェイが奈良県吉野町で開業。

1929年に奈良県吉野町で現存最古の索道、吉野山ロープウェイが開業し、観光アクセスが飛躍的に向上しました。
吉野山ロープウェイは、吉野町と標高634mの金峯山寺を結ぶ索道です。 1929年3月12日に営業を開始し、山岳地帯の交通手段として画期的でした。 全長は約3000m、途中に支柱を設置せず渓谷を一気に渡る設計が特徴です。 開業当初から花見や紅葉の名所として多くの観光客に利用されました。 現在も当時の機体が一部残り、歴史的建造物としても価値があります。
1929年 吉野山ロープウェイ
2010年

寝台特急「北陸」がこの日発の運行限りで廃止。また、夜行列車「能登」は臨時列車化となる。首都圏 北陸間の在来線優等列車が消滅。

2010年3月12日をもって寝台特急「北陸」が廃止され、夜行列車「能登」は臨時運行となりました。
日本国有鉄道(国鉄)から続く寝台特急「北陸」は1968年の運行開始以来、首都圏と北陸地方を結んできましたが、2010年3月12日を最後に定期運行を終了しました。同日に夜行普通列車「能登」も臨時列車化され、在来線による夜行優等列車は全廃されました。これは新幹線や高速道路網の発展による利用者減少が背景にあります。鉄道ファンからは惜しむ声も多く、ラストランには多くの見送り客が詰めかけました。
2010年 北陸 夜行列車 能登
2011年

九州新幹線博多駅 新八代駅間が開業し、 鹿児島ルートが全通。前日の3月11日に起きた東日本大震災の影響で開業イベントが中止された。

2011年3月12日、九州新幹線博多駅〜新八代駅間が開業し、鹿児島ルートが全通しました。
九州新幹線は2004年3月13日に博多〜新八代間が先行開業し、2011年3月12日に新八代〜鹿児島中央間が開業して鹿児島ルートが全線開通しました。この日から博多と鹿児島中央の所要時間は従来の約4時間から約1時間20分に短縮されました。しかし、3月11日の東日本大震災の影響で開業セレモニーは中止されました。高速化により九州内の物流や観光が促進され、地域経済の活性化につながりました。
2011年 九州新幹線 博多駅 新八代駅 鹿児島ルート
2015年

寝台特急「トワイライトエクスプレス」がこの日の運行をもって廃止。大阪と東北・北海道間の寝台特急が消滅。

寝台特急「トワイライトエクスプレス」が運行を終え、大阪~北海道間の夜行列車が姿を消しました。
トワイライトエクスプレスは1989年に運行を開始し、大阪と札幌を結ぶ寝台特急として人気を博しました。 長距離夜行列車の高級感あるサービスや車窓風景が観光客を魅了し、数々の旅行雑誌で紹介されました。 しかし鉄道網の高速化や航空機との競合、料金負担の課題から利用者が減少しました。 最終運行日は2015年3月12日で、26年の歴史に幕を下ろしました。 これによって大阪から北海道への定期夜行寝台列車は姿を消し、多くの鉄道ファンに惜しまれました。
2015年 トワイライトエクスプレス