03月10日の誕生日 - 科学者・研究者

1628年

マルチェロ・マルピーギ

(1628 - 1694)

医学者、解剖学者

医学者解剖学者

近代解剖学の先駆者とされるイタリアの医学者・解剖学者。微細構造の研究で顕著な業績を残した。

マルチェロ・マルピーギはパドヴァ大学で教授を務め、微細解剖学を発展させた。鳥類や昆虫の呼吸器系、血管系の研究で知られる。顕微鏡を用いた観察により毛細血管の存在を示し、ハーヴェイの循環論を補強。その業績により「近代解剖学の父」と称される。ヨーロッパ各地の学会から高い評価を受け、後世の解剖学・生理学に大きな影響を与えた。

1628年マルチェロ・マルピーギ医学者解剖学者 1694年

1709年

ゲオルク・シュテラー

(1709 - 1746)

博物学者、探検家、医師

博物学者探検家医師

北太平洋探検に参加したドイツ出身の博物学者・探検家。ロシアの自然研究に貢献した。

ゲオルク・シュテラーはベーリング探検隊に参加し、カムチャツカやアラスカ周辺を調査。動植物や地質など広範な自然誌を収集し、報告書『北方博物誌』を著す。大学で医学を学んだ後、博物学者として名声を得た。種の命名法を発展させるなど、分類学にも寄与。 1746年に没すも、その業績は後世のロシア科学界に大きな影響を与えた。

1709年ゲオルク・シュテラー博物学者探検家医師 1746年

享保19年2月6日

麻田剛立

(1734 - 1799)

天文学者

江戸時代の天文学者。日本国内で天体観測を行い、暦学の発展に寄与した。

徳川吉宗の時代に活躍した麻田剛立は、江戸幕府の天文方として数多くの星図や暦法を作成しました。西洋天文学の知識を取り入れ、当時の日本における暦学の基礎を築いた人物です。天体観測では精密な観測器具を用い、星の位置を詳細に記録しました。また、学術書の執筆や講義を通じて後進の育成にも尽力しました。彼の業績は後の日本の天文学研究に大きな影響を与えました。

1734年 2月6日麻田剛立天文学者 1799年

1762年

イェレミアス・リヒター

(1762 - 1807)

化学者

ドイツの化学者。化学量論の基礎を築き、当量論の概念を提唱した。

フランクフルトで生まれたイェレミアス・リヒターは、化学反応における物質の割合を数値化する当量論を確立しました。彼の研究は元素の化合比を定量的に扱う手法を提供し、後の原子論や化学式の理解に大きく貢献しました。 1802年には著書『化学分解の原則』を出版し、化学量論の概念を広く知らしめました。実験的手法を用いた緻密な研究スタイルは後世の化学者に影響を与え、パスツールらの研究基盤となりました。短い生涯ながら、化学の定量的側面に革新をもたらした人物です。

1762年イェレミアス・リヒター化学者 1807年

嘉永5年2月20日

小野梓

(1852 - 1886)

法学者

明治期に活躍した日本の法学者。憲法草案の起草や教育活動で知られています。

1852年に会津藩で生まれ、東京大学の前身である開成学校で学びました。留学経験はありませんが、欧米の法制研究に努め、日本初の近代的法学体系の構築に貢献しました。自由民権運動に共感し、『憲法義解』などの著作を通じて国会開設や基本的人権の保障を論じました。その後、京都帝国大学や東京帝国大学で教鞭を執り、多くの法曹を育成しました。1886年に亡くなるまで精力的に執筆・講義を続け、戦後の日本法制に大きな影響を与えました。

1852年嘉永 2月20日小野梓法学者 1886年

安政5年1月25日

御木本幸吉

(1858 - 1954)

真珠養殖法の開発者

真珠養殖法を確立した日本の実業家・発明家。世界初の養殖真珠を成功させました。

1858年に三重県で生まれ、若くして真珠に着目して養殖技術の研究を開始しました。1893年に母貝への刺激法を工夫し、世界初となる養殖真珠の生産に成功しました。特許を取得し、御木本真珠店（後のミキモト）を創業して真珠産業を発展させました。真珠の品質向上や大量生産に取り組み、日本を代表する輸出品として国際的に評価されるに至りました。晩年まで経営者として海外市場の開拓に尽力し、1954年に96歳で逝去しました。

1858年安政 1月25日御木本幸吉真珠 1954年

明治3年2月9日

中馬庚

(1870 - 1932)

教育者

日本の教育者で、近代学校教育の制度整備に貢献しました。

1870年に佐賀県で生まれ、東京帝国大学法学部を卒業後に教育行政の道へ進みました。文部省に勤務し、中等教育のカリキュラムや教員養成制度の整備に携わりました。師範学校や地方学校の設立を推進し、教育の地域格差是正に取り組みました。また、教育書の執筆や講演活動を通じて教育理念の普及に努め、生涯を教育改革に捧げました。1932年に61歳で亡くなるまで、現在の日本の教育制度基盤に大きな影響を与えました。

1870年明治 2月9日中馬庚教育者 1932年

1871年

楠本長三郎

(1871 - 1946)

内科学者、大阪帝国大学創設者

内科学者大阪帝国大学創設者

内科医で大阪帝国大学の創設に尽力した医学者。

1871年に福岡県で生まれ、東京帝国大学医学部を卒業後に内科学の研究に従事しました。関節リウマチや結核などの臨床研究を行い、学術論文を多数発表しました。1919年に大阪医科大学（後の大阪帝国大学医学部）設立に中心的役割を果たし、初代教頭として教育・研究体制の構築に尽力しました。後進の指導に熱心で、多くの医師や研究者を育成しました。1946年に逝去するまで臨床と教育を両立し、日本の医学界発展に貢献しました。

楠本長三郎大阪帝国大学 1946年

1881年

太田圓三

(1881 - 1926)

土木技師、鉄道技師

土木技師鉄道技師

太田圓三は日本の土木・鉄道技師で、鉄道敷設や橋梁建設に従事して国土交通ネットワークの整備に貢献しました。

太田圓三は1881年に生まれ、東京帝国大学工科大学土木工学科を卒業後、日本政府鉄道（当時）に入社しました。鉄道トンネルや橋梁の設計・施工に携わり、鉄道ネットワークの整備に貢献しました。大正時代には橋梁設計の専門家として高架工事などを指導しました。その後も数多くの土木事業を手がけ、日本の鉄道技術向上に寄与しました。 1926年に45歳で逝去し、彼の業績は戦後の鉄道近代化にも影響を与えました。

1881年太田圓三 1926年

1899年

守随憲治

(1899 - 1983)

国文学者

守随憲治は日本の国文学者で、『万葉集』や『源氏物語』研究の第一人者でした。

守随憲治は1899年に生まれ、東京帝国大学文学部国文学科を卒業しました。京都大学教授として古典文学の研究と教育に尽力し、特に『万葉集』の注釈で評価されました。『源氏物語研究』など多数の著作を発表し、戦後の国文学研究を牽引しました。学会活動や国文学会会長として学術振興にも貢献しました。 1983年に逝去しました。

1899年守随憲治国文学者 1983年

1923年

郡司利男

(1923 - 1999)

英語学者、言語学者

英語学者言語学者

日本の英語学者、言語学者。英語教育と第二言語習得研究で貢献した。

郡司利男は1923年に生まれた英語学者、言語学者で、英語教育の改善と第二言語習得の研究に長年取り組んだ。実践的な教授法の開発や学習者中心の教育モデルを提唱し、多くの教育者に影響を与えた。大学教授として後進の育成にも力を注ぎ、学術論文や著書を通じて研究成果を発信した。1999年に逝去した。

1923年郡司利男 1999年

1923年

ヴァル・フィッチ

(1923 - 2015)

物理学者

アメリカの物理学者。CP対称性の破れの発見でノーベル物理学賞を受賞した。

ヴァル・フィッチは1923年に生まれたアメリカの物理学者で、カイ中間子の崩壊過程におけるCP対称性の破れを実験的に発見し、ジェームズ・クリスチャンセンとともに1980年にノーベル物理学賞を受賞した。粒子物理学の基礎研究に多大な貢献を果たし、教育者としても後進の育成に尽力した。2015年に逝去した。

ヴァル・フィッチ物理学者 2015年