1928年

チャンドラセカール・ラマンがラマン効果を発見する。

1928年、チャンドラセカール・ラマンがラマン効果を発見し、分光学に大きな革新をもたらしました。
ラマン効果は、光が物質に入射した際に波長の変化を伴って散乱する現象で、分子の振動・回転情報を得る手法として注目されました。チャンドラセカール・V・ラマンは実験的にこの現象を世界で初めて確認し、1930年にノーベル物理学賞を受賞しました。この発見は分光学分野に大きな革新をもたらし、化学分析や生物分子の研究など幅広い応用へとつながりました。今日ではラマン分光法として、医療診断や材料科学、ナノテクノロジー分野で重要なツールとなっています。ラマンの研究はインド国内の科学振興にも大きな影響を与え、後進育成の礎を築きました。
1928年 チャンドラセカール・ラマン ラマン効果
1935年

アメリカ・デュポン社のウォーレス・カロザースが世界初の合成繊維ナイロンを開発。

1935年、デュポン社のウォーレス・カロザースが世界初の合成繊維ナイロンを開発しました。
ウォーレス・カロザースは新たなポリアミド系高分子を合成し、耐久性と弾力性に優れたナイロンを創出しました。ナイロンは絹に代わる繊維として注目され、ストッキング、ブラシ、釣り糸など多様な用途に応用されました。この発明は化学繊維産業に革命を起こし、ファッションや生活用品、工業資材の素材として欠かせない存在となりました。ナイロンの成功は合成化学の新たな可能性を示し、後のポリエステルやアクリル繊維など多くの合成繊維開発へつながりました。デュポン社はナイロンの商業化により企業成長を飛躍的に後押ししました。
1935年 デュポン ウォーレス・カロザース ナイロン
1940年

W2XBS(現WNBC)が世界で初めてバスケットボールの試合(フォーダム大学対ピッツバーグ大学)をテレビ中継する。

1940年、W2XBS局(現WNBC)が史上初めてバスケットボール試合のテレビ中継を行いました。
W2XBS局はフォーダム大学対ピッツバーグ大学の試合を生中継し、テレビ技術のスポーツ中継への応用を示しました。当時はモノクロ・低解像度映像でしたが、視聴者に遠隔地でのリアルタイム観戦体験を提供しました。この試みはスポーツ放送の需要を生み出し、番組編成や技術開発を後押ししました。戦後のテレビ普及期には多くの競技が中継されるようになり、プロスポーツ発展にも大きく寄与しました。現代の多チャンネル・高精細なスポーツ中継の先駆けとなった出来事です。
1940年 WNBC バスケットボール フォーダム大学 ピッツバーグ大学
1989年

富士通がFM TOWNSを発表。

富士通が1989年2月28日にマルチメディアPC「FM TOWNS」を発表。
1989年2月28日、富士通は日本初のマルチメディアパーソナルコンピュータ「FM TOWNS」を発表しました。この機種はCD-ROMドライブや高品質音声出力を標準搭載し、動画や音楽の再生を容易にしました。GUIによる直感的な操作性が特徴で、家庭や教育現場での活用が期待されました。最新の半導体技術を活かした設計により、従来のPCとの差別化を図りました。FM TOWNSは後にPCゲームや教育ソフトのプラットフォームとしても普及し、国内外のマルチメディア市場に影響を与えました。
1989年 富士通 FM TOWNS
1999年

臓器の移植に関する法律に基づく初めての臓器移植のための脳死判定を実施。日本において2例目の心臓移植が約30年ぶりに行われる。

臓器移植法に基づく初の脳死判定が行われ、日本で約30年ぶりの心臓移植が実施された。
1999年2月28日、臓器の移植に関する法律に基づく日本初の脳死判定が行われました。同日、約30年ぶりとなる2例目の心臓移植手術が実施され、国内の移植医療に新たな一歩が刻まれました。移植法は1997年に制定され、脳死を人の死とみなす法的基盤を整備しました。これにより臓器提供と移植の倫理的・法的問題に一定の解決策がもたらされました。この事例は日本の臓器移植医療の普及と社会的理解を促進し、医療制度の発展に寄与しました。
1999年 臓器の移植に関する法律 臓器移植 脳死