ハナシノブ (花忍)

学名: Polemonium kiushianum
科名: ハナシノブ科

花言葉

  • 野生美
  • お待ちしています
  • 情けを持つ

特徴

花色:

説明

日本固有種で九州の阿蘇山地の草原にのみ自生するハナシノブ科の多年草です。環境省レッドリストで絶滅危惧IA類に指定され、特定国内希少野生動植物として国の管理下にある貴重な植物です。6-7月に高さ60-100cmの茎に青紫色の小さな花を咲かせます。葉は羽状複葉でシダ植物のシノブに似ていることから「花をつける忍」として命名されました。自生個体数は約2000株と極めて少なく、野生での採取は法的に禁止されています。現在は保護活動と人工栽培により種の保存が図られています。

豆知識

  • 日本の特定国内希少野生動植物第1号として指定された
  • 自生地の阿蘇草原は千年以上の野焼きにより維持されている
  • 人工栽培では種子からの発芽率が非常に低い
  • 近年の気候変動により自生環境がさらに脅かされている

利用方法

観賞用
  • 植物園での保護栽培展示
  • 希少植物コレクション
  • 学術研究用栽培
薬用
  • 現在は薬用利用されていない
  • 民間療法での使用記録なし
  • 保護のため採取禁止

注意: 絶滅危惧種のため一切の採取は法的に禁止

食用

食用としての利用はない

その他
  • 生物多様性保全の象徴
  • 環境教育の教材
  • 学術研究対象

毒性

症状: 毒性は報告されていないが、保護のため接触は避けるべき

ユキノシタ (雪の下)

学名: Saxifraga stolonifera
科名: ユキノシタ科

花言葉

  • 好感がもてる
  • 深い愛情
  • 博愛

特徴

花色:

説明

日本と中国原産のユキノシタ科の多年草で、本州から九州の渓谷沿いの湿った岩陰に自生します。5-7月に20-50cmの花茎を伸ばし、上下で大きさの異なる白い5弁花を多数咲かせます。上3枚の花弁は小さく濃紅色の斑点があり、下2枚は大きく垂れ下がって目立ちます。葉は円形で直径3-8cm、裏面は褐色で白い斑紋があります。ランナーで繁殖し、古くから民間薬として火傷や霜焼けの治療に用いられてきました。雪の下でも枯れない強健さから名付けられたとされます。

豆知識

  • 江戸時代の本草学書「大和本草」にも薬効が記録されている
  • 葉の白い斑紋は光合成を効率化する適応とされる
  • ランナーで増えるため「母なる植物」とも呼ばれる
  • 現代でも火傷の応急処置に民間で使用されることがある

利用方法

観賞用
  • 日陰の庭でのグランドカバー
  • ロックガーデンでの植栽
  • 鉢植えでの観賞
薬用
  • 葉の外用:火傷、霜焼け、腫れ物の治療
  • 葉の絞り汁:中耳炎の民間療法
  • 煎じ薬:解熱、利尿作用

注意: 医療用途での使用は専門家に相談

食用
  • 若葉
その他
  • 観葉植物としての利用
  • 民間療法の研究対象
  • 環境指標植物

毒性

症状: 一般的に安全だが、大量摂取は避ける

ホトケノザ (仏の座)

学名: Lamium amplexicaule
科名: シソ科

花言葉

  • 輝く心
  • 調和
  • 小さな幸せ

特徴

花色:

説明

ユーラシア大陸とアフリカ北部原産のシソ科の一年草で、日本では本州以南に広く分布します。3-6月に茎の上部で葉が茎を抱くように付き、その腋に長さ約2cmの紫色の唇形花を咲かせます。上唇はかぶと状で短毛があり、下唇は2裂して濃紅色の斑点があります。茎は四角形で段々に節があり、サンガイグサ(三階草)とも呼ばれます。花の下の葉が丸く器状になり、仏像の台座に似ていることから「仏の座」と名付けられました。春の七草の「ほとけのざ」はコオニタビラコで別種です。

豆知識

  • 春の七草の「ほとけのざ」は実はコオニタビラコという別の植物
  • 茎が段々になっているため「サンガイグサ(三階草)」とも呼ばれる
  • 閉鎖花という蕾のまま受粉する特殊な花も持つ
  • ミツバチにとって重要な早春の蜜源植物の一つ

利用方法

観賞用
  • 野草園での栽培
  • 自然風庭園のアクセント
  • 春の山野草として観賞
薬用
  • 中国の民間療法で消炎作用
  • ヨーロッパで傷の治療に使用
  • 現在は主に観賞用

注意: 食用の春の七草とは別種なので注意

食用

春の七草のホトケノザ(コオニタビラコ)とは別種で食用に適さない

その他
  • 早春の蜜源植物
  • 生態系の指標植物
  • 環境教育の教材

毒性

症状: 一般的に無毒だが食用には適さない

ストック (紫羅欄花)

学名: Matthiola incana
科名: アブラナ科

花言葉

  • 豊かな愛情
  • 愛の絆
  • 永遠の美

特徴

花色: ピンク

説明

南ヨーロッパの地中海沿岸原産のアブラナ科の植物で、和名は紫羅欄花(あらせいとう)です。本来は多年草ですが、日本では暑さに弱いため一年草として扱われます。3-5月に草丈20-80cmの茎に直径2-3cmの4弁花を穂状に密集して咲かせます。ピンク色の品種は特に「豊かな愛情」という花言葉で親しまれ、優しい香りと日持ちの良さから切り花として人気があります。下から順に咲き進み、長期間花を楽しめます。八重咲きと一重咲きの品種があり、カラーバリエーションも豊富です。

豆知識

  • 「Stock」は「茎」という意味で、太い茎に由来する名前
  • 八重咲き品種は種子ができないため挿し木で増やす
  • 香りが強いため「匂いあらせいとう」とも呼ばれる
  • ヴィクトリア朝時代のイギリスで大流行した花

利用方法

観賞用
  • 春の花壇での植栽
  • 切り花として利用
  • コンテナガーデニング
薬用
  • 現在は主に観賞用
  • 古代では消化器系の薬草として使用
  • 香料として利用

注意: 医療用途での使用は専門家に相談

食用

一般的に食用としては利用されない

その他
  • 香水の原料
  • 押し花の材料
  • ドライフラワー

毒性

症状: 一般的に安全だが、大量摂取は避ける