元始祭
国・地域:
日本
宮中祭祀のひとつ。明治維新後に定められた皇室祭祀の一つで、1月3日に天皇が宮中三殿(賢所、皇霊殿、神殿)において親祭し、皇位の始源を祝う。起源は1870年(明治3)1月3日、神祇官八神殿に八神、天神地祇、歴代皇霊を鎮祭したのに始まる。
宮中三殿で行われる皇室の新年祭祀。皇位の始源を祝う公式儀式です。
元始祭は明治3年(1870年)1月3日に神祇官八神殿で始まり、皇室の新年祭祀として定着しました。
天皇が賢所、皇霊殿、神殿の宮中三殿において親祭し、皇位の始源を祝賀します。
皇室行事として非公開で執り行われるため、一般参拝はできません。
国家神道の儀礼の一環として、近代以降の宮中祭祀体系に組み込まれています。
祭典では玉串奉奠や祝詞奏上などの伝統的な神事が行われます。
元始祭
日本
宮中祭祀
明治維新
皇室祭祀
宮中三殿
神祇官
八神殿
鳳来寺田楽
国・地域:
日本
愛知県新城市の鳳来寺で毎年この日に豊作を祈願して行われる民俗芸能。鳳来寺の開祖・利修仙人の命で、山中に棲んでいた鬼の首をはねて守護神としてまつり、寺の僧が供養のため村人とともに踊ったのが田楽の始まりと伝わっている。農民生活と修験や、薬師如来の信仰が結びついて室町時代に現在のような形態になったと伝わっている。
室町時代から伝わる、愛知県新城市鳳来寺の田楽祭。利修仙人が鬼の首を守護神として祀った伝承を起源とし、五穀豊穣を祈る民俗芸能です。
愛知県新城市の鳳来寺で毎年1月3日に行われる伝統的な田楽。
開祖・利修仙人が鬼の首をはね、守護神として祀った故事に由来します。
農民生活と修験道、薬師如来信仰が結びつき、室町時代に現在の形となりました。
僧侶と村人が踊りを奉納し、収穫や家内安全を祈願します。
装束や楽器演奏など、当時の様式を色濃く残す貴重な民俗芸能です。
日本
愛知県
新城市
鳳来寺
薬師如来
室町時代
熱池八幡社『てんてこ祭』
国・地域:
日本
愛知県西尾市の熱池八幡社で、毎年この日に五穀豊穣を祈念し行なわれるお祭。全身赤装束の6人の厄男が神社に向けて行列し、うち3人は大根で作った男性のシンボルを下げ、「てんてこ、てんてこ」と太鼓のお囃子にあわせ腰を振りながら町内を練り歩く。祭りの行列が神社境内へ到着すると、厄男が竹箒で藁灰を撒き散らす。この灰をかぶると厄除けになるといわれている。
愛知県西尾市の熱池八幡社で毎年1月3日に行われる五穀豊穣祈願の祭り。全身赤装束の厄男が大根製のシンボルを携え、太鼓囃子に合わせて町内を練り歩きます。
愛知県西尾市の熱池八幡社で1月3日に開催される伝統行事。
五穀豊穣を祈願し、全身赤装束の6人の厄男が行列を組みます。
3人は大根で作った男性器のシンボルを下げ、「てんてこ」の掛け声と太鼓に合わせて腰を振ります。
厄男が神社境内に到着すると、竹箒で藁灰を撒き散らし、厄除けの習わしを行います。
藁灰を浴びると厄が払われると信じられており、地域住民の熱気に包まれます。
日本
愛知県
西尾市
篠島大名行列
国・地域:
日本
愛知県南知多町の篠島で1月3日と4日に行われる祭礼。八王子社に祀られている男性神「オジンジキサマ」が、神明神社に祀られている女性神の所へ「オワタリ」をして一夜を過ごし、また八王子社へと帰っていく。オジンジキサマが八王子社へ帰る道程では、島の男たちによって大名行列が作られる。
愛知県南知多町篠島で1月3日・4日に行われる神事行列。男性神と女性神の“オワタリ”を再現し、島の男たちが大名行列を披露します。
八王子社の男性神「オジンジキサマ」が神明神社の女性神へ渡りを行い、一夜を過ごす伝承を再現。
翌日、神が戻る道中、島の男たちにより華やかな大名行列が繰り広げられます。
豪華な装束や扇、槍などが用いられ、迫力ある行列が見どころです。
地域の氏子が参加し、島全体が神聖な雰囲気に包まれます。
地域住民が一体となり、篠島の伝統文化を今に伝えています。
日本
愛知県
南知多町
篠島
『寺野ひよんどり』
国・地域:
日本
静岡県浜松市で、400前から伝わる火祭り。五穀豊穣や無病息災を祈る祭礼で、神楽系の舞が多く伝承されている。
静岡県浜松市で400年前から伝わる火祭り。五穀豊穣や無病息災を願い、神楽系の舞が奉納されます。
浜松市寺野地区に伝わる約400年の歴史を誇る火祭り「ひよんどり」。
寒中に松明を手に神社や寺院で舞を奉納し、五穀豊穣や無病息災を祈願します。
神楽系の舞や獅子舞など、多彩な伝統芸能が伝承されています。
火の力で邪気を払うとされ、地域住民が一体となって行事を支えます。
夜に灯る火と舞のコントラストが幻想的で、見応えのある冬の風物詩です。
日本
静岡県
浜松市
筥崎宮『玉取祭(玉せせり)』
国・地域:
日本
福岡県福岡市筥崎宮で行われる祭礼。長崎くんち、八代妙見祭とともに九州三大祭として知られる室町時代から続く神事。陰陽2つの木玉が、東側に約250m離れた場所にある末社玉取恵比須神社に運ばれ、陽の玉が競り子達に手渡されて祭典が始まる。豊作を祈願する「陸組」と大漁を願う「浜組」に分かれて、祓い清められた陽の玉が激しく奪い合われる。最後は本宮の楼門に待つ神職に手渡され、陰陽2つの玉が再び揃って神前に納まれば、神事は執り納めとなる。
福岡市筥崎宮で1月3日に行われる、九州三大祭の一つに数えられる勇壮な玉せせり。陸組と浜組が木玉を奪い合い、豊作と大漁を祈願します。
室町時代から続く筥崎宮の伝統神事で、長崎くんち・八代妙見祭と並ぶ九州三大祭。
陰陽二つの木玉が約250m離れた恵比須神社から筥崎宮へ運ばれ、競り子に手渡されます。
陸組(豊作祈願)と浜組(大漁祈願)に分かれ、清められた玉を奪い合う様は圧巻です。
最後に玉が楼門の神職へ納められて神事は終了し、無事が祈願されます。
勇壮かつ熱気ある祭りは、多くの見物客を魅了し続けています。
日本
福岡県
福岡市
筥崎宮
長崎くんち
八代妙見祭
『発光路の強飯式』
国・地域:
日本
栃木県鹿沼市の発光路妙見神社の祭り当番の受け渡し儀式として行われる行事。氏子の扮した山伏と強力が、新旧の祭り当番をはじめ、氏子の人々に高盛飯を強いる。
栃木県鹿沼市の発光路妙見神社で行われる祭り当番引継ぎの儀式。氏子の山伏と強力が高盛飯を競うユニークな伝統行事です。
発光路妙見神社の祭りを担う当番の受け渡し儀式として毎年1月3日に開催。
氏子が山伏と強力に扮し、新旧の当番や参列者に高く盛った飯を強いる慣習です。
高盛飯を受け取ることで神恩を受け継ぐとされ、地域の連帯感を高めます。
荒々しくもどこかユーモラスな儀式風景が見どころです。
鹿沼の冬に根付くローカルな伝統として大切に守られています。
日本
栃木県
鹿沼市
日光山輪王寺『外山毘沙門天縁日』(福銭貸し)
国・地域:
日本
「福銭貸し」とは、本尊の毘沙門天から福銭を授かる神事。栃木県日光山輪王寺の外山山頂(標高880メートル)で行われる。福銭を事業の元手とし、翌年に倍額を奉納するのが慣わしとなっている。
日光山輪王寺外山山頂で行われる毘沙門天の福銭貸し神事。授かった福銭を翌年倍額で返す独特の習わしがあります。
栃木県日光市の輪王寺外山(標高880m)で毎年1月3日に実施される縁日行事。
本尊毘沙門天から「福銭」を授かり、松の小銭を事業の元手として用います。
翌年、倍額を奉納することで更なる福を願う慣習が受け継がれています。
山頂での厳かな雰囲気と、福銭を巡る心躍る儀式が魅力です。
日光の自然と信仰が織りなす独自の縁日として知られます。
日光山輪王寺
日本
毘沙門天
栃木県
日光山輪王寺
初大師(元三大師縁日)
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日本
毎月3日は元三大師の縁日。元三大師とは、第十八代天台座主良源のことで、1月3日に亡くなったことから元三大師と呼ばれている。「おみくじ」や「たくあん漬けの考案者としても知られ、焼失した比叡山の再建整備、天台宗の発展に尽力されたことから「比叡山中興の祖」と仰がれている。その元三大師最初の縁日が『初大師』で、埼玉県の喜多院では「だるま市」が開催されるほか、大師ゆかりの寺院では様々な催しが行われる。
元三大師・良源の縁日である初大師。埼玉県喜多院ではだるま市が開かれ、多彩な催しが行われます。
第十八代天台座主良源(元三大師)の命日1月3日に行われる縁日行事です。
比叡山の再建や天台宗発展に尽力した良源への感謝を示します。
全国の元三大師ゆかりの寺院でおみくじや法要、奉納行事が開催されます。
喜多院では縁起物のだるま市が立ち、多くの参拝者で賑わいます。
大師信仰と地域文化が融合した、正月ならではの賑やかな行事です。
日本
天台座主
良源
おみくじ
比叡山
天台宗
喜多院